【12月22日(火)】


 ようやく『全特撮』をインストール。実行ファイル類が約16メガ、携速95でHDに落としたCD-ROMが14メガ。合計30メガぐらい。画像がないわりにけっこう容量食いますが、これはやっぱりHDに必携でしょう。収録データは戦後の「特撮」TV・ビデオ・映画(水戸黄門映画やコント55号映画も含む)約2500タイトル。主要TVシリーズは全エピソードタイトル付き。作品によってはトリヴィア的な解説がいっぱいついてて読んでても楽しいが、やっぱり人名のクロスリファレンスがきくのがいちばんありがたいかな。SF/ホラー系邦画の原稿書くときはずいぶん役に立ちそう。

 これを入れたら3.2ギガHDの空きが200メガ切ったので、ろくに使わなかった世界大百科の百科便覧とイヤーブックと地図を削除。ちなみにThinkPadのHDDは、

・『全洋画』400MB
・『世界大百科事典』520MB
・『リーダーズ+プラス』180MB
・『現代用語の基礎知識』120MB
・『グランド辞スパ』40MB
・WWWデータのローカル保存分 216MB(キャッシュから再構築したもの)

 でおよそ半分が消えている。ランダムハウスと広辞苑を入れたいんだが、現在の空きは360MB。
c:\windows 320MB
c:\eudora 143MB
c:\win95 55MB
c:\nifterm 207MB
c:\work 100MB

 あたりをなんとかすべきなのか。FAT32だからもうドライブ単位の圧縮はきかないし、あとはフォルダ単位の圧縮ですかね。やっぱり8ギガぐらい必要かも。

 結局ろくに先へ進めないまま、「ソニック・ザ・アドベンチャー」のレビューを書く。というか、半分以上はドリキャス・ファーストインプレッションですが。
 DCソニックの最大の問題は、一本にぜんぶ詰め込もうとしてること。世の中にコレしかゲームがないなら正解なんだけど。プレステも64も買わず、セガのマシンしか持ってない人の年越しソフトならこれでいいのか。オレはソニックでアドベンチャーとかミニゲームとかやりたくない。

 つづいて月刊アスキーのコラム。ネタがないのでDDIポケットのPメールDXの話。ピッチ単体でインターネットメールの送受信ができる(1000字まで。漢字も使える)ってやつ。すでにPメールDX用のメールマガジンとかも出てますね。
 ピッチで原稿を書く……のは無理としても、たとえば出がけに今日の『裏日本工業新聞』を自分のPメールDX用メールアドレス(一端末につき一個アドレスがもらえる)に送っといて、地下鉄の電車待ちのあいだに読むとか、そういうことも可能。だったらインフォネクストのほうがいいという考えかたもあるが。

 映画秘宝別冊『地獄のアメリカ観光』が届く。こんなちゃんとした(笑)ガイドブックになってるとは。思わずラスベガスに行きたくなるね――って違うか。映画のロケ地とか、小説の舞台になった場所とか、そういうことにほとんど興味がないのでいまいちぴんと来ませんが、本屋とビデオ屋の場所が載ってるのは便利。それにしても一カ月でコレつくっちゃう人たちはえらい。
《ファビュラス・バーカー・ボーイズ》のクレジットはずいぶん控えめ。営業的には、カバーにガース柳下とかウェイン町山とかの名前があったほうがいいんじゃないの? ライバルは『地球の歩き方』だからこれでいいのか。
 どうせならシリーズ化して、『地獄の京都観光』とか『地獄の歌舞伎町観光』とか出していただきたい。



【12月23日(水)】


 午前1時ごろ寝たのに午前3時半に目が覚めて、寝床でだらだら本を読む。白石朗が「いや、つまんないよ」とか言うので先月読まなかったらけっこう評判がよくて、くそっ、だまされたぜと思っているチャールズ・ペレグリーノ『ダスト』(ソニー・マガジンズ)とか、ピンチョンの『ヴァインランド』(新潮社)とか、眉村卓『カルタゴの運命』とか、楡周平『クラッシュ』とか。もちろんどれも読み終わらない。

 SFマガジン2月号到着。言ってるそばからクロスレビューが『ダスト』とは。しかしもっと驚いたのが国内レビュー。メインが松岡圭祐『水の通う回路』なんだけど、これって完璧にただのミステリでしょ。ゲーム業界だからSF? 『ノーライフキング』とは根本的に違うと思うんだけど。「急激に成長したこの業界の姿がリアルに描かれてる」っていうのもなあ。よほどやるものがなかったらしいが、それにしても……。
 50年代特集は壮観。年末年始にゆっくり読むでしょう、たぶん。

 ミストラルでインターネット・アスキーの映画原稿。「ユー・ガット・メール」「富江」「キラー・コンドーム」。そういえばSFM二月号の近況で唐沢俊一が「キラー・コンドーム」誉めてましたね。うーん、実物はそんなにゲテモノ映画じゃないと思うんだが。
 そういえば裁判はどうなったんだろうな。『国際おたく大学』執筆者である以上、オレも全然無関係じゃないってのがちょっとお得。NIFTY-Serveのオタアミ会議室はあんまり熱心に読んでなかったので、伊藤剛氏のスタンスはよくわかんないんですが、ロフトプラスワンで目撃した実物の芸風はかなり好みなので。

 年内の原稿締切はこれにて無事終了。あとはRemakeかな。

 クリスマスなので夜はしゃぶしゃぶ。がんがん食って10時ごろ寝る。ゼロコンのK原くんから電話があったような気がするが、なんだったんだろう。



【12月24日(木)】


 午前9時起床。ホラー大賞の原稿を整理して評価を表に転記。
 ミストラルでちょっと働いてから銀座に出て、クリスマスプレゼントの買い物――のはずが途中で時間切れになり、アフタヌーンティーでお茶飲んだだけでなにも買わずに飯田橋の角川書店へ移動。
 6時からの最終候補作選考会はまずまず満足できる結果。ふつう考えて、大賞はアレしかないと思うんだがなあ。でも去年大はずれだったのであてにはならない。
 会議終了後は、去年同様、摩天楼飯店。クリスマスイブなのに中華。しかし飯田橋は全然クリスマスムードがないぞ。
 Horror Wave2号は某巨匠の原稿待ちで、まだしばらく出ないらしい。あとは最近のホラーの売れ行きの話とか。書けないネタが多いので割愛。

 食事のあとは例によって警察病院横の雀荘、メジャー。クリスマスイブなのに麻雀。しかもドツボ。三連続でトバされて最下位を突っ走り、ようやく最後に2連続トップをとったものの焼け石に水。37000ガバスの沈没。やっぱり終電で帰っておくべきだったなり。
 茶木さんは今夜も絶好調。東一局の親ッパネを割れ目で上がり、大森を一発で飛ばすとか。我孫子VS茶木バトルの決着を麻雀でつけることになれば茶木さんが有利なのだが。

 結局、帰宅は午前3時。明日は大阪なのに。




【12月25日(金)】


 午前10時起床。おお、ちゃんと目が覚めるじゃん。ゆっくり風呂に入ってのんびりしてから荷物をつくり、昼過ぎに出発。大阪まで行くついでに高知に帰ることに決定したので、お土産入りの紙袋持参。まあ帰省費用の半分をビースタックに出してもらったと思えば、はるばる大阪まで30分のトークの司会に出かけていくのも許せるっていうか。しかし大阪会場分の司会料のほとんどはきのう茶木さんに払っちゃったようなもんだからなあ。

 切符の手配を断ってしまったので、監督・原作者・イラストレーターご一行さまが乗る《のぞみ》とは別(おそろしいことにメインゲスト陣は日帰り。まあプロモーションツアーだと思えばしょうがないか。だいたい長岡監督はのんびり遊んでるヒマなどあるまい)。
 しかし結局、ひさしぶりに大阪をぶらぶらする計画は潰え去り、13:21の《ひかり》に乗車。竹本健治の新刊を読む。《女性自身》連載中、とびとびに読んでてさっぱりわけがわからんと思ってたんだけど(だって読むたびに話が違うのである)、ようやく全貌が判明。こ、これは××××とネタがもろかぶりでは。クライマックスのつくりかたまで似てるぞ。

 新大阪に着いたところで実家に電話するが誰も出ない。まあ、いないわけじゃないだろうと見切り発車で高知までの指定券を確保(あとで連絡がついたら、うちの親は神戸にルミナリエを見に行って今日帰ってきたばかりだったとか。高知まで行ったあげく、鍵がなくて実家に入れないという事態が避けられてさいわいだったことである)。

 5時、淀屋橋から歩いて会場のリサイタルホール入り。フェスティバルホールのとなりのビル。すでにおたく系の若者が列をつくっている。WOWOWの人とかとしゃべってるうちにメインゲスト陣が到着。長岡さんは目に隈つくってるかと思えば意外と元気そう。さすが、年内に2話完成してるだけのことはあるね。これならだいじょうぶでしょう。
 今井由香嬢はなかなかテンションが高い。大阪会場は川澄綾子ちゃん出ないんですが、これならオッケー。しかし結局トークの打ち合わせは全然なし。SF大会のときはラクファカールの松岡さんがつくってくれた立派な進行表があったので楽勝だったんだが。
 今回は総合MCの平井貴子嬢(FM大阪の『星界』ラジオドラマ流してる枠のパーソナリティのひと)用の台本はあるんですが、
19:00「それでは大森さん、よろしくおねがいします」
〜以下、トーク進行〜
19:30「楽しいお話をありがとうございました。それでは……」
 みたいな。
 まあとりあえず、SFマガジン2月号の宣伝をすることだけは決めて(笑)、あとは弁当を食べる。

 18:30から第一話『侵略』の上映。SFクリスマスには行かなかったので、完成版は今回が初見。アーヴ語のセリフだけで進むオープニングはめちゃくちゃかっこいいっす。絵的には大オッケーでしょう。服部克久の音楽もすばらしい。しかし、ほとんど説明しないし情報量多いし、原作知らないとかなり面食らうのでは。
 SFマガジン2月号の久保美鈴嬢のアニメ評はちょっと納得いかない感じ。時間的に完成版は見てないはずなので、シナリオ読んだ印象だとああいう評価になるのかもしれないが……。
 ちなみにあれを読んで、「しかし長岡さんを若手と言っちゃうところが久保さんも古株だよね」と言ったのはもちろん赤井孝美である。そういえば美鈴嬢とももう何年も会ってないような。
 ほぼ満員の客席は、SF系のイベントにくらべると異様におとなしいので(ふつうの試写の客に近い)反応がよくわからない。

 上映終了後、すぐにトーク。まあ30分なので一瞬。ひとりずつ順番にしゃべって終わり、的な展開にはならなかったのでよしとしよう。
 プレゼント抽選会も一瞬で終了し、最終の南風(高知行きの特急)に岡山で接続する《のぞみ》に乗るためダッシュで会場を出発。タクシーに飛び乗ったら全然動かない。「茶屋町付近で玉突き衝突」の無線が入る。昨日からついてないんだよ、そういえば。このままだと乗り遅れそうなので(乗り遅れると今日中に高知に着く手段がない)、梅田でタクシーを下りてJR大阪駅へ……歩きかけてふと気づく。オレ、なんか荷物少なくない?
 お土産と着替えと本を詰めた紙袋はリサイタルホールの控え室で帰らぬ持ち主を待っていたのだった。とりにもどってると新幹線に間に合わない。まあ、なくなりはしないだろうと高知に持っていくのはすっぱりあきらめて新大阪へ。ホームでビースタックの人の携帯に連絡して行方をさがしてもらう。なんかムービックの人がピックアップしてくれていたらしいことが判明。28日の東京ヤマハホールのイベントで受けとることに。とほほほ。
 ひさしぶりに大きな忘れ物をしたなあ。

 しょうがないので新大阪でかわりのお土産を買って新幹線に飛び乗り、日記をちょこちょこ書いてると岡山に到着。ダッシュで南風に乗り換える。しばらく飛行機使ってたから南風に乗るのもひさしぶり。しかも指定があいてなかったのでグリーン車だ。禁煙だけど。

 というわけで、ここまでの日記は高知から更新する予定。

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