・東京臨海高速鉄道70-000形
70-019以下6連
2両目と3両目に増結車が組み込まれた70-019以下6連
2002.11.30 東雲駅にて撮影
 1996年3月の臨海副都心線(現りんかい線)新木場-東京テレポート間部分開業時に登場した車両で、仕業検査以外の検査をJRに委託することから当時の標準通勤車である209系を基本とした設計とされています(現在では全重検のみJRに委託)。そのためGTOサイリスタを使用した3レベルインバータによる1C4M×2群の構成とされ、新木場側から2両目の電動車に積まれたインバータにより2両分8個のモーターを制御しています。
 車内の構成は209系とは相違点が多く、同じ片持ちシートであっても柔らかめとされ、着座区分兼用のポールも数が少なく、壁も同じFRP製ながらクリーム系の色とするなど、209系の寒々しいイメージとは一線を画するものとなっています。
 要部検査の代用か、1998年度に1編成が増備され、2001年には天王洲アイルまでの開業に合わせ、行先表示器のLED化等の設計変更が行われた編成が増備されました。
 2002年には、大崎への延伸とJR埼京線との直通開始に合わせ、ATCを装備した10連(6M4T)が4本増備され、在来の4連6本に対しても中間車を増備し、6連5本と10連1本に組成変更が行われました。なお、4連時代には新木場方から2両目のM車に2基のパンタを装備していましたが、増結の際に各M車とも1基ずつに変更されています。
 走行音(1次車登場時)[twr70a1.rm/203KB] 直接再生
 209系と同じインバータを装備しているため、ほとんど同じ音をたてるわけですが、同じMT比である八高線用の209系3000番代と比べると、だいぶ加速が速いことが分かると思います。単に八高線用はM車が増えても加速度が上がらないようにしていて、こちらは制御装置の設定をそのままにしているからM車が多い分加速がよくなっているという程度の違いだとは思うんですが・・・。
 それにしてもなかなか早い音の変化です。下り勾配上の駅であるせいか、地下鉄乗入れ用の209系1000番代より早いようにも感じてしまいます。ちなみに、減速時モーター音がまともに鳴っていませんが、これは当時回生ブレーキを全く使用していなかったためで、この時だけ失効したというものではありません。天王洲アイルまで延長されたときに使用開始された模様です。ちゃんとT車遅れ込めなどの機能もあるようですので。
 録音は東雲(しののめ)→国際展示場間です。
 走行音(1次車4連時代)[twr70b1.rm/333KB] 直接再生
 同じく1次車の4連時代で、回生ブレーキ使用開始後の音です。一つ上のファイルもそうですが、起動時に低い音がはっきりと聞こえてくるのが1次車の特徴と言えます。本場の209系では全くと言っていいくらい聞かれなくなってしまいましたが・・・。ちなみに、このファイルの場合、起動時は上り勾配上であり、ノッチも絞っているためかなり間延びした音に聞こえますが、その後の平坦な直線区間で100km/h程度まで加速しているものと思われます。
 録音は東雲→新木場間です。
 走行音(1+4次車6連中間部)[twr70c1.rm/415KB] 直接再生
 こちらは1次車の4連に対して4次車(製作区分上は3次車とされているみたいですが、当ページでは登場時期等を考慮して便宜的にこう区分します)の中間車2両を組み込んだ編成の、ちょうど2つのユニットの連結部分で録音したものです。製造後6年が経過し、使い込まれた車輪と、新品の860mm車輪との連結部分でかなり回転数が異なっているものと思われます。それにしても気持ち悪い・・・。
 録音は東京テレポート→天王洲アイル間で、左チャンネルに1次車70-032の音が、右チャンネルに4次車70-037の音が、主に入っています。車輪回転数の関係から、加速時は1次車側の音が先に変化し、減速時はその逆となります。
 走行音(2次車4連時代)[twr70a2.rm/217KB] 直接再生
 1編成だけ存在する2次車の、4連時代の走行音です。1次車や3次車のような目立った特徴はありませんが、1パルスモードに移行するあたりで音がかなり響くのが特徴と言えます。
 録音は東雲→国際展示場間です。
 走行音(3次車4連時代その1)[twr70a3.rm/299KB] 直接再生
 こちらも1編成だけの存在である3次車の、4連時代の走行音です。現在ではかなり非力な10両編成になっています。録音したのは登場して間もない頃で、まだ東京テレポートまでしか開業していませんでした。特徴は、低速域でかなりイヤな音が響く点にあります。下のファイルと比べると分かりますが、時間の経過と共に変化する雑音のようです。
 録音は新木場→東雲間です。
 走行音(3次車4連時代その2)[twr70b3.rm/222KB] 直接再生
 同じく3次車の4連時代の走行音ですが、10連化工事の開始直前期の録音です。上のファイルと比べると雑音の鳴り方がだいぶ変化していることが分かると思います。
 録音は国際展示場→東京テレポート間です。
 走行音(4次車6連)[twr70a4.rm/227KB] 直接再生
 こちらは4次車のうち、6連組成となった車両の走行音です。4連時代とほぼ同じ加速力と思われます。音については2次車と類似していて、至って普通の音みたいです。ところどころに2次車みたいに爆音の鳴る車両もありますが、この車両は静かですね。
 録音は東京テレポート→国際展示場間です。
 走行音(4次車10連)[twr70b4.rm/328KB] 直接再生
 こちらは4次車のうち、10連の組成で登場した車両の走行音です。4連の時にあれだけの加速だったことから、6M4Tの10連と聞いて思わず209系1000番代を想像してしまいましたが、大きな間違いだったようです。なぜか4連よりも弱い加速力でがっかりしたものです・・・。
 録音は東雲→新木場間です。加速が悪いながらも一応100km/hまで到達しています。
・その他の写真
 10連の営業開始日に撮影した4連の写真なのですが、運転台のところに4両を示すシール(紙切れ?)が掲示されています。この後2ヶ月程度の間に次々と増結が行われていきました。
 写真は70-039以下4連です。
 2002.9.16 東雲駅にて撮影
 こちらは天王洲アイル開業時に増備された、70-069以下4連で、現在では10連化とATC装備の改造を受けて埼京線との直通運用にあてられています。この撮影をして間もなく、10連化のため運用を離脱したものと思われます。
 2002.9.16 東雲駅にて撮影
 10連で増備された第一号である、70-079他の編成です。大崎方から、70-079・078と続き、新木場方が70-071という編成になっています。70-069の編成に準じた仕様ではありますが、室内の次駅案内装置が70-079編成以降では千鳥配置とされています(同じ増備車でも在来車に対する増結用は全ドア部に設置)。
 2002.9.16 東雲駅にて撮影
 70-078号車から70-079号車にかけての客室内です。よく見ると、次駅案内装置が千鳥配置なのが分かると思います。座席は片持ち式ですが、209系列と違い適度な柔らかさになっています。形があまりにも単純なのでホールド感ということになると特にいいわけではないですが・・・。(でも堅すぎて尻が痛くなるのとは比べものにならない)
 2002.9.16 天王洲アイル駅にて撮影
 70-077号車のVVVFインバータ装置です。営業開始日の撮影なだけにきれいです。暗かったため写真としてはあまりきれいじゃないけど・・・。形は209系やE217系と同じものです。
 2002.9.16 東雲駅にて撮影

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