・7000系
7023+7103の2連
7023+7103の2連
1998.3.5 予讃線浅海駅にて撮影
 1990年の予讃線伊予北条〜伊予市間の電化開業にあわせて開発された単行・ワンマン運転対応の電車です。両運転台の制御電動車7000形と片運転台の制御車7100形とがあり、これらの組み合わせでフレキシブルな運用が組まれています。ワンマン運転のため客用ドアは運転台直後に配され、その部分は片開きに、そして中央のドアは幅の確保のため両開きとされ、ボックスシートとロングシートの千鳥配置となった室内と併せ、なかなか独特な雰囲気を持たせてくれています。
 制御方式はJR四国では初めてのVVVFインバータ制御で、1両分4個のモータを一括制御する方式です。
 現在では、電化区間としてつながった高松〜伊予市間、多度津〜琴平間で幅広く運用されています。
 GTO車走行音[JRS70gha.ra/266KB]
 この7000系が登場した1990年の時点では、JRのVVVF車は207系900番代、785系、300系試作車くらいしか存在していませんでした。日立製のインバータが採用されたため、207系900番代や785系、既に量産されていた近鉄6400系・1220系(の当時の音)、東急9000系などと似たような音をたてています。
 予讃線光洋台→粟井間での収録です。
 高松近郊の複線区間よりも、松山近郊の単線区間の方がこのように一気に加速して、結構なスピードを出してすぐ次の駅にという走りが期待できるようです。
 IGBT試験車走行音[JRS70ifa.ra/274KB]
 高松運転所に所属する7016号車は1996年2月にVVVF装置をIGBT素子を使用したものに換装され、長期試験に供用されているようです。運転台の片隅には「VVVF装置試験車」の札が掲げられ、取り扱いについての説明が書かれていたようですが、どうやら1C2M×2群の制御単位になっているらしいです。
 音を聞くと富士電機製であることが分かります。山陽5030系とそっくりですし、209系900番代の非同期の音とも似ているように思われます。
 予讃線伊予氷見→石鎚山間での録音です。

・その他の写真
 7024号車のインバータ装置で、当時の日立製インバータの典型のような形です。同じ形のものを挙げると、近鉄1220系・6400系群、東急9000系、東武10080系、相鉄新7000系など、かなりの数にのぼるはずです。
 ちなみに、日立のマークや銘板等については、この写真では中央付近に付いていますが、車両によってはもう一つ左のブロックであったり、逆に右側のブロックに付いているものも存在しているようです。
 1998.3.5 松山駅にて撮影
 IGBT試験車7016号車のVVVF装置なのですが、時間がなかったためホームとの隙間から覗かせている部分を写すことしかできませんでした。インバータ装置はGTO車と同様片面にしかないようで、実際のところモータ2個単位で解放できるというのは、インバータとモータの間に開閉器があるだけで、1C4Mのインバータである可能性が高いです。装置の大きさもGTO車とほぼ同じようなので、当時のそれほど容量の大きくない素子でも、いくつも並列に組むことで解決しているものと思われます。
 1998.3.6 予讃線伊予桜井駅にて撮影

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