あこがれの八上山 山行記


  八上山(462m)は篠山盆地の南にある。
 地図では「高城山」と書かれている。別名、朝路山。
 形がいいので丹波富士とも呼ぱれる。

  井上靖の小説「戦国無頓」の舞台でもある
 明智光秀の波多野氏攻めで有名。
 典型的な山城。
  山頂には波多野聖秀治公の大きな表忠碑があり、
 本丸跡で広い。立木の間から断片的に
 多紀アルプス、大野山、弥十郎ヶ岳が見える。
 
  麓から見た姿が印象的で近くを通る度に気になり、
 個人的には5年位前から登ってみたい山でした。

  写真は篠山盆地の北側から望む。 (1992.4.30.) 
 


あこがれの八上山 山行記

■日にち:1997年1月12日(日)
■天気:曇り後雨
■同行者:家族全員
■コースタイム:
  自宅発(11:20)〜八上ふるさと館(0795-52-5948)で昼食(12:10-13:05)〜
  
  春日神社口 発 [約215m](13:10)〜右衛門コース〜鴻の巣(13:30)〜
  上の茶屋丸(13:45)〜山頂(14:10-14:55)〜最初の分岐(15:00)〜
  藤木坂コース〜はりつけ松(15:10)〜血洗いコース〜三本杉(15:35)〜
  藤之木坂道入口 着(15:45)


【篠山五十三次】 篠山町はなかなか観光に力を入れていて、篠山五十三次という
ものをつくっている。 八上ふるさと館や八上山登山口近くの一里塚もそのひとつ。
八上ふるさと館に立派なパンフレット、「戦国の歴史とロマン 丹波 八上城」が
あったのでひとつ頂く。この山に登るなら、これは必帯である。七つのコースが
あるようなので適当にアレンジできる。

【歴史】 右衛門コースの春日神社へは、R372と平行した山沿いの旧道にある
古美術商「国宝堂」の横から入る。旧道脇に立派な案内板と石碑がある。春日神社には
朽ちかけた土塀があり歴史ある雰囲気がいい。ここから国有林の中につけられた
立派な階段道をくねくねと登る。夏は道脇から草が茂りそうな様子である。

【尾根からの展望】 鴻の巣というところに着くと多紀アルプスや白髪岳など
の展望が開けてくる。この辺はミツバツツジが多く、春が楽しみである。
さらに尾根道を登ると下の茶屋丸、上の茶屋丸と眺めがよいところが
点在し、柏原から但馬方面の白い山並みが見える。
 上の茶屋丸では完全な自然林となり、野鳥も多い。キツツキの音も聞こえる。
このあたりから裕太をだっこして登る。
 やがて右衛門丸跡、竹林が出てきて三の丸、二の丸そして本丸の山頂に着く。

【本丸跡】 山頂の本丸跡には大きな表忠碑があり広々としている。残念ながら
立木が多く断片的な展望である。三岳・西ヶ嶽・大野山・弥十郎ヶ岳が見える。
猟犬のような声がヤブの方で聞こえたが結局出てこなかった。大野山はうっすら
白く薄化粧で、さすがに冬を感じさせる。子供達は適当に鬼ごっこで遊び、その間
私は野鳥の声をビデオで録音する。俊一がカマキリの卵を見つけた。
 小一時間して下山。子供達は遊び足りない様子。今度は北東の階段道を下る。
5分程行くと最初の分岐。道標あり。藤木坂コースへ進む。ここで裕太キジうち。
途中で旧道に出合い「はりつけ松」というところに着く。ここも分岐。わざわざ
笹の多い血洗いコースへ入る。後でわかったが、血洗いコースは道が崩れかけて
おり、家族連れの場合、明瞭な芥丸コースのほうをとったほうが良かったようである。

【血洗いコース】 「はりつけ松」の分岐では、笹で見落としがちな踏み跡に入る。
血洗いコースは沢沿いの地道である。崩落・倒木が多い。ファミリーハイクにはちょっと不向き。
子供達だけでなく嫁さんも足元が危うい。まぁ、落ちても1・2m下の沢だけど。(^^;
 やがて、大きな三本の杉のところに出ると、芥丸コースに合流する。こちらは
例の立派な階段道である。この下でも、一部崩落あり。堰堤を過ぎ、竹林が見え
てくると民家が現れ、藤之木坂道入口に着く。ここにも立派な石碑がある。

【雨】 藤之木坂道入口に着いたところで冷たい雨が降り出してきた。
車を置いた春日神社口近くまで小走りで戻る。途中、篠山五十三次の八上の一里塚が
あったが、また今度ゆっくり見よう。5分ほどで車に着き、急いで乗り込む。
 古坂峠・西峠を越えて、猪名川町に入ると雨は少し落ち着いた。
今日の八上山は予想通り好評でした。山頂で遊べる。歴史をたどれる。歩きやすい。
眺め良し。野鳥も多い等々。春のつつじも楽しみです。
 ただ、山頂でも国道の音がかすかに聞こえるのがちょっと...。(^^)



  写真は弥十郎ヶ岳からの眺め
 
              (1992.3.14.)


  八上山について 

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1997.1.25. BY M.KANE