自分が救われる気持ちになるからやる・・・。わがまま、いっぱいの中川のわがままいっぱいのギグとなりました。今回は事前におしながきを配ることもしなかったのです。というのも、あらかじめ決めたことをやる・・・というのも何となく窮屈であるし・・と思われた次第でした。
というわけで、「おしながき」であります。
「血を流さず、海を隔てず」までは、オープンD(すべてを開放弦にした場合に、D Major・・レファラの和音になります。)というチューニングにしました。それで、ゆっくりとしたビートでやりたかったということがあり、「とてもよくある愛の詩」をのんびりと10分近くかけてできました。このギターを弾いているととても救われる気持ちになるので、しばらくは人前でもやるのだろうと思っています。
「かくしごと」と、「四葉のクローバー」という唄は、今回はじめて披露しました。「かくしごと」は、プロローグ的な位置付けです。「四葉のクローバー」は、素朴な風景を、夢のような風景を唄にしてみたものです。見つかるか、見つからないか・・・ということが結果として、今回のテーマになっていたような気もします。
「あの朝」は、構成を変更して、砂漠を駱駝に乗って旅している光景を前面に出しました。
凡そ、決めたとおりに、何度もやる・・・ということに意味を感じるような唄の数々では決して無いので、しょっちゅう変更があります。それを伝えて、その意味合いを言葉で説明したりすること・・。それが、もうできなくなってしまうくらいにわがままな音楽人、唄つくり、唄うたいとしての自分というものがはっきりしていることに、最近、ある種の驚きを覚えています。
やる唄、やらない唄。唄の順番。その時、その時の「これしかない」ということだけでやっていきたいと思っています。
中川のギグを含め、今回のちかくうこと「地下から空へ」については、素晴しいリアルタイムレビューが佐藤憲雄さんによって行われました。ここをクリックしてご覧ください。
地下から空へ#3に寄せて。ここで歌う人たちは、唄を創り唄を歌うことを生きていることの表明としています。planBでは、自分たちで「場」を設営することから取り組むことができ、ほかの場所が課する制約や手続きから開放され、歌うことに真剣になれます。だからこそ、許される限り、ここで歌い続けていく所存です。今回の「地下から空へ」は、社会の在り方と教育について真剣に考えているImpulsive Unthinkingの方たちとも協働し、さらには、4.27にインターネット上で開催されるイベント「ねっとでい」ともリンクします。唄をつくり歌うことからはじめて、つながり、拡がる。そんな「場」創りを模索し続けたいと思います。(文責:中川一郎)