4.まとめ


196 については、5万回、21,000桁まで計算して、回文的にならないことが確かめられている。
(Fred Gruenberger, "Computer Recreations", Scientific American, April 1984 より)。
(注:これは1984年の結果であり、現在では遥か先まで計算が進んでいる。
       それにも関わらず、回文的になるかどうかはわかっていない。)
他の数については、何の結果も得られていない。

今回の内容は、大きな数を扱ってはいるものの、多倍長演算をやっている訳ではないので、
より高速に実行できるCのプログラムをこちらに載せておく
特殊な命令は使っていないので、機種依存しないはずである。


この問題についての個人的な予想

まず、196が収束するかどうか。
これは、計算機の能力向上により、いつか肯定的に(つまり、回文的になるという方向で)解決されると思う。
また、任意の数が必ず収束するかどうかは、とても解決するとは思えない。
あまりにも手がかりがなさ過ぎるからである。
特に「この数は回文的にならない」ということを定式化する手段が、ありそうもない。

例えば「円周率のn桁目の数字を与える関数」というようなものは、直接計算以外に実現できないと思う。
この問題もその類の問題と思える。
(と書いたが、円周率の2進数表記のn桁目であれば、直接計算する公式が発見されている


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三島 久典