【7月26日(日)】

 花椿のコラム書いて、プロジェクトF.F.Nの原稿をまとめ、『時空ドーナツ』の翻訳を頭から直しつつ、やるドラ第一弾の『ダブルキャスト』を遊ぶ。
 やっぱ後藤圭二キャラは好きかも。監督は西久保瑞穂だし、クォリティ的にはなかなか。ネタ的にはありふれてるけど、ま、ゲームで見ると新鮮ですね。「女優霊」オチのバッドエンディングは笑いました。

 ビデオに録ってあった「未来潮流」の人工生命の回を見たけど、人工知能とかロボットの話といっしょにされてもなあ。けっきょく、突っ込んだ話はほとんどなかったのだった。ま、絵を優先するとこうなるのもしょうがないんだろうけど。
 そういえば、情報ナビゲーターとかなんとかってテレビ東京の30分番組で、一回分まるまる中野ブロードウェイの特集だったのは仰天しました。古川益三メイン。昔からブローードウェイで営業している寿司屋とかブティックの店主の話がおかしい。しかし、まんだらけが抜けちゃったあとのブロードウェイはどうなるんでしょうか。スターログのショップも今なら大繁盛しただろうになあ。


【7月27日(月)】

「ダブルキャスト」が80パーセントまで来たので、第二弾の「季節を抱きしめて」を買ってきて2時間ほどプレイ。おなじ記憶喪失ネタですが、こっちは三角関係で、おたくの欲望に忠実なつくり。これもけっこうよくできてます。やるドラいいかも。しかし、プレイ時間の短さからいうと、4800円でもちょと高い。3800円ぐらいでちょうどかな。
 F-ZEROも買ってあるけどまだ遊ぶヒマがない。


【7月28日(火)】

 1時、東銀座のUIPで「マーキュリー・ライジング」。原作は『シンプル・サイモン』。シナリオはほぼ最低。いまのハリウッド映画の欠陥を集約したようなシンプル・アクションですね。9歳の自閉症の男の子がうっかり暗号説いちゃってNSAから追われるのをブルース・ウィリス(FBIの元囮捜査官)が助ける。一般社会からはみ出した者同士の連帯ってやつですが、こんな単純なアクション物に自閉症なんてネタを放り込まれてもなあ。
 つづいて3:15から「スピーシーズ2」。冒頭いきなり有人火星着陸シーン。これが思いきりちゃちくて笑うしかない。火星からalien speciesがやってくるんだけど、地球では前作のおねえちゃんのクローンがつくられてて、alienなDNA同士が呼び合ったりするという思いきりB級な展開。しかしSFホラーとしては話がけっこうよくできてて、そんなに腹は立たない。「マーキュリー・ライジング」よりははるかにましでしょう。

 馬場に出てシェーキーズでピザ食べてから芳林堂で本買って早稲田。スタジオハードのテックノワールで、AX読者会員パーティ便乗宴会。7時半ごろ着いてみると、大量の若者たちが路上にたむろ中。ソファを外に持ち出して夕涼み状態。これでカレー鍋があれば完璧でしょう。「リンゴと××とろーりとけてるハウスアーモンドカレー」とかバカな歌を思いつくが歌いません。
 ゲストメンバーは、はぬまあん、加藤礼次郎、河崎実、水玉螢之丞、さいとうよしこ。傑作だったのは、はぬま×河崎の特撮おたく会話。濃いネタを連発するはぬまあんに向かって、河崎監督は、「いやあ、基本ができてるねえ。マンガ家なの?」とか。さらに一時間ほど特撮話をつづけたあと、はぬまあんはおもむろに木川君に向かって、「ところでこちらの方はどなたですか?」だって(笑)
 少年仮面ライダー隊の大半が引き上げたあと、なぜかマッドビデオ(河崎監督持参)の上映会になり、黄金バットOP主題歌をバックに流れるバットマンとか、ワイルドセブンOPをバックに流れる「七人の侍」とかを見る。傑作は、「妖怪人間ベム」+「ヘルレイザー」とか。アメリカ人はみんな日本アニメをぱくっていることがよくわかる。って違うか。


【7月29日(水)】

 2時半、有楽町マリオン11階の朝日ホールで劇場版ナデシコの試写。朝日小学生新聞だか中学生新聞だかの夏休み子供招待試写なので、当然、子供の山。どうしてこんな試写に来たかというとですね、ナデシコ&スレイヤーズの展示スペースがあり、さいとうよしこがニュータイプで書いてた『なぜなにナデシコ』の年表がパネル化されて展示されてるから(笑)。
 指定された席にすわってみると、前は12歳ぐらいの男の子が5人。スリーブに入れたM:TGのデッキをひと組持ってきてる子がいて、それをみんなでまわして内容を検討している(笑)。「ウェザーライトのレアでさあ、ランドを一個タップしたら、おなじ種類のランドがみんなタップされちゃうのがあるんだよね」とかゆってるの。Mana Webのことらしい。
 デッキにはAether Stormとか入ってましたね。アーティファクトデッキなのか。

 今日の上映分は、月曜日に厚生年金でやったのと同じプリントだと思うんだけど、色ついてないカットが山盛り。ラピスラズリとか、ほとんど顔がわからないぞ(笑)。戦闘シーンでも、切り絵状態のカットがあったりして、「火垂るの墓」のときよりはるかに悲惨。8月8日の公開に間に合うんでしょうか。これならなんとか方法考えてTV版のバンク使ったほうがまだよかったのでは。あるいは春エヴァ方式とか(笑)
 しかも映画の情報量はめちゃめちゃ多くて、シナリオ読んでなかったらなにが起きてるかよくわかんなかったかも。小学生たちには理解できたのか? 内容的には、TVで2クールは持つぐらいの要素が1時間ちょっとに凝縮されてて、第二シーズンの総集篇か? みたいな。技術的なクォリティはすごく高いんだけど、これが「スレイヤーズごぅじゃす」と併映なのか。
 絵コンテとシナリオ読み直してから、公開バージョンをもう一回見よう。しかし仲間由紀恵と林原めぐみの使い方は超ぜいたくでしたね。

 近くの飲茶屋でさいとうと早めの夕食をすませてから、ひとりでマリオンにひきかえし、7時からコッポラの「レインメーカー」。いまどき珍しいふつうの映画で感心する。とにかくきっちりつくってあるだけなんですが、最近こんなにちゃんとしたハリウッド映画なんかめったにないもんなあ。グリシャム映画最高傑作の評判にふさわしく、場内はほぼ満員。でもこんなに混んでる映画館ではあんまりロードショウ見たくないのだった。


【7月30日(木)】

 SFマガジン10月号用にイアン・ワトスン Early, in the Evening の翻訳をはじめる。といってもAsimov'sで6頁しかない。毎朝起きると文明が800年ぐらい退行してて、時間を追うごとに社会が進歩して夜には現代文明に追いつくという世界の話。


【7月31日(金)】

 ワトスンの入力は終えたものの、直すのがたいへん。とりあえず途中までざっと手を入れたβ版をイラストレーター用にメール送稿。
 そのあいまにM:tGのカードを整理して、エキスパンション別/レアリティ別に分類。Tempestのレアは全然そろってないのに、なぜかCarrionette(操り骸骨人形)が5枚ある。シールドやるたびに引いてる気がするぞ。Living DeathかCursed Scrollと交換してほしい。無理か。
 とりあえずSuicide Blackなデッキと、白赤ウィニーバーンなデッキをつくる。全然面白くないなあ、でも。やっぱりPandemonium使うしか。1枚しか引いてないけど(笑)。

 ジョン・クルート編著、『SF大百科事典』(グラフィック社)の見本がいきなり届く。いやあ、でかいっす。A3変型判、総320頁(カラー308頁)、定価6,500円(税別)で、店頭に並ぶのは8月上旬らしい。日本語版は高橋良平監修。翻訳物の絵入りSF百科っていうと、サンリオ以来ですか。自分が担当した項目しか読んでないので(笑)中身はよくわかりませんが、日本語版は原著のまちがいを相当修正してるはずだし、資料的価値は高いはず。

 岡田斗司夫編『国際おたく大学』も届く。しかし毎年出すのかこれ。どれどれと読みはじめたら、巻頭がいきなり唐沢さんの「伊藤(バカ)」論で仰天。
 ま、この原稿とか、みのうら嬢のコスプレ論とかは面白かったんですけど、うーん、今ってこういう文章でいいわけ? とか思うのもちらほら。オレの原稿もさすがにひと晩でぶっ書いたせいか、あらためて読み返すとアラが目立つんだけど、たとえば原えりすん氏の原稿なんか、最初の一ページ読んでるだけで頭が痛くなるもんなあ。主に「正しい日本語」的な問題ですが、もうそういうことを気にする人間はいないのか。『フィギュア王』の連載(おたく商品研究所、だっけ?)をぱらぱら立ち読みしてたときはべつに気にならなかったので、いつもと違う芸風で行こうとして失敗しただけかもしれないが、それにしても……。
 内容的にも何カ所か首を傾げたんですが、このへんは濃い人の反応を待ちたい。


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