「怪説・世界のクワガタ」 第3回  オオクワガタ (3)

A.CHIBA



fig5
 
 次のfig5は、この頃沢山入ってくる様になりお馴染みになってきた、Dorcus alcides 3頭で南スマトラ産。大型種で歯型に色々なタイプがある。最大サイズは90o後半ぐらいまでなり横幅も広がって迫力がある。標高1000 m以上に棲息するそうで、分布はスマトラ島全土になっている。日本のクワガタと同じ様に各種の広葉樹に集まると言うが、局所的にいるらしく採れるところでは結構沢山採れて稀ではないらしい。月刊むしNo.271 1993の「スマトラ産クワガタムシの生態1」に興味深いこの種の生態が紹介されている。


fig6
 
  fig6の左はDorcus thoracicus ラベルは Keningaw 1450m Saba N.BORNEO となっている。D.alcides ほど多くは入ってきていない。サイズも前種よりも少し小振りだが、90oは越えると言う。しかし、そのような大型個体は極めて稀で載せた写真は85oだが、このサイズでも入手困難。右の2頭はDorcus eurycephalus Mt.Gede W.JAVA 産。3種の中では小型で最大でも80oは越えないらしいが、なかなか良いクワガタである。写真の大きい方は77o。紹介した3種は小型のものでも頭楯の違いで同定は容易。




[参考文献]
昆虫と自然 1987 Vol.22 No.7
月刊むし No.118 December 1980
月刊むし No.271 September 1993
世界のクワガタムシ大図鑑

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