【7月1日(水)】

 泣きながら「ターミネーター」と「ナデシコ」の原稿を書く。さすがに原稿に疲れてきたなあ。「ターミネーター」とかほんと書くことないし。すでに新しいことを思いつけない頭になっているのか。


【7月2日(木)】

 3時から早川書房でSFインターセクションの怪獣座談会。ゲストは柳下毅一郎と會川昇。怪獣映画を思想的に検討するというか、要するにあんまり『宇宙船』的な方向じゃなく語るってことだったんですが、結局そういうネタのほうが盛り上がるんだよな。
 ま、SFマガジンっぽい話にはなったような。しかしこれを20枚にまとめるのか。

 2時間しゃべったあと、近くの印度屋に流れてカレー。踊るマハラジャな雰囲気の中、ひさしぶりに食い過ぎる。

 ふらふらしながら家に帰り、ゲームウォーカーの締切がギリちょんなので、水車館で止まってた「YAKATA」のつづきをプレイ。迷路館まで行ったところで時間切れ。クリアしてから書くのは物理的に不可能な状況になってしまったので、不本意ながら途中までで原稿アップ。やっぱりW杯見ながらプレイするってのは計画倒れでしたね。オリンピックとかならOKだったんだけど。


【7月3日(金)】

 ゲームウォーカーの原稿送って、ようやく先月末締切の仕事が終了。
 アニカラ原稿のゲラが届いたので、脚注の作成作業に着手。スペースがあると埋めなきゃ気がすまないたちなもんで、けっきょくべったり17枚書いてしまう。
 しかし、光文社のS尾氏に、「どこか註つけてほしいとあります?」とたずねたら、
「そうですね、『SF大会』とか註ほしいですね」と言われて驚く(笑)。「To Heart」に註はいらないが、「日本SF大会」は註が必要と。まあそういうものかもしれん。

 W杯もいよいよ準々決勝。イタリア×フランスは、バッジオの投入が遅すぎたような。まあ決定機が一回でははずしたのもしょうがあるまい。デルピエロは全然ダメでしたね。どうしたんだろ。
 しかしジダンがPK蹴ってるとギャグにしか見えない。ま、ノリタケに勝っただけのことはあるPKでした。って違うか。イタリアもカンナバロとかがんばってたのに。


【7月4日(土)】

 ブラジル×デンマークは、またしてもデンマークが健闘。ブライアン・ラウドルップがあんなにやるとわ。こんなに決定力があるチームだっけ? ま、展開的には点のとりあいで面白かったけど。ブラジルの守備はだいじょうぶなのか。とくにアウダイール。ジュニオール・バイアーノもなあ。優勝できるチームじゃない気がするね。優勝してほしいけど。本命ブラジル、対抗クロアチア(笑)。問題はカフーがいない次の試合でしょう。

 夕方、早稲田の寺島令子さんちに行って、エクソダス5箱を引き取る。円安のおかげでひと箱一万円超えちゃってますが、それでも店で買うよりは全然安い。しかしエクソダスはスポイラーもカードリストも見てないので、どんなカードがあるのか全然知らない。デッキ組むヒマまったくなし。シカゴ予選はシールドなんで、ひょっとしたら出るかも。

 寺島さんちから馬場に出てユタ。三村美衣と柳下毅一郎に箱を分配。テンペストのスターターが二個だけ余ってたので、柳下とシールド戦。柳下デッキは弱すぎ。

 家に帰って準々決勝の残り2試合。オランダ×アルゼンチンとドイツ×クロアチア。
 ヌマンの退場でアルゼンチンの勝ちは決まったと思ったのに、勝ちに行かないんだもんなあ。延長でゆっくり決めようとか思うからいけない。オルテガ退場で予定が狂って大あわて、あわててるうちにロングパス一発でベルカンプですか。オルテガもあそこまではキレてたのに。まあ、前半の内容からいけば、オランダが勝って当然なゲームではあった気がする。オルテガのドリブル突破はもっと見たかったけど、どうせアルゼンチンが勝っててもあとの試合は出られないからいっしょなのだった。


【7月5日(日)】

 逆に11人対10人の優位を完璧に生かしたのがクロアチア。ヤルニの1点で勝負ありでしょう。クリンスマンも疲れちゃったのか全然ダメだったし。ビアホフも前半はずす悪いクセを挽回するチャンスなし。やっぱりボバンのいるクロアチアが強い。これでボクシッチがいたらマジで優勝候補だったのでは。ま、ヴラオビッチもかわいいけどね。

 昼過ぎに起きてリチャード・レイモンのゲラを読みつづけ、不明個所をAlta Vistaその他で調査。Magic Fingersってこういうものだったのか。訳注のかわりにリンクタグを埋めるとすごくべんりな気がするんだけど、本はクリックでいないからなあ。今回はなぜかウェスタン系のギャグが多くて参りました。ふだんは訳注あんまりつけない主義だけど、今回は編集部のT田くんがびしばし訳注つけてきたので、それにつきあってギャグにも訳注を入れる。しかしベイツ・モーテルとか訳注いるのか?
 ま、どうしても、自分が知ってるとこは訳注入れず、知らなくて調べてわかったことには訳注入れたくなる傾向がありますね。

 ゲラに疲れると書評用の読書。コバルト文庫の小松由加子『図書館戦隊ビブリオン』とかソノラマ文庫の岡本賢一『ツイン・ヒート』とか。
 小林恭二『カブキの日』は傑作。歌舞伎版『美藝公』ヤングアダルト系。ぜんぶ読んでるわけじゃないけど、小林恭二の小説の中ではいちばんいいんじゃないすか。


【7月6日(月)】

 レイモンの訳者校正を完了。とりに来た扶桑社T田くんにわたして、あとは雑談。幻想文学モダンホラースペシャルの話とか。あれ見ると『殺戮の〈野獣館〉』ってすごく売れてるみたいだけど、ちょっと前の翻訳SFの初版部数に追いついた程度なんだよな。ま、それだけ最近の海外ホラーには話題作家がいないってこと?

 メトロセンターの蕎麦屋でT田くん&さいとうよしことメシ食って帰宅。書評用読書のつづき。


【7月7日(火)】

『本の雑誌』の原稿送ってから、徳間ホールで「スクリーム2」の試写。映画の中で続編論までやっちゃうという、あいかわらずおたく系のつくり。しかしこうなるともうだれが犯人でも関係ないっていうか。ミステリ的には前回のほうが意外性ありましたね。ま、映画としてはそれなりに面白かったけど。
 徳間ホールの前からタクシーに乗って東銀座の松竹本社で「アンドロメディア」。もう原作とはほとんど関係ない映画ですな。ま、ヒロコファンにはオッケーでしょう。でも生身の島袋より液晶画面に映る島袋のほうがかわいいのは問題かも(笑)。Da Pumpはコミックリリーフ兼ダンス要員な扱い。あそこでFeeling Goodですか。SPEEDのダンスシーンのかわり? うーん。細かいところでもうちょっと気を遣ってくれればかなり印象が違った気がするが……三池監督やる気なしか。わりと事務的に撮ってる気が。

 ノルマの読書が終わったので、『数奇にして模型』を読む。なるほど、こう来ましたか。フィギュアおたくな人を誤解しているような気もするが、わたしは立体にうといのでよくわからない。コスプレのモデルにあんなにカネ払うもんなの?
 鉄道模型の世界と1/1ルリルリな世界とのあいだにはあんまり接触がない(というか、それは住む世界がちがうだろう)って気がしますが、まあ名古屋では一体化してるのかも。
 と思ったら、ダ・ヴィンチのインタビューによると、フィギュア誌を何冊か読んで参考にしたとか。うーん、自分が専門じゃない分野について書く場合、その分野のおたくについてもうちょっと敬意を払うべきだろうと思いますが。あ、でもミステリおたくに敬意を払わずにミステリ書いてるからいいのか。
 どうせなら鉄道模型世界限定な話にすれば、フィギュアな人も平和だったのに。って、それじゃ『慎治』か。しかし最終回一個前のエピソードがこれっていうのは……ううむ。

 午前4時から準決勝。カフーのいないブラジル×オーフェルマルスのいないオランダ。ロナウドは調子出てきたみたい。でも、GKと1対1を二回はずしたのはどうも。いままであんまり点とってないから慎重になりすぎて球離れが遅くなってるのか。あと一点とってれば楽だったのになあ。
 しかし眠かった。ロナウドがいなかったら寝てたかも(笑)。いや、ちゃんと決めてくれてたらもっとはやく寝られたんだけどさ。


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