【7月24日(土)】


 細美遙子訳者謹呈のジャネット・イヴァノヴィッチ『サリーは謎解き名人』を読む。《ステファニー・プラム》シリーズももう4冊目ですか。タイトルの「謎解き」っていううのは暗号解読のことで、なんとびっくり今回は暗号モノなんですが、これは爆笑。もっとも正しい暗号ミステリかも。本格ファンにぜひ読んでいただきたい。
 ところでステファニーの実家って『となりの山田くん』だと思うんですがどうですか。とくにあの豪快なおばあちゃんね。そのへん、ランズデールよりうまいよな。
 たとえば、スパンデックスのスポーツブラにショートパンツ姿で実家にやってきた娘を迎える家族のせりふ。
「そういうジャージ、あたしもぜひひとつほしいね」おばあちゃんは言った。「あたしがそういうのを着て歩いたら、絶対、男どもがぞろぞろとあとにくっついてくるよ」
「葬儀屋のスタイヴァがな」父さんが新聞の向こうに頭を埋めたまま、リビングルームでぼそぼそ言った。「巻き尺持ってな」
 ところで前から思ってたんですが、Jeopardyの発音は「ジェパディ」だし(leopardといっしょでoは発音しない)、79ページの「架空のギター」っていうのはちょっと違うんじゃないでしょうか>細美遙子さま。

 いろいろやることがあるので翻訳のペースが落ち気味。とりあえず115ページまで。

 長いものには巻かれるタイプなので、家に帰ってオールスターを見る。上原くんがどうして雑草なのかどうしても理解できないんですが。




【7月25日(日)】


 ミストラルで仕事。お盆進行なので月末締切分が週明けに前倒し。翻訳ばっかりやってるわけにもいかない状況に。アスキーは東芝サポート問題で、小説すばるは『カナリヤは眠れない』で書くことにしたんだけど、頭が翻訳モードになってるのでなかなかギアが切り替わらず調子が出ない。

 眠くなったので家に帰って今夜もオールスター。
 アナウンサーが「一回裏タイガースの攻撃は2アウト」とか言ってたので、そうか今年は全パとタイガースの試合なのかと思ったのは内緒だ。タイガースもあのくらい補強すれば優勝も可能では。松井はともかく由伸はいりませんかそうですか。
 6打点のローズがほんとに3打席で引っ込んじゃったので大笑い。やっぱり暑いしね。途中で眠けが強まり、9時ごろからとっとと寝る。




【7月26日(月)】


 午前4時起床。WOWOWで『先生のお気に入り』やってて、うっかり最後まで見てしまう。なにしろ両親が新聞記者なうちで育ったので、新聞記者の映画はつい見ちゃうのである。この時間帯のWOWOWは油断できなくて、こないだもうっかり『ナック』を見てしまったことである。のんびり映画見てる場合じゃないのに。先週の∀もまだ見てないのに。

 7時からミスドで仕事。アニメージュの書評と毎日中学生新聞のコラムをだらだら書く。なんか全然調子が出ません。アスキーと小説すばるは明日にまわそう。

 夕方帰宅。
 テレビの前にすわって、『∀ガンダム』特番用に、シド・ミードのインタビューとミード×大河原対談の録画ビデオテープから、英語の発言に和訳をつける仕事。めんどくさくてずっとあとまわしにしてたんだけどしょうがない。ま、インタビューのほうはSFマガジン用に一回起こしてるからそれほど手間でもなかったり。




【7月27日(火)】


 午前4時起床。
 11時までかかってサンライズ仕事を終わらせてミストラル。アスキーのコラムと小説すばるの書評を仕上げて送る。
 今月はあとメンズ・ウォーカーだけ。イレギュラー原稿が6本もあった先月末にくらべればもう楽勝。お盆進行もこわくないね、ふふ。問題は翻訳だけなり。

 行数が足りなくてアスキーには書けなかったんだけど、あっきー氏のサイトの閉鎖を報じた7月23日付け東京新聞の記事には驚きましたね。見出しは「個人を見せ物 ネットの危うさ」で、東京国際大の詫摩武俊教授(性格心理学)のコメントとして、
「一般論だが、三十代後半で、家族や親しい友だちのいない人の中には、内閉的で小さな穴から外の世界をのぞき見るような性格の人が大都会に増えている。何か気に入らないことがあって、匿名性メディアのインターネット上で文句を言ったところ、予想外の反響があって、問題が大きくなり過ぎてしまった。慌てて逃げ出したくなるのは当然でしょう」
 だって。どこが一般論ですか。誹謗中傷も同然では。そういう問題じゃ全然ないと思うんだけどなあ。

 5時、九段下で竹書房スターログのF岡氏およびN村編集長と打ち合わせ。創刊号は1万部増刷したらしい。さすがSW効果。SFマガジンも7月にSW増刊を出すべきだったのでわ。8月ではみんな宇宙に飽きてるかも(笑)。SW景気をSFに利用する方策が望まれたところですね。と今頃いても無駄なのだが。まあSFM編集部に期待するのはマンパワー的に無理でしょう。

 九段下の喫茶店ブルーベリーで待ち合わせをしたんだけど、行ってみたらマクドナルドになっていた(笑)。携帯で連絡とってもらって結局Cafe de Crieで会ったんですが、めちゃめちゃ混んでてたいへんでした。

 6時過ぎに九段下を出て、京王線の幡ヶ谷。大森が編集者時代(約10年前)に、伊藤典夫御大に依頼していたブラッドベリの短編集、Toynbee Convectorの翻訳がついに上がったので、現担当者のM室さん@新潮文庫の発案で打ち上げ宴会を催すことになったのである。
 会場のチャイナハウスは南條竹則ご推薦の店とか。しかしここも団体が入っててめちゃめちゃ混んでいる。
 カウンターにすわって、M室さんと四方山話をしつつ、主賓の伊藤さんを待つ。が、全然こない。30分後に電話したらまだ自宅(笑)。M室さんの送ったファックスが「28日(火)」となってて、てっきり明日だと思っていたらしい。うちに来たメールはまちがってなかったんですが。ていうか、最近、曜日しかわからないので日にちは気にしてなかったり。
 というわけで、伊藤さんは2時間遅れで到着。とても書けない話をいろいろ聞く。
 M室さんが電話をかけたときは、息子さんといっしょにSWを見に出かける直前だったとか。しかし伊藤ジュニアももう大学生ですか。時の経つのははやいものである。

 翻訳は129pまで。




【7月28日(水)】


 6時に起きてメンズ・ウォーカーのゲーム。『海のぬし釣り ―宝島に向かって―』とか言われてもなあ。64オウガとか聖剣レジェマナとかも、こういう状況でプレイするのはつらすぎですね。だからRPGは月に一本にしてくれと行ってるのに(泣)。冒頭5時間ファーストインプレで★をつけるような人間にはなりたくないと思ってきたけれど、今夜死んでもいいから原稿を送らなきゃとか書いてると「やっぱりおやじ」と一行コメントがついたりするわけだが、たぶん東雅夫よりは若いと思った。

 すっかり忘れてましたが、LOVE&PlayStationたこあしマル秘トークの最新版は、SWボトルキャップをコンプリートした渡辺麻紀せんせいをお迎えして、ここで公開中。まだEp1見てないひとは読まないほうがいいかも。


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