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動画関連の基本用語

2012.10.20. 掲載
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動画ファイルビデオカメラの規格光ディスクケーブルテレビと映像機器の配線で動画関連の用語を解説したが、ここでは、それ以外の基本的な用語をまとめた。


●アウト・ポイント(out point)
トリミングでの必要な範囲の切り出し終了位置のこと。「OUT点」、編集終了点とも呼ばれる。

●アフレコ(after recording 和製英語)
撮影した映像を再生しながら、その画面に合わせた音声を録音すること。「after recording」は和製英語で、英語では「post scoring」と呼ぶ。

●イン・ポイント(in point)
トリミングでの必要な範囲の切り出し開始位置のこと。「IN点」、編集開始点とも呼ばれる。インポイントからアウトポイントまでの継続時間(長さ)をデュレーションという。

●エフェクト(effect)
ビデオクリップやオーディオクリップに付ける特殊効果のこと。

●エンコード(encode)
データを一定の規則に基づいて符号化すること。符号化は圧縮、暗号化などとも呼ばれる。エンコードを行なうソフトウェアをエンコーダという。デコード(decode)

●カット(cut)
撮影では連続して撮影された映像をカットと呼び、編集操作では、1つのクリップを切断して2つのクリップにする場合に使い、編集の種類では前後のクリップを単純につなぎ合わせるだけの編集をカット編集と言う。

このカットを削除するという場合の「カット」は、この「クリップ」を削除するという意味で、このクリップをカットするという場合の「カット」は、クリップを「分割」するという意味に使われている。

●キーフレーム(keyframe)
キーフレームとは、キーとなるフレームのことで、アニメーションの開始点と終了点である。2 つのキーフレームで異なる設定をした場合、その間のフレームは自動的に補完され、滑らかな動画像が作成される。

●クリップ(clip)
パソコンに取り込んだ編集するための素材のこと。動画クリップ(ビデオクリップ)、音声クリップ(オーディオクリップ)、画像クリップなどがある。いずれにも先頭部分と最後尾があり、切断、移動、複写、削除などの処理が行なわれる。

●コーデック(Codec)
データを圧縮/伸張するプログラム。COmpression/DECompressionを略してこう呼ばれる。容量の大きいデジタルビデオファイルなどを圧縮/復元する際に用いられる。

●ジーオーピー(GOP)
Groupe of Pictures の略。動画形式であるMPEGを構成する最小の編集単位。通常は15フレーム(MPEGではピクチャーと呼ぶ)程度で構成する。1秒間に30フレームを表示するので、15フレームのGOPは0.5秒となる。

ブルーレイディスクレコーダーなどでCMカットなど不要な部分を削除するには、GOP単位かフレーム単位で行う。GOP単位の場合は、編集の精度が0.5秒になるので、完全にCMと本編を分離することはできない。半面、GOP単位であればDVD-RにDVD-Video形式で高速ダビングが可能になる。

●シーケンス(sequence)
ビデオ編集で、ストーリーの流れを作るために並べられた複数のクリップのこと。編集ソフトで初めてプロジェクトを設定すると自動的に1つのシーケンスが設定されるが、複数のシーケンスを扱うこともできる。

●スマート・レンダリング(smart rendering)
編集した映像の継ぎ目だけをレンダリングすること。ビデオのレンダリング時間を短縮し、画質の劣化も最低限に押さえることができる。→フル・レンダリング(full rendering)

●ソフトウェア・コーデック(software CODEC)
動画や音声のデータ圧縮やその逆の復元などの処理を行なうソフトウェア。圧縮のみを行なうものはソフトウェアエンコーダ、解凍・再生のみを行なうものはソフトウェアデコーダという。一般に圧縮の方が処理能力が必要なため、圧縮のみ専用のハードウェアを使い、再生はソフトウェアで行なう形が多い。→ハードウェア・コーデック(hardware CODEC)

●デコード(decode)
一定の規則に基づいて符号化されたデータを復元し、もとのデータを取り出すこと。符号化されたデータの復元は、展開、解凍、伸張、再生などとも呼ばれる。デコードを行なうソフトウェアをデコーダという。→エンコード(encode)

●デュレーション(duration)
ビデオクリップやオーディオクリップの最初のフレーム(インポイント)から最後のフレーム(アウトポイント)までの再生時間のこと。クリップのインポイントとアウトポイントを変更するとか、クリップの端をトリミングしてデュレーションを変更できる。静止画像のデュレーションも任意の長さに設定できる。

●トラック(track)
ビデオクリップやオーディオクリップを配置するタイムラインの場所を言い、トラックを重ねることで、ビデオやオーディオを合成することができる。

●トランジション(transition)
ビデオ編集で、クリップのつなぎ部分に効果を加え、シーンの切り替えに意味を持たせる演出を加えること。例えば、前後の映像を混じり合わせて変化させるディゾルブ(オーバーラップ)もその一つ。

●トリミング(trimming)
音声や映像の不要な部分を切り取り、必要な範囲だけを残す作業で、静止画の場合は縦や横を切り取るが、音声や動画の場合は、不要な前後の継続時間部分を切り取る。動画編集の基本作業。

●ハードウェア・コーデック(hardware CODEC)
動画や音声のデータ圧縮やその逆の解凍・再生などの処理を行なう専用のハードウェア。圧縮のみを行なうものはハードウェアエンコーダ、解凍・再生のみを行なうものはハードウェアデコーダという。ソフトウェアで処理するのに比べ速度は勝るが、特定の形式にしか対応できない欠点がある。→ソフトウェア・コーデック(software CODEC)

●ビン(bin)
置き場所と言う意味で、ビデオやオーディオ素材を保管するフォルダ(folder)をビンと呼ぶことがある。

●フッテージ(footage)
映画フィルムはフィート(feet)で計られてきたので、ある長さの映画フィルムとか撮影したビデオをそのように呼ぶことがある。

●プラグイン(plug-in)
アプリケーションソフトが持っていない機能を追加することのできるプログラムのこと。

●フル・レンダリング(full rendering)
編集した映像のすべてをレンダリングすること。時間がかかり、画質の劣化が起りやすい。→スマート・レンダリング(smart rendering)

●フレーム(frame)
動画を構成する静止画1枚分のこと。映画の「コマ」にあたる。

●ブロックノイズ(blockiness)
デジタル映像圧縮を行った映像において画像の一部領域がモザイク状に見える現象。このノイズは模様やエッジのある部分よりも、グラデーションなどのっぺりした画像で特に目立つ。正しくはブロック歪みという。

●プロジェクト(project)
プロジェクトとは、本来は企画、事業計画などを表すことば。映像作品を構成する素材(ビデオ、オーディオクリップなど)のほかに、編集作業のデータや、編集情報の全てを含めてプロジェクトと呼び、プロジェクトファイルで編集作品をすべて管理している。

●補間
キーフレームとキーフレームの間にデータを作成することを言う。例えば、Aの位置とBの位置にキーフレームを設定した場合、AとBの間の画像データを自動生成すること。

●モアレ(仏: moire)
干渉縞ともいい、規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた時に、それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様のことである。

また、規則正しい模様を、デジタル写真などのビットマップ画像にした場合も、画像の画素解像度と模様の周波数のずれが原因で同様の縞模様が発生するがこれもモアレと呼ぶ。また印刷でも網点という点の集まりに画像を変換するので同様の現象が発生する。

●モスキートノイズ(mosquito noise)
デジタル画像圧縮画像(特にJPEG静止画およびMPEG動画)において、輪郭部分や色の変化の激しい部分で起こる画像の乱れ。

蚊(mosquito)の大群がまとわり付いている様に細かいもやもやが見えるため、この名前で呼ばれる。画像の空間周波数の高周波数成分が失われたために起こる現象である。

●リッピング(Ripping)
DVDビデオソフトや、音楽CDなどのデジタルデータをパソコンに取り込むことを指す。「切り取る、かっぱらう、搾り取る、吸い出す」等を意味する英語「Rip」に由来する。

●リニアPCM(Linear PCM、LPCM)
音声などのアナログ信号をデジタルデータに変換する方式の一つ。信号を一定時間ごとに数値化(サンプリング)して記録するPCM方式の一種で、サンプリングの間隔が一定で、得られたデータに手を加えず圧縮等の処理を行わない方式。

音楽CD(CD-DA)がこの方式を利用しており、サンプリング周波数44.1kHz(1秒間に44100回の数値化)、量子化16ビット(0〜65535の65536段階で音声データを表現)である。

サンプリング周波数が高く、量子化ビット数が多いほど、高音質(原音に近い)となる。

●レンダリング(rendering)
圧縮された映像を一旦展開し(decode)し、非圧縮のデータにしてから、タイトルやトランジションなどの特殊な効果を加えるなどの処理を行なった後に、再度圧縮(encode)した映像にすること。

レンダリングでは再圧縮が発生するため、処理時間がかかり、画質劣化も起る。トランジションやエフェクトなどを行なった映像の継ぎ目だけに行なうのをスマートレンダリング、全体に行なうのをフルレンダリングと呼ぶ。


<2012.10.20.>

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