【5月29日（土）】
お昼にタクシー呼んで箱崎に出て、リムジンで成田。カウンターでチケットを受けとり、荷物を預けて新しいショッピングモールをぶらぶら。
ＮＷ２８便は30分遅れの出発。機内は全面禁煙になってしまったので耐えられるかやや不安だったけど、『西の善き魔女』を読んでるうちに着いてしまう。
サンフランシスコは寒い。東京では半袖のＴシャツ一枚だったのに。
空港からタクシーでスミス家へ。
トモコ・サイトウ・スミスの愛犬、Toffeeに初対面。ウェルシュ・コーギーの子犬。世界的に有名なブリーダーから購入したので、たぶんAIBOくんより高価でしょう。維持費もめちゃめちゃかかりそう。でもちゃんと毛が生えてます。尻尾はありませんが。
犬と遊んでいるうちに眠くなったので夕方まで昼寝。さいとう姉妹と食事に出て、Glen Park駅前の中華料理屋――と思ったら、いきなり寿司カウンターが新設され、寿司メニューが追加されてました。二日前からはじめたんだって。まあ日本ではありえないケースですが（中華料理屋の寿司）、ネタはけっこうよくて、マグロとかウニとかうまかったす。あとカリフォルニア巻きね（笑）。しかしチャーハンは量が多すぎ。
昼寝のおかげで猛然と気力が湧いてきたので、ひとりでBARTに乗り、モントゴメリからタクシーでCoronet。おそるおそる窓口に行くと、７時からの回のチケットはまだ残ってるという。なんだ、楽勝じゃん。３分前に入場すると客席はほぼ満員。でもひとりだとわりといい席がとれてラッキー。
というわけで「エピソード１」初体験。とりあえずチキチキマシン猛レースでしょう。あとブルース・リー。
今回の悪者はニモーディアンが操る通商連合（Trade Federation）なんだけど、ニモーディアンはニモイ人で、フェデレーションは連邦。おまえらそんなにスター・トレックが憎いか的ネーミングである――という説は正しいんでしょうか。
エピソード２の悪役宇宙人はシャトナリアン？（笑）
【5月30日（日）】
昼からトーレンの車でカストロストリート。ゲイのカップルを見物しつつ、北アフリカ系のカフェで昼食。アンクル・マムとかちらっと覗いたけど、なんかつまんない品揃えになってました。Tower VideoでＳＷ本とか少々買い物。洋書コーナーに『コスモポリタン』とか『ファインボーイズ』とか置いてあって仰天する。おたく系の雑誌ならわかるが。日本人向け？ それにしても量が多かったな。
MUNIでさいとうよしことCoronetふたたび。これがエピソード１の看板の下の大森だ。
近くのカード屋、Endless Worldに行こうと思ったら、連休のせいか休みでした。くそっ、Portal三国志でお得なトレーディングねらってたのに。しかしTCG的にいちばんおいしいのはポケモンのレアを出してM:TGのレアをもらうことだという説も（笑）。英語版は品薄なので、子供たちは日本語読めないのにいっしょうけんめい日本版集めてるそうです。
【5月31日（月）】
朝起きてだらだら原稿を書く。だいたい仕上げたところで、さいとう姉妹につきあい、トーレンの車に同乗して280添いのショッピングモール。一昨年も来たとこですね。
腹が減ったのでとりあえずタコベル（笑）。タコベルとケンタッキーフライドチキンとピザハットが共同で、エピソード１おもちゃのオマケをつけるＳＷフェアを展開中なのである。傑作なのは三社共同のテレビＣＭ。
タトゥーインの砂漠を歩いていくカーネル・サンダースとチワワ（タコベルのマスコット動物）とピザハットの制服着たかっこいいおねえちゃんの三人組。が、そのとき、崖の上にバトルドロイドの大群が出現。ライトセーバーを抜いて応戦するサンダース大佐。はたして正義のトリオの運命やいかに!?
というわけで、このつづきはwww.defeatthedarkside.com/でどうぞ。放映済のＣＭ４パターンが見られます。
しかし玩具をぜんぶ集めるのはたいへんすぎ。トッパー（前にケンタで売ってたみたいなやつね）が12種類、オマケが27種類ですからね。今回、オマケは箱入りで選べるんだけど、なんかいっぺんには揃えられないシステムみたいだし。
というわけで、タコベルにいくとまず、「この店でＳＷ玩具は何種類ありますか？」とたずねるのが基本。３種類と言われたら、キッズミール３つと答えるわけである。アミダラ姫のトッパーが残っててラッキーと思ったけど、「胴体が切れてますが、それでもいいすか？」だって。頭と体の数ぐらいちゃんと合わせておいていただきたい。
２年前、西葛西のケンタで、Ｒ２のトッパーをストームトルーパーのカップとセットでわたされそうになって抗議したことがありましたが、アメリカもあまり事情は変わらないらしい。
モールの玩具屋ではエピソード１グッズ状況を視察。在庫のあるレゴを３種類購入。主要各キャラがけっこうかわいい。トイ関係はかなり品切が多い模様。まああんまりでかいのは買うつもりないんだけどさ。やっぱりダース・モールでしょう。
ゲームショップではポケモンが大人気。日本製のピカチュウ玩具類がショウケースの中にずらり。ほんとにはやってるんだね、と感心してたら、こんな男が。トモコちゃんが、日本から来た観光客のフリをして撮影した写真ですが、しかしこの絵の下手さは……(笑)。本人はかっこよく着こなしてるつもりか。いや、かっこいいんだけど。
ここへ来るとつい靴を買ってしまう大森は、ひと履き惚れしたZOOM AIRを購入。黒と赤のダース・モール色。この夏はコレでしょう。
夕方、スミス家にもどる。フレッド・ショットとデイナ・ルイスがやってきて、ＳＷ話とか。フレッドはジョージ・ルーカス御大の通訳に指名されてたいへんだったらしい。でも翻訳より儲かるかも（笑）
デイナの話では、青池保子の『イブの息子たち』がアメリカの一般女性（のごく一部）でブームなんだそうで、なんとか少女マンガの英訳出版を実現させたいとか。たしかに流行りそうなんだけど。人気ソープオペラを日本人にマンガ化してもらって女性誌に載せるのはどうかしら、とか言ってました。
全員そろったところで、近くの中華料理屋まで歩いてって夕食。これがマンガ系アメリカ人トリオだ！ アメリカにおける日本マンガの権威ベストテンのうち３人って感じ？ フレッドなんか手塚治虫マンガ賞の審査員だもんなあ。
死ぬ思いで坂を上がってスミス家にもどり、双葉社のゲーム雑誌のＳＷ原稿用にグッズを撮影する。さいとうよしこは黙々とレゴを組み立てている。
【6月1日（火）】
連休が終わったので映画を見にゆく。BARTでPowellに出て、Larkin沿いのFantasy ETC.を覗いてから、Van NESS & SutterのGALAXYで「The Thirteenth Floor」。1937年を背景にした仮想現実世界を開発中に殺人事件が……。アイデア的には『ループ』そのまんまだけど、わりとよくできてて、エメリッヒも製作にまわると地味な映画つくるじゃん。と思ってたら、クレジットにBased on the novel by Daniel F.Galouye の文字を発見して仰天。ダニエル・Ｆ・ガロイ原作とは。おれ、ペーパーバック持ってるかも。
（と驚いてたら、中村融訳で創元ＳＦ文庫から近刊予定なんだそうです。やるなあ、創元。さらにこの原作はドイツで一回映画化されてて、エメリッヒはそれで知ってたんじゃないか説あり。ガロイの表記はギャルイになるらしい）。
新しくできたシネコンプレックス、AMC 1000 Van Nessはやたらにでかい。７階建てで全14スクリーン。エピソード１なんか４スクリーンでやってるので30分おきにはじまる感じ。
ここで見たのは「Mummy」こともうすぐ公開の「ハムナプトラ」。
「映画がいちばんゴージャスで無意味で知恵に溢れていた時代の作品群を、劇中のミイラがそうであるように、これまでになかった形で現代に甦らせる。そのためには、最先端のテクノロジーを畏れずどんどん使う。スティーブン・ソマーズこそが、新時代のエースなのだ。」とSF Onlineで添野知生が絶賛している作品ですが、映画秘宝の年間ベストの10位候補ぐらいの映画でした。嫌いじゃないけどさ。
終わったところで、ダウンタウン買物遠征中だったさいとう姉妹と合流。Van Nessをはさんで向かいのTommy's Joyintで夕食。ひさびさにアメリカンな食事がうまかった。値段も安いし、わりとおすすめでしょう。中西部っぽいけど。
ふたたびAMC1000にもどり「マトリックス」。サウスパークの予告編に驚く。どんな映画になるのやら。
予告編と言えば、オースティン・パワーズの新作プロモはＳＷネタ爆発なので必見です。ケンタッキーフライドムービー状態かも。
「マトリックス」は「ダーク・シティ」と同じ話。でも主役がブルース・リーだからアクションは派手よ、みたいな。『リメイク』の格闘技版はどうか、という話を添野としてたんだけど、「マトリックス」はそのまんまでした。しかしコレをオッケーにしちゃうと、アクションスターなんか要らないよな。映画は面白かったんですが、ううむ。まあ基本的にはギャグ映画だからいいか。
【6月2日（水）】
出張に出かけるトーレン社長を見送ってから、ヘイト・アシュベリーに遠征。とりあえずダース・モールＴシャツでしょう、みたいな。
Buffalo Exchangeでへんなシャツ見つけて、おお、これいいかもと思ったら30ドルもするので仰天。タグ見たらコムデギャルソンだって（笑）。異国に売られたシャツにこんなところでめぐりあうとは。しょうがないので連れ帰ることにする。コムデの服なんか生まれて初めて買いました。
ヘイトのBooksmithは店頭ディスプレイが完全ＳＷ化。店内もＳＷ本が山をなしてます。
全然関係ないコーヒーショップもはげしくＳＷ化したりしてて、やっぱりお祭りだねえ。
ヘイトからタクシーでEndless Worldを見にいくが今日も休み。しかしすぐとなりに怪しいキャラグッズ屋がオープンしている。
ポケモン＆ドラえもん専門店ですか？ 店内に入るとバッタモンの嵐。いちばんすばらしいのがポケモンのシール。なにしろ袋にはSanrioと大書してあるのである。サンリオのピカチュウは日本じゃ買えないね（たぶん）。経営は中国系のおじいちゃんでした。
バスでAMCまで行って三度目のエピソード１。シナリオを熟読したのでもうジャー・ジャー・ビンクスの台詞も聞きとれるぞ。聞きたくないけど。
THXサウンドで聞くと、チキチキマシン猛レースのシーンは迫力あります。でも、ますます体感ゲームの世界に近づく気が。
ノベライズではアナキンくんがタスケン・レイダー助ける場面があるんですが、しかし助けた甲斐はあまりなかったような。それとも高度な射撃術なのか？
映画のあとは、トモコちゃんの案内でUFO's Cafe。前菜に刺身が出たりする無国籍料理系。たいへんおいしゅうございましたが、量が多すぎ。動くのもつらい。
【6月3日（木）】
９時に起きて荷造りしてタクシーで出発。サンフランシスコ国際空港の土産物屋はEp1グッズがけっこう充実。ダース・モールをがんがん買う。
帰りの飛行機で読んだのはレズニック『キリンヤガ』とハリイ・タートルダヴ『精霊がいっぱい！』。やっぱり三冊しか読めないなあ。
【6月4日（金）】
帰りの成田はガラガラ。荷物もすぐ出てきたので、すばやくリムジンで箱崎。しかし東京は蒸し暑い。箱崎からタクシーに乗って７時半ごろ帰宅。爆睡。