【8月18日(火)】

 仕事が一段落したので、ラッカー『時空ドーナツ』の入稿原稿プリントアウト(初校ゲラみたいなもんですね)をチェックするのと並行して、コニー・ウィリスの Remake の翻訳に着手。ほとんど中編というボリュウムなので、とりあえず訳す分には時間はかからないでしょう。ただし、山ほどある映画からの引用を原典にあたるのが骨だろうな。しかも昔のミュージカルが大半なので、はたしてビデオが入手できるのか。
 という問題はあとで考えよう。

 エリック・ハリー『サイバー戦争』(二見文庫)読了。いやあ、まさかこんな話だったとは。ほとんどロボット版モロー博士の島。こりゃ完璧にSFでしょう。現代のアシモフというか。


【8月19日(水)】

 仕事に飽きたので、ミュージカル関係の本をさがしに馬場に出る。アトリエ・サード帰りの三村美衣を呼び出して、土曜日のシカゴ予選の練習。2デュエルやってから、カードを交換してデッキを組み直し、もう一デュエル。どう考えても、三村美衣が最初に開けたカードのほうが強かったが、3−0で勝つ。相手が弱すぎでしょう。

 やっと届いた『星界の戦旗2』を読む。20カ月待って、読むのは1時間。ああもったいない。肩に力が入りそうになるのをこらえてるとこがいいっす。いやしかし、そういう三部作だったとわ。


【8月20日(木)】

 今日は明徳義塾の試合だよなと思って早起きしたら、Y高とPLの試合がまだつづいている。松坂が250球も投げたら明日出てこないじゃないか。いや、明徳が準決勝出るかどうか知らないけど。
 第一試合も終わらないうちに出かける時間になり、京橋へ。今もアスキーの仕事をしている元アスキーのN村さん(『サイベリア』ではお世話になりました)から、アスキー連載『国産銘機列伝』の原稿を受注したので、撮影するマシンを持参。文豪miniキャリーワードと98Note NS/L。どっちも長らく愛用した銘機だね。
 近くの喫茶店で荷物をわたしてから、メディアボックスで小中和哉監督の『なぞの転校生』。よく覚えてないけど、眉村卓の原作は全然ちがう話だったような気がする。主演は新山千春(村田和美系)、転校生役が佐藤康恵。思い切ってディックっぽい話に仕上げてて(『最後から二番めの真実』かな)、SF映画としての出来はかなりいい。かんべんしてほしいってシーンが3箇所ぐらいあったけど、まあそれはしょうがないかな。思いきり大胆な結末の脚本はTV版『ねら学』や『PERFECT BLUE』の村井さだゆき。

 八重洲ブックセンターでミュージカルの本買って、有楽町の東映本社までてくてく歩き、3時半から第二試写室で崔洋一の『犬、走る DOG RACE』。すちゃらか『不夜城』って雰囲気ですが、これは傑作。ラップを多用した音楽もまたよくて、サントラがほしいかも。今年の邦画ベストテン入りは確実でしょう。

 銀座の喫茶店でしばらく仕事してから西葛西にもどり、フレッシュネスバーガーで働く。


【8月21日(金)】

 8回表まで6-0だったのになあ。今年の明徳は守備がダメすぎでしょう。なんかフィルダースチョイスばっかり見てる気がするな。点差があるんだからアウトだけとればいいのに。寺本の交替が裏目か。玉川以来の(←ウソ)サイクルヒットまで出たっていうのに、すっかり横浜の引き立て役じゃん。

 失意のうちに家を出て六本木。ふたたびスバーロでソーセージ入りペンネを食いつつ仕事して、15:30からギャガで「クロスゲージ」。あまりにもありがちな設定のアクション映画ですが、「マーキュリー・ライジング」よりはかなりまし。まあこのぐらいがいまの水準かも。
 インターネット・アスキーのG嬢が来てたので、軽くお茶飲んでから西葛西にもどり、うどん屋でちょっと働いてから帰宅。
 届いたばかりの『レッド・マーズ』を寝床で読みはじめたら眠くなってしまったので、とっとと寝る。


【8月22日(土)】

 夜中の2時ごろ起きてジョナサンで朝まで仕事。10時半、渋谷のDCIトーナメントセンターでシカゴ代表選考会予選。三村美衣はじつはエントリーが受け付けられていなかった(往復葉書がDCIに行かずにまっすぐ返信宛先に届けられていたらしい(笑))ことが判明し欠席。東北大勢も寺島夫妻もいないので、知り合いは柳下毅一郎ぐらい。
 引いたカードは最近で最低。大型クリーチャーがゼロで、除去呪文もない。せいぜいガス化くらいですか。青白黒の三色で小型飛行&シャドーデッキを組む。DuetとDisturbed Burial使って、殺されても殺されても殴るデッキ。でも防御力ゼロ(笑) 対緑はCOP:greenに頼るしかないので、やっぱりメインに投入すべきだったかも。と後悔したがあとの祭り。緑クリーチャーに蹂躙されつづける。
 状況が改善しそうな気がしないので、とっととリタイア。結局、1勝2敗1分けで、公式トーナメント出場10回目にして初の負け越し。くー。またランキング下がっちゃったぜ。

 山手線で新宿に出て、紀伊国屋経由で歌舞伎町のロフトプラスワン。小浜・三村夫婦と落ち合って席につく。
 今夜のトークライブは「新人賞コンプレックス」というお題で、一日店長は特殊歌人の枡野浩一、ゲストが津原泰水、室井佑月、可能涼介。顔ぶれから予想はしてたけど、いや面白かった。いままで見たトークライブでもピカイチかも。枡野氏が入念にネタを準備してて、フジテレビヤングシナリオ大賞受賞者(のちに盗作がバレて剥奪された人)の受賞の言葉とか、『装苑』の選評対談(受賞者×選考委員)とか、爆笑でしたね。津原さんは意外におとなしく、期待した暴走には至らなかったものの、じゅうぶんキャラが立ってるので会場的には大ウケ。いや、その意味では、室井嬢も可能さんもインパクト強いからなあ。
 作品評価はともかく(『D−ブリッジ・テープ』をあそこまでけなすことはないと思う)、枡野氏の仕切りというか、不思議な芸風も味があったよかったな。

 会場には業界関係者多数。各社編集者(講談社、新潮社、集英社、扶桑社、マガジンハウスなど)は当然として、鈴木輝一郎氏とか、高橋源一郎氏とか。源一郎さんはファンタジーノベル大賞審査員を降りちゃったんで、もう何年も会ってなかったんだけど、毎週「うるぐす」で見てるせいか、あまりひさしぶりな気がしないのだった。
 最後までつきあおうかとも思ったが、さすがに2時間しか寝てなくて眠いので、津原さんのずっしり重みのある最後のメッセージを聞いてから、質疑応答タイムをパスして終電帰宅。


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