変わり果てた歌垣山 散歩記 

   能勢町  554m

  6年ぶりに登った歌垣山の記録。
 山頂周辺が公園化されていて
 びっくりしました。( ←写真左 )
 


 
      堀越峠ルートの落ち葉道
         (1996.12.8. 写真右→)
 

■日にち:1996年12月8日(日)
■天気:晴れ時々曇り
■同行者:裕太(4才)
■コースタイム:
  自宅発(11:50)〜神地バス停(12:40)〜乳の泉(12:45-13:00)〜

  堀越峠 [約390m](13:30)〜山頂(14:00)〜北のピーク(14:10-14:40)〜
  山頂〜堀越峠(15:05)

【歌垣山】 妙見山の北にあり、上代の頃は若い男女が頂上で歌を唄いながら
踊る「うたかい」が行われていたという。
 麓の倉垣天満宮には樹齢400年といわれる銀杏の木と、能勢の地酒「秋鹿」
(あきしか:辛口)の酒蔵がある。地味だが私のお気に入りの山の一つである。

【鴻応山登り口から堀越峠】 今日は妙見山北東の鴻応山(679m)を狙うつもりで
出発した。俊一が風邪なので手のかかる裕太を外に連れていく。
鴻応山登り口の神地バス停付近に車を停め、さてさて行こうか。ところが裕太の
機嫌が今一つ。山に行きたくないとだだをこねる。今日は断念せざるをえんかなぁ。
 せっかく来たので「乳の泉」という泉を見物していくことにした。
鴻応山から湧く水で、乳の出の良くない出産後の婦人に効くという。
最近は清水をくみに来る人のマナーが悪いので水汲み禁止の立て札が出ていた。
 裕太は泉に泳ぐ鯉を見て、多少機嫌が良くなったものの山はだめらしい。
歌垣山の南肩・堀越峠を回って帰路につくが、スキをついて歌垣山を狙った。(^^;

【堀越峠からの登り】 堀越峠は府道と歌垣山から妙見奥の院への道が交叉する。
墨で「歌垣山登山道」と書かれた札が立ち、木の階段が檜林の中へ伸びている。
裕太の機嫌を取りつつこの急登に取り付く。右側は檜林(高さ約5m)、左は雑木林。
防火用水のドラム缶が有りその横に誰かが取り上げた氷が落ちていた。
夜はやはり冷えるんだなぁ。後ろに妙見奥の院の山、妙見山、鴻応山、...
段々と顔を出してきた。「おおさか環状自然歩道」に指定されてか、道はよく
整備されている。白い頬のシジュウカラが近くで鳴いている。

【変わり果てた山頂】 なんのかんの言いながらも山頂だ。な、なんとこれが
あの歌垣山かぁ? 休憩用の東屋、その先に延びるコンクリートの道。6年前に
来た時は藪に近い山頂と細々とした踏み跡だったのに、何じゃこりゃ。
お手軽展望台・深山のミニ版である。えらい手を入れられてしまったもんだ。
オマケに素朴な二等三角点の石柱のまわりにピカピカの方位盤が埋め込まれている。
静かな里山のイメージからファミリーキャンプ場風に成り下がってしまった。
 ううー、あのときの山を返してくれーーー!!

【北のピーク】 山頂の北にもピークがあり、松林の中に石碑が静かに立つ、...
のが6年前。今は「万葉の広場」、「歌詠場」という真新しい木造建物が
あり、切り通しで露出した土が痛々しい。木が少し切られて展望は良くなった。
しかし、あんまりだ。私の許しも得ずに...(^^;;
重装備の記帳箱があり、メモにはやはり昔の山が良かったという声が散見される。
「うたかい」をやるのなら、昔と同じように細い山道を登った方が風情もあろうに。
 コンクリート道は北の方に伸び下っている。麓に下りる林道だろうか。
麓の道はよく通っていたが、山の上がこんなになっているとはわからなかった。

【下り道】 ショックで重い足を引きずりながら、(ちょつと大げさ) 来た道を戻る。
ぽつりぽつりと札が立っている。「歌垣山ササユリの小径」歌垣山顕彰会、とある。
そうかササユリが有ったか、知らなんだ。
「花は大切にして下さい。」と添え書きしてある。みなさん、ヨロシク!
 剣尾山・深山・半国山が良く見える。「ヤッホー、ヤッホー」とこだまを楽しむ声がする。
そうそう、前に来た時は香里が裕太と同じ4才、同じことやってたなぁ。
声の主の5人家族とすれ違う。
 登りでは気づかなかったが、ポンポン山やひと月前に行った明神ヶ岳が望める。
歌垣山がこんなに展望が楽しめるとは思わなかった。
 さらに、いろんな小径や踏み跡がハイキング道の横に付いていて、こちらも気になるなぁ。
一人だったら、辿っていく衝動に駆られるが今日は裕太がいるので
真っ直ぐ下りよう。

【倉垣天満宮の大イチョウ】 歌垣山のもう一つの登山口が西麓にある。
その近くに大阪府指定天然記念物の大イチョウがある。車を農協会館前に
とめさせてもらって、久しぶりに会いに行く。
 葉はもうすっかり落ちている。大きな幹の上に寒々とした枝が伸びる。
裕太はイチョウの落ち葉で遊ぶかなと思ったが、参道に沢山落ちた栗の葉を
カサコソと踏んでいる方が面白いらしい。

 多少愚痴っぽい散歩記になってしまいましたが、晴天の中で展望が楽しめた分、
以外とスカッとしてます。(^^;;
 

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1996.12.21. BY M.KANE