♪
トヨタカローラに電話
「この度はどうも・・・なんとか修理していただけるようになったと
聞きました。」
「ええ、こちらの方でなんとか価格を勉強させていただいて・・」
「ありがとうごさいますぅ」
(しかし被害者の俺がなんでこんなに卑屈にならなきゃいけないのか。)
「で、修理はいつ頃完了しますでしょうか?」
「ええーっとね、来週お盆で板金屋が休みに入っちゃうものですから、
お盆明けの週の週末ぐらいになってしまうんですよ」
「わかりました。よろしくお願いします」
(チン)
♪
ところが、お盆まっただ中に車に乗る必要が出てきたのである。
代車を頼むべく、トヨタカローラに電話・・・
「もしもし、あのぉ、修理が完成するまでに時間もかかることですし、
代車をお願いしたいんですが・・・」
「代車ですかぁ。う〜む。今回はかなり価格を下げさせていただいて
ますんで苦しいんですよねぇ・・・」
そんなぁ〜〜!!
「そうですかぁ・・・お盆の数日だけでもいいんですが・・・」
「う〜む。」
「・・・・・。」
「う〜む。」
「・・・・・。」
「じゃあ、ちょっと問い合わせてみますので・・」
「お願いします」
(チン)
とは聞いたものの、一体どこに問い合わせると言うのだろう。
代車を出すのに新たな費用が必要でそれを保険会社が出してくれるか
どうか相談する、ということだろうか。
♪
次の日、トヨタカローラから電話が
「もしもし、あのぉ、やっぱり今回は代車は勘弁していただき
たいんですよぉ」
「・・・・。」
「今回、かなりお値段ぎりぎりの所でやってますので・・・」
「・・・はぁ、わかりました」
どこまでも人のいい俺であった。
<続く>
著作者:田中H