【8月15日(土)】

 お昼に起きて、チェッカー無線のタクシー呼んで東京ビッグサイト。今日は西ホールしか行かないので楽勝。曇天で涼しいし、西は人口密度も低め。
 とりあえず壁ぎわの島田倉庫に寄って、河内さんから『アビコくんと愉快な仲間たち』をもらう。そうか、おれも愉快な仲間のひとりだったのか(笑)。そくざに「アビコくんと不愉快な仲間たち」というネタを思いつく。出演はもちろん茶木則雄と北上次郎と鈴木輝一郎と……って仲間じゃないか。男一匹ガキ大将タケマル編とか。
 例の蕎麦屋ネタ(「蕎麦がない」編ほか)は爆笑の4コマになってました。傑作。

 ミステリ系のサークルを一時間ほどぶらぶら。十二国本、京極本につづいて、今回で森博嗣本からも脱落する(笑)。麻耶雄嵩本とJDC本は押さえたけど、けっこう数が増えてて、脱落の日も近い。メルカトル鮎と竜宮の区別が(絵的には)つきにくいことを発見する(笑)。
 今回の収穫は、「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」本(やおい有(笑))と、シッド・ハレー本。あとはやっぱり貞ラブ(法月貞雄ラブリー友の会)の西澤本『アタックNO.1!!』かな。「もしも神麻嗣子シリーズのイラストがいしいひさいちだったら」ネタの4コマは爆笑。
 そうそう、竹本健治本も増えてました。『本因坊と私』はじめ、TRUMP BOXの類智FAN BOOKが面白かった。いちはやく『匣の中』評も載ってるんだけど、「大●推薦」本には恨みがあるらしい(笑)。ちなみに推薦者を選定するのは編集部なので、運悪くオレのところに仕事が来たとしても、本に罪はありません。オレにもないと思う。いやまあ、講談社ノベルスの既刊推薦タイトルに関するかぎり、みごとに大森のストライクゾーンをつかれているので(『人格転移の殺人』『コズミック』『プリンセス・プラスティック』『Jの神話』『匣の中』……『人格転移』がいちばんふつうというのはどう考えても異常だ(笑))、ダマされた!と思う人は趣味が合わない人でしょう。ひょっとしてオレは「あなたの健康を損なうおそれがあります」マークなのか。講談社ノベルスのdisclaimer(笑)

 その後、ぢつは傾城傾国が『Jの神話』+『念力密室』本を出していたことが判明。廣澤氏から見せてもらったけど、これを買い逃したのは痛恨。関係者な人がここ読んでたら(読んでるらしいけど)通販方法を教えてください。伝言板推奨。メールでもOKっす。

 1万円ほど新刊を買い、篠田真由美さんとか柿沼瑛子さんに挨拶したあと、ニュートーキョーで休憩。小森健太朗、日下三蔵、鷹城宏、福井健太、高橋征義など、ミステリ組もどやどややってきて、最近の国産ミステリと論争をネタに雑談。福井健太はあいかわらずとばしている。あまりにもおそろしいので(禿げカツラネタとか)詳細は略。我孫子武丸の前でもこのぐらいとばしてほしいものである。

 ゆりかもめが運転を中止してたので、ぞろぞろ水上バスに乗り込み日の出桟橋まで。有明から船に乗ったのははじめてだけど、いや、けっこうよかったす。船に乗るのはたぶん広島以来で、なんかSF大会に来たみたいだな。しかし船に乗っても平常心のひとたちもいる。左から小浜徹也、小森健太朗、鷹城宏。平常心じゃないのはこういうひとですね。土足で座席を踏んではいけません>おれ。
 新宿に向かうミステリ組と浜松町で別れ、SF組は高田馬場へ。いまは消滅した北大SF研出身でもある高橋makiと福井健太はなぜかSF組に加わっている。なにか深い事情があるのだろう(うそ)。
 ユタはお盆で休業中なので、ルノワールに集合。高橋良平、添野夫妻、林くんに、尾之上俊彦とアメリカから帰国中の宮崎くん@菊池伝言板など。
 添野夫人が20代おたくの休日実態調査に乗り出し、makiくんがテレビを持ってない事実が判明。PUFFYのふたりの区別がつかないらしい。当然、SPEEDのメンバーの名前はひとりも知らない。「ヒロちゃんだけ知ってればいいんだよ」と力説する小浜徹也。林くんも「女性アイドルは、松田聖子までしかわかりませんね」と放言。おいおい。

 ねぎしで飯食って、小浜夫婦&林くんと西葛西にもどり、メトロセンターの奥でやってるインドア・カートに乗る。なにしろせまいので、一台で5周してタイムアタックというシステム。オートバックスがやってるアンテナアトラクション(?)らしく、カートは本物。けっこうスピード出るんだけど、一回ぶつけたらサスペンションが曲がってハンドルが切れなくなる(笑)。小浜徹也の運転は、直線フルスピードでつっこんで曲がりきれずに壁を破壊するパターン。性格が出るよな。ちなみに三人出走して、大森は1'29で1位でしたが、一日のベストは49秒台なので全然ダメでしょう。毎日走れば1分は切れるかもしれないが。力走する三村美衣の写真がこれ
 カートのあとは、となりのカラオケボックス103で東映BeMAXを2時間。ひさしぶりなので新曲消化に追われる。ゆずとかブランキー・ジェット・シティとか、30代向けの新曲が多くて助かりますね。

 林くんと別れ、大将で焼肉食って、仕事場でF-ZERO X。ノーヴィスのキングズカップをようやく征覇して帰宅。


【8月16日(日)】

 昼前に起きて、小浜夫妻&さいとうよしことタクシーで有明ふたたび。なぜか東ホールの裏口に乗りつけてくれたので、全然歩かずにすむ。今日は東だけの予定。
 SF系のブロックまで行く途中、雑破業のスペースに立ち寄る。コピーで持ってきた分はすでに完売したらしい。「あとは飯食ってから挨拶まわりですよ」と雑破業。
「さいとうも飯食いたいとゆってるから、なんならいっしょに……」と言いかけるが、すでに雑破業はカバンから取り出したカレーパンをかじりはじめている。これが食事かっ。
 1時に添野@SFオンラインと待ち合わせている小浜徹也は、SF方面に去る。その1分後、添野知生登場。
「あれ? 1時に待ち合わせじゃないの?」
「そうなんだけど……間に合わないなあ」
「だってまだ5分あるじゃん」
「いや、見てないスペースが残ってて」
 結局、それから3時間、ふたりは出会えなかったらしい。ま、小浜と添野の待ち合わせでは予想された事態であろう。
 大森は、雑破業の昼食(カレーパン)が終わるのを待ち、いっしょに末広雅里氏のブースへ。初対面なので雑破業に紹介してもらい(なにしろ美少女コミック系の人は、全然顔がわからないのである)、プロテウス仕事の話を少々。さらに今日の新刊、『8 miles high』の4巻を頂く。ありがたいことである。いやもうめちゃくちゃうまいっす。露天風呂ネタはオレのツボだし。しかし小学生物だから英訳は無理だろうなあ。惜しい。
 新刊もらって喜んでいると、となりのスペースで売ってる不気味社のウテナ・タロットカード2000円をセールスされる(笑) 末広雅里、りえちゃん14歳ほか錚々たる顔ぶれが集合したコレクターズ・アイテム。M:TGのオリジナルカードならもっとよかったけど(笑)

 ふたたび雑破業と会場を歩き、「この本を見ろ!」のスペースに寄る。小川びいが新刊にハイエンド系ネタの原稿書いてて、ロフトプラスワンの仇を討つべく、加野瀬・更科ラインを弾劾している。が、敵もさるもの、すでにそれに対する反論アピールビラを作成し、自分のスペースで配っているらしい(笑)。場所がよくわかんなくてもらいそこねたのは残念ですが、ひょっとしたらオンラインに掲載されるかも。

 さらに歩いていると人だかりがしてて、なにかと思ったら岡田斗司夫氏がロケットコレクション同人誌を販売中。一冊もらって立ち話をしてたら、場内整理の人に「邪魔からどけ」と指導されたのでとっとと退散する。

 ようやくSF方面ブロックにたどりつき、知り合いのスペースを巡回。最近、SF大会ではほとんどファンジン買わないんだけど、出てる新刊の量はコミケのほうが圧倒的に多いかも。また一万円ばかり買ってしまう。『星界』本はけっこう増えてましたね。東洋大SF研の『ナポレオン文庫総解説』は労作。荒神伊火流に対する大胆な評価とか、星取り表にはちょっと首をかしげる部分もあるし、私的感想がもっと長くてもよかったと思うけど、資料的価値は高い。

 柳下毅一郎やタニグチリウイチも来てるはずなのだが全然会えない。2時半ごろリタイアしてニュートーキョーで休憩。荷物を置いて、西ホール4階の企業ブースに向かう。ビッグサイトに移って以来、4階に上がるのは今日がはじめてで、コスプレスペースを見るのも当然はじめて。なるほど、こういうことになってたわけですか。主流はゲーム系のコスプレなので、見てもなんだかよくわからない。
 企業ブースは、ゲームショーかキャラショーが引っ越してきた感じ。しかし物販が多い。夏コミ限定商品も多数用意されてるので、物欲系のひとはたいへんでしょう。オレはほとんど物欲がないので、『サンドマン』の2巻と3巻買って非売品のノベルティTシャツもらっただけ。コスパの福袋には魅かれるものがありましたが、To Heart系のアイテムとか入っててもどうしようもないからなあ。
 徳間のブースでは、まるで派遣の男性コンパニオンのようなたたずまいの関さん(金髪)が営業中。銀英伝トレカも出るそうで、夏コミ限定のβ版売ってました。ゲームショーでは、スカパラのライブやるそうです。なぜスカパラ。

 ニュートーキョーが4時前に閉店しちゃったので、夫婦三組(うちと小浜家と添野家)でゆりかもめに乗り、お台場に出る。フジテレビ本社前はたいへんな人出。ここまで観光名所になっているとは。汗だくになりつつDeck'sまで歩き、5階のインド料理屋で食事。あとは買い物。奥様トリオはM.I.Xのキャラ商品に目の色を変えている。オレは薄手のジャケットがほしかったけど、けっきょくぴんと来るものが見つからず、喫茶店でファンジン読んで過ごす。
 8時ごろ解散し、タクシーで直帰。風呂入って9時から爆睡。


【8月17日(月)】

 夜中に一回起きただけで12時間眠りつづけ、11時に起きる。
 カプリコン1から、ようやくプログレスレポート6号が届く。大森の参加企画は4つ。

【8月29日(土曜日)】
 13:00 辺境の電脳たち SF大会編(c/w 水玉螢之丞) @会議室134
 14:00 夏休みSF映画祭り(w 柳下毅一郎、堺三保、添野知生)@会議室134
 17:30 SFミステリークラブ(w 有栖川有栖、綾辻行人、太田忠司) @会議室141
【8月30日(日曜日)】
  9:00 『星界の紋章』アニメ化記念大放談「抜描!!」(w 森岡浩之、赤井孝美ほか) @会議室432
 会議室134は両日ともSFセミナー名古屋出張版で、全10企画を予定。活字SF系の人は集合しやすくて便利。
 しかし圧倒的に豪華なのは映像系でしょう。ガオガイガーの企画なんか、米たにヨシトモ監督&高橋良輔プロデューサーに加えて、脚本担当の山口宏、竹田裕一郎、北島博明が参加。久保美鈴嬢@ニュータイプも出るらしい。
 もっとすごいのはウルトラセブン生誕30周年企画。満田監督がメインゲストで、池田憲章氏も参加。問題はこの2つの企画(と宮内タカユキコンサート)の時間がみごとに重なってることですね(^_^;) 土曜日の15:00〜18:00はどこに行くか悩ましいかも。

 ちなみに宿泊はヒルトンホテルを予約しました。金曜から泊まってるので、適当に携帯に連絡してください>そのへん。

『霧笛28』が届く。いつもありがとうございます>五十嵐様。今回おもしろかったのは吉田徹氏のW杯日記。しかし金子達仁は前から協会批判書いてたと思うけど。むしろ問題は、「中田と城を軸にチームつくれ」と言い続けて、その通りのチームができちゃったのに結果が出なかったことを自己批判してない点でしょう。
 97年ベストでは『スクランブル』の評価が高い。悪くなかった気はするが、あんまり印象に残ってないんですが。SFのベストは、分母からいって妥当な結果しか出ようがない感じ。というか、30代SFファンは似たようなもの読んでるからなあ。ヤングアダルトしか読まない学生のベストが見たい。

 なぜかコミケに出ていなかった名大SF研のミルクソフト143号も届く。ダイナコン・レポートが傑作。こんなことなら参加すればよかった……とは思いませんが。水玉さんは参加したほうがよかったかも。森岡さんもGガンの人だったとは知らなかったな。
 書評ではYAサラダが役に立ちますね。しかしソノラマ文庫がSFサラダに入ってるってことは、すでにYAじゃないってこと?
 名大のミルクソフト、京大のWORKBOOK(61号)、東洋大のASOV(18号)と、大学SF研のコピー誌が順調に出つづけているのはめでたいことである。

 あ、写真を整理したついでに、大映に行ったときのG1999の写真を載っけときます。イリスは公開不可なので、京都駅ビルのセットガメラの正面
狂乱西葛西日記なんでも伝言板を読む書く
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