ベティーズにとって、初の自主興行。場所はplanB。「場創り」も含めた公演でした。
書家の高木撫松さん、高木幹夫さんたちの作品が会場に飾られました。書の発するメッセージ。唄と必ずしもリンクがとれていなかったかもしれません。しかしながら、いつかは、唄のイメージと書とがリンクして増幅しあう。そんな空間創りを続けていきたいと思いました。
KIND of LIGHTの御手洗さんのグラフィクスはとてもクールでした。演奏していた最中。中川は起っていたことを十分に把握してなかったのでした。しかしながら、後からビデオを観て、高木さんたちの「舞」という書と、グラフィクス、そしてビートが、シンクロして凄い瞬間が続く。そんな風に思えました。
ステージには風船が無数にちらばっていて、これが独特の浮遊感をもたらしていたのかもしれません。そして、ハルちゃんが加工してくれた、ベティーズの唄の数々のメッセージのビジュアル化。活字次第でメッセージだけでも凄みができる。そんなことを実感しました。
PAの菱沼ケンさん。この日、朝から晩まで。まさにはじめから終りまで。ずっと、この場の核をしめてくれました。とても立派なPAでした。また、狭い場所でドラムスをマイクで拾いつつもバランスをとるという至難の業をこなしていただき、何よりでした。音空間は、ケンさんのおかげでできあがりました。
舞台監督の竹村洋介さん。やはり、昔とった杵づか。本当に助かりました。照明を甘く見ていたもので、竹村さんの活躍なしには、場として成立しなかったかもしれないと思います。また、当日、中川はミュージシャン然としてしまって、全体の仕切りにまで結局手が回らなかったのでしたが・・・おかげで何とかなりました。
福島笑美子さん、長田直人さん。何とかステージを開始でき、そして、きちんと展開できたのは、社中のこの方たちのおかげでした。観念としてこうありたい、こうしたい・・・ということを思ってもそれを実現するのに手を貸してくれる人がいなかったら、やはり実現しない。感謝感謝でした。
木村真哉さん。前半サックス。後半ドラムス。木村さんとステージにたったのは、81年5月以来の15年ぶりのこと。サックスといい、ドラムスといい、ぷ〜にとって、木村さんは究極の存在であり、そして、わがままいっぱいの中川のイメージを紡ぎ出してくれる。それが、最高。この人をおいて他に誰がいようか・・・。そんな人であることを再確認した次第。
ノンちゃん、リエちゃん。前半、ぷ〜のギターの弦が切れたり、チューニングが合わなくて・・・と。さまざまな問題がありつつも、ベティーズの新しい局面をかいま見ることができましたね。続けるときっとまた、新しい何かを展開できそうな予感がしています。
笹山君たちの唄の境地も新しい展開を迎えています。それは、シタールやインドの打楽器を取り入れることにも見られますが、新たなメッセージ。空高く、海深く。そんな展開に向かいつつある。そのような思いを強めた出来事でした。
そこの「場」にいることがすごく必然性のあることであり、そして、それが1回だけ。まさにその「場」にいないと共有できない気のようなもの。この「地下から空へ」というplanBでのシリーズにはそういうことを期待したいと思います。
以下はベティーズ第3回お品書き。前半、木村真哉氏がサックス。後半、ドラムス。前半は、ギターをオープンDのチューニングにして、サックスのアドリブが相当入るようにして、フリーキーに展開したもの。後半は、ビート・ザ・ベティーズという展開となりました。
冒頭の「閉じられた世界」はのんべがはじめて創ったフレーズにぷ〜が曲をつけたものでした。このような展開がさらに拡がることを祈りつつ・・・
木村真哉(sax) のんべ(唄)リエちゃん(リコーダー)ぷ〜(ギター、唄)
ベティーズ第3回公然ギグ@「地下から空へ '96 #1」
お品書き
第1部
第2部