♪
車がない上にお盆も出社を余儀なくされている俺。
♪
お盆も明けた8月20日、トヨタカローラから電話。
「もしもし、ようやくお車の方が出来上がったんですが」
「そうですか!」
「それで、いつ取りにいらっしゃいますか?」
「ええと、平日は無理ですので土曜日の午後に伺います」
「わかりました」
「土曜日の午後、家を出る前に電話しますので」
「わかりました〜。よろしくお願いします」
(チン)
やったー! 遂に車が帰ってくる! 資産価値20万円の車が!
♪
土曜日・・・
「もしもし、今から家を出て車を取りに伺いますので」
「はい、わかりました。お待ちしてます」
足どりも軽く(電車だけど)トヨタカローラに向かう俺。
ようやく着いた。
「あの〜、車を受け取りに来たんですけど・・・」
「あ、はいはい・・」
しばらくして、生まれ変わった俺の車が運ばれてきた。
「じゃ、ご一緒にご確認いただけますか・・」
「ハイ。」
先ずは車の後ろに回って見た。
ボッコリと凹んでいたリアがおそらく新品の部品と交換されて
いる。左サイドもこれまた新品の板金と交換されている。
おまけに窓という窓がキレイに磨かれており、車内のホコリも
取り去ってある。資産価値が30万ぐらいにはなったことだろう。
♪
俺はトヨタカローラのサービスマンに丁重にお礼を述べて
エンジンのキーを回した。ブルルルン・・・と気持ちのいい音が
辺りに響く。修理をすると車検時のように車全体の簡単な調整を
してくれる、というのは本当なんだろうか。
信号が変わり目の前の車線の流れが途絶える。
俺は左のウィンカーを出し、爽快にハンドルを切った。
(あ〜あ、やっと終わったなぁ・・・運送屋への電話は明日にしよう)
著作者:田中H