【1月16日(土)】
今年最初のユタ例会。SFオンライン98年総括特集用の、各部門推薦作リストの話など。リストづくりのためにメーリングリストが立ち上がっているのだが、紛糾しまくり。編集部サイドの意思統一が不充分……というか、MLで方針を決めようというつもりなんだろうけど、タイムリミットを考えると無理がありすぎなのでは。
新年なので、夕食は《鳥良》で手羽先。小浜、三村、柳下、藤元、林、堺、大森に、あとから須藤玲司が合流。
宴会コースしか食べたことなかったけど、馬場の《鳥良》はアラカルトで、名古屋の味が盛りだくさん。ミルク豆腐が珍味でしたね。倉阪さんの「紅豆腐」(『妖かし語り』収録)を読んでなければもっとうまかったかも。
話題はピカチュウやおい本作者逮捕事件とか、ゲームの海賊版CD-ROMのオマケにエロ画像CD-ROMつけた善意が仇になって捕まっちゃったかわいそうなひとのこととか。
「(著作権侵害で)見せしめ逮捕するなら、MP3のデータとか、アニメのCD-ROMとか売ってる人が先ですよ」と須藤玲司。
ここまでやったら悪質、とぼくらが考える線引きは、警察的にはあまり意味がないのかも。
まあしかし、日常的に法律に違反していると捕まるリスクはつねにある。駐車違反とおなじ。レッカー移動されるのは悪質なものだけとはかぎらない。運がいいとか悪いとか、人はときどき口にするけど、そういうことってたしかにあると思うしか。
帰って、録画してあった『君といた未来のために』を見る。リプレイ物。仲間由紀恵もリプレイヤーですか。
しかしいちばん驚いたのは、イカロス・モンゴルフィエ・ライト。なぜそれが呪文。しかも剛くんのつくる会社の名前はイカロス・モンゴル・フィエライト。フィエライトってなに? とにかくブラッドベリアンなひとは必見。うそです。
静岡の助教授は「今クールで最も企画が練られたドラマかもしれない」と書いてますが、そうなのか?
ついでに見た『リング最終章』は『ガダラの豚』ネタが混入。山村貞子はやっぱり登場するらしい。黒木瞳パートとどうからむのか謎。『ケイゾク』はまたしても録画に失敗している。
【1月17日(日)】
山田正紀『金魚の眼が光る』、『恍惚病棟』、『ブラックスワン』を再読しつつ、SFオンラインの推薦リスト用に、去年の国内短編を猛然と読む。
《小説すばる》《小説NON》《メフィスト》とかのホラー中心。《Horror Wave》とミステリマガジンは山岸真が読んでるらしいのでパス。買ってない短編集があるのを思い出して本屋でまとめ買い。小沢章友『不死』とか、笙野頼子『東京妖怪浮遊』とか、『七つの怖い扉』とか。とりあえず98年初出のものを拾ってるんだけど、単行本初収録も対象らしい。とても手がまわりません。
【1月18日(月)】
ハルキ文庫の光瀬龍『宇宙航路』(猫柳ヨウレの冒険)の解説に着手。平行して山田正紀『人喰いの時代』の解説も書きはじめる。
短編版「宇宙航路」(「調査船ブホ=v)はSFマガジンに載ったとき人気カウンターで一位とってるのかあとか、調べてるとけっこう発見が多い。
【1月19日(火)】
夜中に起きて、『宇宙航路』の解説を仕上げる。寒いので夜中に起きると出かける気がしないので、机のまわりに山のように資料が積み上がってゆく。
《鳩よ!》で恩田陸紹介原稿を書くので、連載小説をまとめて読む。幻冬舎の《PONTOON》と集英社の《小説すばる》と講談社の《小説現代メフィスト》。さらに今月からはSFマガジンの連載もはじまるのだった。《PONTOON》の「月の裏側」はなかなか。《小説NON》の短編も読まなきゃなあ。
雑誌で見るとめちゃめちゃ仕事をしてるようだが、しかし去年一年、けっきょく本が出てない恩田陸だった。
【1月20日(水)】
午前2時起床。ジョナサン→ミストラルと巡回して仕事。どうにかこうにか『人喰いの時代』の解説を仕上げ、《アニメージュ》の書評と《鳩よ!》の原稿に着手。《鳩よ!》のA井さんからは泣きのメールが。すいませんすいません。
この一週間、SFオンラインの98年推薦作リスト作成協力とML上の議論に時間をとられてすっかり作業が停滞しているのだった。ちゃぶ台ひっくりかえす衝動と闘うのがたいへん(笑)。
さんざん愚痴を言いつつカバーアートの推薦まではじめちゃうと止まらないのはなぜ。