1章 パスカルの三角形、二項定理、Catalan数


まずは、いきなり Excelの計算式定義から。行・列は R1C1 形式で。

 1234567
11111111
21=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1] 
31=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]  
41=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]   
51=R[-1]C+RC[-1]=R[-1]C+RC[-1]    
61=R[-1]C+RC[-1]     
71      

1行目、1列目には1を入れる。
2行2列目に計算式 =R[-1]C+RC[-1] を入れる(これは、直上と直左を足したもの)。
これを、1行1列目を頂点とした直角三角形になるようにコピーしていく。
計算結果は以下のとおり。

 1234567
11111111
2123456 
31361015  
4141020   
51515    
616     
71      

この数字の配置をパスカルの三角形という。
n行r列目の値は

nrn !
----------
r ! (n−r) !

となっている。


表を左下から右上に斜めに見ていったときの値、例えば、7行1列目から見ていった値、

1, 6, 15, 20, 15, 6, 1

は (x+y)6 を展開したときの係数になっている。
すなわち、(x+y)n を展開したときのr番目の項 x n-rr の係数は nr となる。これを二項定理と呼ぶ。

(x+y)nn
Σ
r=0
nrn-rr

2行2列目から右下に見ていった値、

2, 6, 20, ……

すなわち 2nn (n=1, 2, 3, ……)は、必ずn+1で割り切れる。この、


------
n+1
2nn

の値を Catalan数と呼ぶ。


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三島 久典