読書日記
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1996/5/3
以前からIさんに借りていた『脳と心』を読み終わった。東京大学公開講座で10人のその道のスペシャリストが話された内容をまとめた本。脳そのものを研究している人や、心理学の人、薬と人間の心理の関係を研究している人、脳の仕組みを機械として実現する研究をしている人、哲学の人などいろいろな分野が混ぜられていて興味深かった。

1996/5/4
『ビル・ゲイツ 未来を語る』読了。ビル・ゲイツの言葉によるコンピュータ業界の黎明期の話しから将来の話しが書かれている。題名にあるような未来という言葉から想像されるほど、遠い先の話しではなく1、2年後からせいぜい10年後あたりの将来を現在の状態を根拠として推測している。そういうわけで、突拍子もない話しは1つもなく、今、予想されうる将来の社会像が描かれている。また、過去の話しでは業界を牛耳るほどの巨大企業となったIBM, DECなどがなぜ、落ち込んで行ったかなどの分析されていて興味深い。他社の失敗例をよく調べ上げて、それをビル・ゲイツ自信の成功の糧にしている。また、失敗した企業経営者をMicrosoftの管理職として招き入れているという話しも、この人が非常に繊細で慎重な考えの持ち主で、行動の1つ1つがきちんとした根拠によって裏付けされた結果であることがわかる。また、情報ハイウェイによってあらゆる組織がネットワークに接続されたときに起こるプライバシーについて問題提起をしている。いままでは、役所なり病院なりの磁気ディスクにしか入っていなかったため、直接、そのディスクや紙へのアウトプットを得ることによってしか、得ることができなかった情報がネットワークによって物理的に繋がるため、外部の人間によって取り出すことが可能になる。そのあたりをどのように規制するのかなど、情報の存在形態が変わることによる社会の対応も必要になってくる。情報ハイウェイの成功がバラ色の社会をもたらすとは限らない。慎重に対処する必要がある。

1996/5/6
『スティーブ・ジョブズの道』読了。アップルコンピュータを去り、アップルでの成功を再現させるべくNeXT社を作り、かつての成功の夢に囚われたばかりに時代の変化を読みきれず、いくつもの成功のチャンスがあったにもかかわらず、それをものにできずにNeXTとともに没落して行った悲しいお話し。

1996/5/15
無限アセンブラ読了。久々に面白いSFを読んだ気がする。


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