東南アジアの現代文学

      現=現代文学的先鋭性または高度の文学性 物=物語としての面白さ 生=風俗・歴史・生活を知る       時=話題性・時代的意義・映画化の有無等 F=女性登場人物の強さ・個性 (おまけ)       (総合ランクは「現」の比重を大きめに考えて並べてあります)  ベトナム現代文学                現 物 生 時 F                    原著/訳出年 1.「戦争の悲しみ」     ◎ ○ ◎ ○   バオ・ニン        めるくまーる 91/97 元解放軍兵士の作家によるマジック&メタフィク戦記。 2.「虚構の楽園」      ○   ◎   ○ ズオン・トゥー・フオン  段々社    88/94 細密リアリズムによる近代ベトナム農村生活描画。 3.「ベトナム現代短編集1」   ○ ○     マイ・グー他       大同生命   -94?/95 最近年の短編8編。多彩で面白い作が並び、ベトナム文学の今後を期待させる。M・V・カーンの作品と中国・鄭義の「神樹」とのシンクロ性が興味深い。 4.「天と地」          ○ ◎ ◎ ○ レ・リ・ヘイスリップ   角川文庫   89/93 5.「はるか遠い日」         ◎ ○   レ・リュー        めこん    86/00 誠実ではあるが「不器用ですからぁ…」な青年の家庭生活を、戦争を挟んだ社会の流れを背景に描く。 6.「農園の日差し」     ○   ○ ○ ○ タック・ラム       大同生命   -42?/00 戦前の12短編。オーソドックスなリアリズムが主だが、端正な描写とソフトタッチの語りで、全体に良質。ベトナム版「伊豆の踊り子」みたいな作もあり。 7.「魔術師」                ○ グエン・ティ・トゥ・フェ 紀伊国屋書店 -95?/97 若手女性作家による5短編。自己中な現代人の生活とその果ての孤独。 8.「夏の雨」            ○     マー・ヴァン・カーン   新宿書房   82/92 洪水対策とその障害となる官僚の不正に苦悩する青年技師の運命。なかなかの象徴主義的自然描写等もあり。  タイ現代文学                現 物 生 時 F                1.「裁き」         ○ ○ ◎ ○   チャート・コープチッティ 勁草書房 81/87 良心的行為の全てが裏目と出て、狭隘なムラ社会の中で破滅していく青年。強靱な描写。諸国語訳のある秀作。 2.「ヨム河」        ○ ○ ○ ○   ニコム・ラーヤワー    段々社  84/00 詩的省略性・連鎖性と見なしうる簡潔で味のある文体と人物描写で綴る、象使いとその妻子の生活と運命。錯時化手法も良。名編。  3.「インモラル・アンリアル」◎ ○ ○ ○   ウィン・リョウワーリン  サンマーク出版 -'98/02 注目の先進作家による9短編。実験的な書法のものも含めて全般に良質。(いい意味で)日本の日常異化系の良質なSFやマンガ作品に近い趣あり。  4.「ドラゴン・パール」     ◎ ◎ ○ ◎ シリン・パタノタイ    講談社  94/94 文革を生き抜いた「中国の最後の人質」タイ人娘。ワイルド・スワンに劣らぬ出来。周恩来がここでも粋。 5.「生みすてられた子供たち」  ◎ ○ ○ ◎ シーファ         勁草書房 73/81 孤児の上に不美人に生まれついた黒人混血娘の過酷な人生を、これでもかという筆致で綿々と描く。タイ版アンチヒロイン・ピカレスク。エンターテインメント系ノベルとしては思いのほかの出色の出来。 6.「メナムの残照」       ◎ ○ ◎ ○ トムヤンティ       大同生命 69/89 日本軍の青年将校と愛国タイ娘との愛憎。基本は純メロドラマで、青年の描写が白馬の王子様過ぎるきらいはあるものの、展開的には上々。狂言回しの脇役によるコメディシーンの筆なども冴える。 7.「地下の大佐」        ○ ○     ローイ・リッティロン   めこん  60/82 抗日ゲリラの青年による旧日本軍を相手とした「七人の侍」。(日本対象のため感じるのみとは思えぬ)タイ文学としてはしごく鋭角的な描写や表現は、あるいは文学的伝統に対する反動の面もあるか。 8.「蛇」              ◎ ○   ウィモン・サイニムヌアン めこん  84/92 農村に跋扈する金権腐敗の僧侶と政治家。 9.「絵の裏」          ○   ○ ○ シーブラパー       九州大学出版会 37/82 戦前の日本を主な舞台とした、留学中の青年と旅行中の貴族夫人との悲恋。素朴ではあるが印象に残るよきロマンス小説。 10.「タイ人たち」        ○ ◎ ◎   ラーオ・カムホーム    めこん  /88  タイ農村濃密描画短編集。古典。 11.「サーラピーの咲く季節」     ◎   ○ スワンニー・スコンター  段々社  76/83 タイ農村生活描写エッセイ。少女期の思い出。基本的にはほのぼの。 12.「大王が原」           ◎ ○ ○ リアムエーン       勁草書房 64/81 小村の村長となった熱血男の半生を、その恋愛模様などを交えながら滔々と描く。 13.「マプラーオの楽章」     ○       ワット・ワンラヤーンクーン大同生命 82/89 80年代バンコク版「ライ麦畑でつかまえて」。上々の青春小説。 14.「メコンに死す」       ○ ◎ ○   ピリヤ・パナースワン   めこん  82/87 インドシナ戦争に巻き込まれた山岳少数民族モン族の悲劇。良作。タイトルは訳題で、ナイルやベニスとは無関係。^^; 15.「アジアにかかる虹」     ○ ○ ○ ○ スミット・ヘーマサトン  大同生命 78/87 バンコクのスラムに育った少女が子供たちのために小学校や保育園を作るまで。1日1バーツ学校で有名なタイの野口幽香、プラティープ女史の伝記小説。ジュブナイル化して再販したらいいのでは。 16.「蝶と花」            ○ ○   ニッパーン        勁草書房 75/81 弟妹の通学のために働く心優しい少年が無賃乗車の荷運び稼業に手を出すが・・ 17.「未来を見つめて」        ○ ○   シーブーラパー      勁草書房 57/81 農村から都会の有名校に入学した少年が友人達の薫陶を受け、長じて立憲革命に遭遇するまで。非常にストレートな(筆致的にも、タイ文学上の位置づけとしても)古典的教養小説。 18.「タイの大地の上で」       ○     ウッチェーニー他     大同生命 -80/99 一世代前の佳作を集めた短編集。さすがにオーソドックス系が多いが、相当の秀作も。 19.「その名はカーン」        ○ ○   スワンニー・スコンター  勁草書房 71?/88 無医村に赴任した理想主義の青年医師の家庭生活を含めた悲劇。若干18世紀のヨーロッパ小説を思わせる端正な描写と物語。 20.「東北タイの子」         ◎ ◎   カムプーン・ブンタヴィー 勁草書房 75/80 タイ草原の小さな家。干魃の農村を後に水辺を目指して牛車に乗って旅する家族。  21.「地、水そして花」        ○     サクチャイ・バムルンポン 大同生命 90/91 戦時中の自由タイ運動に参加した若者たちの群像。「地下の大佐」とは逆に比較的穏やかな視線で描かれる。場面転換を頻繁に行う語り口が面白いが、全体としてはやや散漫化した印象も。    フィリピン現代文学                現 物 生 時 F                1.「二つのヘソを持った女」 ◎   ○ ○   ニック・ホワキン     めこん  61/88 スティーヴ・エリクソン調とさえ言える本格現代文学が60年代のフィリピンで書かれていた事実を世界文学史はどう説明するのか。 2.「仮面の群れ」      ○   ○ ○ ○ F.ショニール・ホセ   めこん  62/84 ブルジョア的価値観に取り込まれていく社会派のエリート青年。これも上質の本格文学。ちょっと最近の韓国映画の「ペパーミント・キャンディ」調。 3.「民衆」           ○ ○     F.ショニール・ホセ   めこん  83/91 「仮面の群れ」の続編。70年代の学生運動を背景とした若干ピカレスク系の青春・教養小説。同時期を描いた各国の秀作とほぼ同様の(それ以前の多くの革命・民衆闘争史を背景に含むという点ではあるいはそれ以上の)良作。 4.「マニラ―光る爪」      ○ ○ ○   E・M・レイエス     めこん  68/81 男は戦う。フィリピンの中上健次・・というほど濃くないものの、一気に読ませる秀作。 5.「アンドロメダ星座まで」 ○         G・C・ブリヤンテス   勁草書房 -80/88 短編集。これまた一世代前にも関わらずの本格文学系。ブラッドベリやニューウェーブのシリアスSFをほのかに思わせるような作もあり。 6.「七〇年代」           ◎   ○ L・バウティスタ     めこん  /93  息子は戦う。学生運動を巡る母の動揺。 7.「レイナ川の家」         ○   ○ リワイワイ・A・アルセオ 段々社  85/90 母は戦う。土地の権利騒動を巡る一家の奮戦。  シンガポール現代文学                現 物 生 時 F                1.「シンガポーリアン      ◎ ○   ○ キャサリン・リム     段々社  -80/84 華人系女性作家によるホワイト&ブラックユーモア・都市生活スケッチ短編集。爆笑箇所多。上出来。「フォーエバー・フィーバー」の1エピソードはこの中の1編から採ったのだろうか?      ・シンガポール」 2.「いとしい人たち」    ○ ○       ゴーパル・バラタム    段々社  -88/93 インド系シンガポーリアンによる短編集。ミラン・クンデラをエンターテインメント化してやや幻想味を増したといった感じか。 3.「残夜行」            ○     苗秀           めこん  /85 4.「斑布曲−彩りの道」       ○     孫愛玲          紀伊国屋書店 ?/97  カンボジア・ラオスの現代文学                現 物 生 時 F  1.「最初に父が殺された」    ○ ◎ ◎ ○ ルオン・ウン       無名舎  00/00 カンボジア版「アンネの日記」「ワイルド・スワン」ともいって過言でない秀作ノンフィクション。 2.「現代カンボジア短編集」   ○ ○     ソット・ポーリン他    大同生命 -'99/01 70年前後の8編と90年代の5編。後者は比較的プレーンな社会派物が多く、前者の方がかえって面白い。特にS・ポーリン作の数編は吉本調とさえいえる爆笑ギャグお下劣ギャグ連発で◎。 3.「アンコール・ワットの      ○ ○   ペン・セタリン       てらいんく97?/99 ポル・ポトの難を留学中に逃れ得た女性と日本人との間に生まれた子供が現代の母の故郷を訪れて・・ 作者の半自伝的小説。著者自身による邦訳。         青い空の下で」 4.「ムアン・プアンの姉妹」   ○ ○   ○ S・ブッパーヌウォング  大同生命 74/93 ラオス内戦・女ゲリラ版ふたりのロッテ。広義のメタフィク手法多出。  ミャンマー現代文学                現 物 生 時 F                     1.「変わりゆくのは       ○ ◎ ○   テイッパン・マウン・ワ  てらいんく-41/01 一役人の生活と意見を描いた連作32短編。味ありキレあり、泣かせる笑わせる、ミャンマー文学十八番のユーモア&ペーソスものの原典?にして読む限りでの最高傑作。       この世のことわり」 2.「血の絆」          ◎ ○ ◎ ○ ジャーネージョー・ママレー毎日新聞社 73/78 日緬混血の異母弟に会うためにビルマを訪れた日本人娘とそれを頑なに拒む弟。ビルマ版「大地の子」ともいうべき秀作メロドラマ。合作映画が資金不足で中断中のようで、有志の企業は乞う協賛。 3.「農民ガバ」         ○ ◎ ◎   マァゥン・ティン     大同生命 47/92 大戦にその生活を翻弄される一農民の姿をユーモア含みに描いた秀作。諸国語訳および下の7,12内でも言及のある古典。 4.「会うは別れのはじめ」    ○ ○   ○ トーダースェ       勁草書房 -66/87 その関係性はいささか旧アジア風ではあるものの、ペーソスに満ちた恋愛小説の佳作。ビルマの浅田次郎。習俗紹介調の付属の3短編も良作。 5.「ミャンマー現代短編集1」  ○ ○     チョーインミン他     大同生命 -91/95 80年代以降の14短編。笑い入りの作多く、最初の2編はほとんど傑作。錯時法が見事な好編もあり。 6.「剣の山を越え火の海を渡る」 ○       ミャタンティン      勁草書房 73/83 ビルマ版「十五少年(三人青年)漂流記」。若干教条的なところもあるものの、読ませます。 7.「わが祖国」           ◎ ○   キンスゥエウー      勁草書房 61/82 スーチー女史の父親率いる独立運動の勇士たちの動向と、それを気遣う従姉妹の娘たち。素朴な形ではあるが異種テクストの混合化手法が効果的。 8.「12のルビー」       ○ ○   ○ マウン・ターヤ編     段々社  -84/89 女性作家12人集。ユーモアもの4、母もの3、おっとりと読みやすいもの多し。「新米女医の宅急便」といった感の作もあり。 9.「ミャンマー現代短編集2」    ◎     マウン・ティンスィン他  大同生命 -96/98 最近年の18短編。オーソドックスなリアリズムが主だが、その中での作品的多様性はあり、生活意識等を知るには良。詳細な注と解説。 10.「ミャンマー現代女性短編集」   ◎   ○              大同生命 -99/01 11.「路上にたたずみむせび泣く」   ○ ○   マウン・ターヤ      勁草書房 69/83 ビルマ版タクシードライバー日誌。全体としてはユーモア入りの軽快な作。 12.「茶色い犬」           ◎   ○ ミンヂョー        勁草書房 73/84 標題の渾名を持った作者の少年期を、大戦前後の情景とともに活写した自伝的小説。  マレーシア現代文学                現 物 生 時 F                1.「スロジャの花はまだ池に」  ○ ◎   ○ アディバ・アミン     段々社  -83/86 古典的なシリアス系少女マンガのトーンだが、文化的アイデンティティの問題をからめて強度は高い。付属の自伝的ほのぼの児童文学が秀逸で、同種のものの白眉。 2.「いばらの道」      ○ ○ ○ ○ ○ シャーノン・アハマット  勁草書房 66/81 天災を始めとした引きも切らぬ試練に立ち向かう父母とその娘たち。印象的な描写の少なくない農民文学の秀作。映画化・諸国語訳あり。 3.「バングルの虎」       ○ ○     シャーノン・アハマッド  大同生命 65/89 村の平和をかき乱す暴虐な父子に力を合わせて立ち向かう正義の村民達、…なる話かと思いきや、話は一転打って変わって。多民族国家ならではという感のある味のある秀作。なかなか評判の良い「アセアン外交」スタイルの解読ヒントにさえなりそうなものかも。 4.「娼婦サリナ」        ○ ○ ○ ○ A・サマッド・サイド   勁草書房 61/83 終戦直後のシンガポール・スラムの人間模様。冗長とも言える日常描写が続くが、それが終盤のきつい展開や、終幕後の余韻にかえって効いてくる面も。 5.「ある女の肖像」         ◎   ◎ S・オスマン・クランタン 大同生命 89/98 マレー版おしん。イスラム習俗の活写。出だしは一瞬プルーストかと思わせる。 6.「白鳩はまた翔び立つ」      ○     カティジャー・ハシム   勁草書房 77/85 取り残された故郷の村の発展に力を尽くそうとする中産階級出身の青年。 7.「クアラルンプールから      ○     クリス・マス       勁草書房 82/93 用地買収を巡る大実業家と青年たちとの軋轢。人物の性格描写がやや不定的だが、ある意味ではドストエフスキー的リアリズムといえるかも。         来た大商人」 8.「ニョニャとババ」        ○     方北方          勁草書房 54/89 西洋かぶれの華人系マレーシアンの悲劇。シンプルな風刺もの。   インドネシア現代文学                現 物 生 時 F                1.「香料諸島綺談」     ○ ◎ ◎   ○ Y.B.マングンウィジャヤ    めこん  83/96 ラスト1行からメタフィクなエピローグが泣かせる。本場の作家による南海楽園ものだけあって沁み入る部分が多い。 2.「人間の大地」シリーズ  ○ ◎ ◎ ◎ ◎ プラムディヤ・アナンタ・トゥール めこん  80-/86- インドネシア版ジャン・クリストフ。大河教養小説。古典。 3.「渇き」         ◎ ○   ○   イワン・シマトゥパン       めこん  72/00 実存不条理ドタバタ文学というか、インドネシア版「キャッチ=22」というか、大秀作。特に前半部の妙なパワーは◎。 4.「電報」         ◎         プトゥ・ウィジャヤ        めこん  73/98 上質の「信頼出来ない語り手」型メタフィクション。現実と空想との境、記号表現の多義性。出自のバリ文化の幻想性との関係性や如何に。 5.「ウブッド十字路の番人」 ○ ○ ○     マディ・クルトネゴロ       アートダイジェスト -93/97 芸術の都(バリ)を舞台とした、ユーモア現代もの・古叙事詩・民話絵本の良質3短編。「グアテマラ伝説集→中南米マジック」を想起させるような節もあり、このまま突き進んで文学的大ブレイクをしたりはしないものか。^_^ 6.「虎!虎!」         ○   ○   モフタル・ルビス         勁草書房 77?/85 ジャングルで人喰い虎に追跡される七人の男の運命。シンボリック・ホラー。秀作。(ウィリアム・ブレイクはともかく)アルフレッド・ベスターとは多分直接の関係はなし。^^; 7.「アルジュナは愛を求める」○ ○   ○   ユディスティラ・ANM・マサルディ  めこん  77/92 ブルジョワ放蕩息子のシニカルなナンパ生活。70年代インドネシア版「太陽の季節」ないし「カップルズ」。 8.「インドネシア短編小説集」  ○ ○     グナワン・モハマッド他編     勁草書房 -77?/83 10短編。旧作が主だが多様性に富み、良質なもの多。アナンタ・トゥールのインドネシア版縮小型「太白山脈」、同版「五人少女天国行」みたいな作もあり。 9.「果てしなき道」       ○ ◎     モフタル・ルビス         めこん  /80 10.「イリアン・森と湖の祭り」○   ○   ○ Y.B.マングンウィジャヤ    木犀社  81/00 ニューギニアに派遣された青年神父の精神的彷徨を、知己のヨーロッパ人娘と幼なじみの女医との対話を主軸に描く。 11.「パルック村の踊り子」    ○ ○     アフマッド・トハリ        勁草書房 82/86 売れっ子の娼妓になっていく少女を見つめる幼馴染みの少年。インドネシア版「たけくらべ」…と言いたい所だが、ややシビア系。自然描写等、良質な文体。 12.「嵐の中のマニャール」      ○     Y・B・マングンウィジャヤ    勁草書房 81/87 13.「エリサ出発」          ○     Nh・ディニ           段々社  77/84 60年代ガルーダ・インドネシア航空版スチューワーデス物語。マレーの「スロジャ…」と逆方向のラストは社会批判であるとも取れそうだが・・ 14.「チバラックの丘の麓で」     ○     アフマッド・トハリ        大同生命 77/92 不正尽しの悪徳村長に目の敵にされる誠意ある青年。 15.「スンダ・過ぎし日の夢」     ○     アイプ・ロシディ         めこん  -59/87 スンダの有名作家が十代で書いた短編群の集成。 16.「ニ・ポロック」         ○     ヤティ・マルヤティ・ウィハルジャ 大同生命 76/90 ベルギー人画家とガムラン舞踏の踊り子の恋。  <勁草書房>は井村文化事業社発行・勁草書房発売の「東南アジアブックス」シリーズ  <大同生命>は大同生命国際文化基金の「アジアの現代文芸」シリーズ

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