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増刷決定! スタージョン『不思議のひと触れ』(河出書房新社1900円)→bk1 | amazon


【1月1日(木)】


 あけましておめでとうございます。

 新年を期してweblogスタイルに一新しよう――とか一瞬思ったんだけど、心理的抵抗が強すぎてダメ。もうこうなったらhtmlタグ手打ちの化石的ウェブ日記として、頑固親父が守りつづける古本屋のようなスタンスで営業しつづけるしか。

 いや、NIFTYからココログ勧誘メールが来て、無料ならblogしてみようかなとページつくったんですが、もう何を書いていいんだかさっぱりわからない。えーと、読んだ本の感想とか書けばいいのかしら。みたいな。

 しかしレベッカ・ブラッドの『ウェブログ・ハンドブック』(yomoyomo訳/毎日コミュニケーションズ)とか読んでると、むしろ懐しい気分になりますね。やってることは一緒じゃん! みたいな。まあこれはアスキーのコラムのネタにしていきたい。

 ってことでお正月ですが、大多数の国民の皆様と同じく、実家のテレビのリモコン握りしめてボブ×曙、ホイス×吉田とか目まぐるしくチャンネル変えつつ見ていたところ、いつのまにかジャニーズのカウントダウン・ライブが。
 いやもうすばらしく完成度の高いステージで感服しました。事務所の先輩の歌を後輩たちが歌う構成がすばらしい。これにくらべたらハロプロのステージはぬるすぎ。卒業生ゲスト(?)の演出も完璧で、MCの隙さえないノンストップ。ライブ自体は一本のCMもはさまずにぶっつづけのオンエアだったんじゃないですか。CDTVよりこっちを録画すべきだったなあ。ジャニーズ事務所の底力につくづく恐れ入ったことである。これ最強。
 ちなみに大森は、嵐のメンバーはふたりしかわからないし、NEWSに至ってはまったく区別がつきませんが、タッキー&翼はいいと思う。トキオ社長も踊るし。

 というわけで元旦は十時ごろだらだら起きて、おせちとお雑煮食べて、家族五人で高知天満宮に初詣。
 モスバーガーで休憩したあと帯屋町を歩き、大晦日に目をつけてあったダイエー玩具売り場の福袋をゲット。売れ残りをこれでもかと詰め込んだ巨大な袋なんですが、仮面ライダー555グッズがてんこ盛り。カイザとホースオルフェノクのペア人形がなぜか二個(まったく同じ品)入ってたりしてわけがわかりません。さらにアバレンジャーのプテラダガーと、あとはクラッシュギア関連のがまとめて十個ぐらい。ふつうここまで詰め込みますか? それで値段は2000円。
 ま、アバレンジャーと555はあと一カ月で番組終わっちゃうから、わりと投げ売り状態なんですが。さいとうがどこかで買ってきたアバレキラージャケットは5900円だかの品が1900円だったとか(←もろにキャラもののアバレジャケットと違って、見た目は白いジャケットなので長く着られるだろうという姑息な考えらしい)。

 その玩具の山を抱えて、新阪急ホテルの中華レストランで早めの夕食宴会。トキオは555おもちゃで遊びまくってました。すでに充分もとはとったな。

 ちなみに今のトキオのバイブルは、テレビマガジン1月号の付録についてた小冊子の「スーパーヒーロー百科」。ゴレンジャー、ロボット刑事、ギャバン、ウルトラマンあたりから、555、グランセイザーまで全部載ってて、たいへんな情報量。すでに親のほうは戦隊スーツの区別なんか全然つかなくて、字が読めるから識別できるだけなのに、子供は写真見るだけで、「これは? ハリケンジャー」「これは? ギンガマン」とか一発でわかるのだった。二歳児恐るべし。

 しかしこの本に載ってる変身ヒーローをいちいち質問してくるので、東映の「スーパーヒーロービデオ」みたいなダイジェスト版をレンタル屋で借りてきてどんどん見せた結果、「へんしんにんじゃー、あらしぃっ、けんざん!」とか「ろぼっとけーじけー」とか叫ぶ子供に。まあ、それはまだいいんだけど、「ちーちちっちおっぱーい、ぼいんぼいん」だけは外ではやめてほしいと思った(『金色のガッシュベル!』の挿入歌です)。

 武田さんちのお嬢さんはアバレンジャーおもちゃが買えないと大泣きしたそうですが(ちなみに西葛西でも高知でもまだけっこう売ってるけど、京都は品切なのか?)、これなんかまだいいほう。トキオ社長は、《てれびくん》《テレビマガジン》2月号で見たデカレンジャーと仮面ライダー剣(ブレイド)がいたく気に入り、「でかれんじゃみる!」「ぶれーどみる!」と暴れまくり。「ウルトラセブンの12話を見たい」と泣くならまだ対処のしようもあるが、デカレンジャーとブレイドではなあ。まだ始まっていないと言っても社長は納得しません。




【1月2日(金)】


 夕方まで実家近辺でだらだらしてからタクシーで高知空港。じゃなくて、今は高知龍馬空港ですね。サダム・フセイン空港みたいな。高知出身者ではいちばん有名人なのか?

 羽田から、異様に運転のへたくそなリムジンバスで葛西に帰り着き、タクシーで帰宅。年賀状を読む気力もなくばったり。

 あ、ちなみに今年、うちの年賀状はお休みです。主として、年賀状データが入ってるさいとうよしこのiMacが故障中なのが原因。早々に賀状を下さったみなさま、ありがとうございました。返事も出せなくてすみません。遅ればせながら本年もよろしくお願いし申し上げます。<(_ _)>



【1月3日(土)】


 栃木の実家へ向かう妻子を送り出し、東京でひたすら仕事……のはずが、なぜ「割れ目でポン!」とか見ちゃうかなあ。あとはHDDレコーダーの中身をひたすらDVD-Rまたは-RAMに移す作業。

 so-netチャンネルでやってる韓国ドラマ、「真実」の一挙放送録画が12時間とか溜まってるんだけど、どうしてくれよう。ちょっと見たら、これもすごいよ。「冬のソナタ」のヒロインのチェ・ジウが主人公なんだけど、国会議員の家に住み込んでる自家用車運転手の娘で、学校一の優等生。出来の悪い議員の娘の家庭教師をやってるけど全然成績が上がらないんで、ソウル大学の替え玉受験をさせられるのね。最初は「そんなの絶対いや」とか言うんだけど、議員令嬢が母親にかけあって、
「家一軒ぐらいあげちゃえばいいのよ!」とか言うと、ほんとにマンションがプレゼントされてしまう。一年浪人の代償としては充分かも。でもヒロインの母親はがめつくて、それを賃貸に回してしまうのだった(笑)。



【1月4日(日)】


 『不思議のひと触れ』はぽつぽつネット書評が出はじめてますが、わりと評判はいいみたいなのでひと安心。
 早い段階で出た編者的に理想的な紹介は、スズキトモユさん@「見下げ果てた日々の企て」のこの書評。あと、岡本俊弥の「ロマンチックSF傑作選」なるコメントには笑いました。いや、全然そんなつもりはなかったんだけど、いわれてみれば(部分的には)そうかもなあ。→書評の現物はここ。http://www.page.sannet.ne.jp/toshi_o/thatta_2004/d_2004_1.htm#シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』(河出書房新社
 ちゃんとしたリンク集つくってるヒマが全然ないので、以下、感想urlメモ。
http://www.h5.dion.ne.jp/~multivac/shohyou2003.htm
http://www.ops.dti.ne.jp/~yama-gat/diary200401a.htm#02
http://galen.seesaa.net/article/15257.html
http://www.h5.dion.ne.jp/~multivac/shohyou2003.htm#husiginohitofure
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/0401.html#a-touch-of-strange
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=165691&log=200401
http://homepage2.nifty.com/pi-r/
http://www.exa5.jp/c11/log/46.html
http://popup.tok2.com/home/tko/mono/log0312b.htm
http://www.taikomatsuo.com/index.html




【1月5日(月)】


 みすらぼ経由で産経Webに載ってる二階堂黎人の乙一『失はれる物語』書評を読み、かなり愕然とする。これはもしかして、新本格勃興期に上の世代から受けた批判をそのままくりかえしてみるギャグですか? 十代でデビューした少女マンガ家はみんな才能を使い果たして消えていくんですか?
 さらに驚くべきは、えんえん書いてることが、どう見ても(少なくともオレの目には)『失はれる物語』とまったくなんの関係もないこと。、大森の乙一理解とは対極にありますね。
「たぶん、そこに織り込まれた繊細な感受性を甘美と感じるには、私の方が年を取りすぎてしまったのだろう。」
 と結ぶんだけど、乙一作品の評価に年齢依存性はほとんどない。というか、北上次郎が絶賛してるくらいで、むしろおやじウケしてるんじゃないの?
 もっといろいろ文句を書いてたんだけど、検索してたら、日刊海燕にだいたい書いてあったからいいや。



【1月6日(火)】


 《SFが読みたい》で日本人SF作家の見取り図をつくれと言われ、さんざん渋ってたんだけど、書きはじめたら案の定めちゃめちゃたいへん。作家をどんどん追加してたらもうとっくに200人超えてます。さらにこれを地図上に配置するという難事業が待っている。どうするんだいったい。

 あとはえんえん『犬』の直し。3月刊行らしいのに間に合うのかいったい。

 そしてさらにトヨザキ社長との文学賞対談の本文直し。2月刊行らしいのに間に合うのかいったい。



【1月7日(水)】


『十兵衛ちゃん2』スタート。前の『十兵衛ちゃん』は死ぬほど好きでDVDもまとめて買ったんですが、声が声が声が〜。声優おたくな人の気持ちがちょっとだけわかりました。小西寛子の声がそんなに好きだったのかオレ。いや、堀江由衣の菜ノ花自由だって、単独では悪くないんですが。しかし違う。ぜったいに違う。あ〜ん。いつか慣れる日が来るのか。ラブリー眼帯のDVD見よ。
『2』ではユーリ・ノルシュテインが日本アニメ声優デビュー(笑)。



【1月9日(金)】


 《eとらんす》の翻訳者インタビュー。なんかふだんめったに質問されないことを質問されて太古の記憶が甦る。翻訳者インタビューっていうよりSF者インタビューかも。
 2月1日売りの《eとらんす》3月号に掲載されるらしい。巻頭6ページ。

 それはいいんだけど、
「せっかくの機会だから、大森さんの推薦するSFのベスト20とかも選んでほしいんですよ」
「はいはい。わかりました」
「ベスト20にもコメントがほしいんですが、どうしましょうねえ。いまお話を伺うか……」
「どうせ直すんで、書いたほうが早いかも。レイアウト決まったら連絡してください」
 と言ったきり忘れてたら、週明けにファックスでレイアウト見本が到着。
『7ページとりましたのでよろくお願いします』だって。
 いきなり7ページかよ! 250字の原稿をいまから20本書けと? どうするんだいったい。

 と泣きながら次回に続く。

●ホラー大賞
 1月27日に角川本社で会議があり、最終候補作はすでに決定してます。発表はいつだか知らないけど。紙媒体で一次通過の発表が遅れた(できなかった?)原因は千葉方面にあるらしい(笑)。

●新・大森なんでも伝言板  virtual avenueの有料化にともない消失しました。とりあえずログはサルベージして、http://www.ltokyo.com/ohmori/dengonban/に格納しました。仕事が一段落したら、NIFTYかASAHInetあたりに新・新伝言板をオープンする予定。それまではとりあえず『航路』ネタバレ掲示板でも。SF関係のネタはWEB本の雑誌「SF談話室」利用も可。

●訃報
 翻訳家の野口幸夫氏がお亡くなりになったそうです(森下さんとことか柳下んとことか参照)。享年53歳。十数年前までは、翻訳勉強会でよく朝まで話をしたり、一度はご自宅にお邪魔したこともありました。いちばん印象に残ってる仕事は、ラングドン・ジョーンズ編のニューウェーヴSFアンソロジー『新しいSF』(サンリオSF文庫)の翻訳と解説、あと《SFイズム》の連載、「クリティカル・ブレイク」と「野口幸夫のSF翻訳知ったかぶり」でしょうか。心からご冥福をお祈りします。




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