北摂・高岳の展望台へ          

711mピークから大野山  
711mピークから大野山 
■目的地:高岳(720.8m)北の711mピーク <山域:北摂・兵庫県猪名川町>
■日にち:1999年3月28日(日)
■天気:晴れ時々雪 少し寒い
■同行者:家族5名全員
■コースタイム:
  猪名川変電所 発(11:40)〜猪名川不動尊(12:10)〜最初の鉄塔(12:25-12:30)〜
  高岳山頂(13:00)〜711mピーク(13:25−13:40)〜高岳山頂(14:10)〜
  最初の鉄塔(14:35-14:40)〜猪名川不動尊(15:00)〜猪名川変電所 着(15:35)
  
【高岳】 剣尾山の西の山。山頂近くに赤白鉄塔が立つのでわかりやすい。
朝からいい天気。それならと、展望を楽しめそうな高岳に行くことにした。
いつもの買い物とセットで久しぶりのファミリーハイク。

【春の兆し】 異様に大きい変電所の横を出発。道脇の桜並木には、今にも開きそう
なつぼみがふくらむ。さらに歩けばうす紫のタチツボスミレ。先を行く俊一はリスを
見たようだ。裕太、後から歩いていたので見れなかったと、しょげる。
 ユリの葉のような株に、ほとんど茎のないショウジョウバカマが咲いていた。葉は
よく見たが、北摂でこの花を見るのは初めて。
 炭にするのだろうか、クヌギの伐採が行われている。冬枯れの林からはつややかな
ウグイスの声。沢の上にはヤブツバキの赤が目立つ。
ウグイスカヅラ  
 ウグイスカヅラ  
【山道】 不動尊の手前から巡視道に入る。沢と雑木の良い道である。昨日の雨で
水量多く、沢を渡る時に気を使う。前より道の周りが切り開かれていて、歩きやすく
林の中の景色がよくわかる。今まで気が付かなかったが炭焼き窯があった。そして
その脇に、つつましやかにウグイスカヅラが薄いピンクのつぼみを付けている。
 明るく小広い谷は、一面の冬枯れ雑木で沢音とともになかなかいい感じである。
直進する踏み跡を見送り、右の登りに入る。さてここから高度を上げていく。
日だまりの雑木の道がつづら折れに続く。

【鉄塔】 もう昼過ぎなので子供達はシャリバテ気味。展望がいい最初の鉄塔下に
座り込んで昼飯をせがむが、山頂まで頑張ってもらう。南に猪名川沿いの山並みが
広がってきた。低い松の並木と砂の稜線道。松の葉が前よりせり出している。
 再び雑木の道を登って二つ目の鉄塔。高圧線が頭上から延びるが、西に大野山が
大きく見える。ここの左手(南南西)に道がある。隣の尾根の鉄塔への巡視道だろうか。
ここからさらに登って、一旦尾根伝いに下るところがあるが、ここもいい感じの道だ。

【伐採】 山頂下で尾根の東側を伐採してあった。ナルタキ山越しに横尾山が顔を出
し、少し登れば剣尾山が見えた。南には大きく六甲山が屏風の様に裾を広げて、堂床
山や三草山、羽束山に大船山などがその前に並ぶ、なかなか良い眺めである。

【尾根道】 山頂を通り越し、直ぐ下の赤白鉄塔から北へ稜線を辿る。急降下。
両側のササを切り開いた幅2m程の広い道である。この山は、木の階段のない素朴な
道が残るいい山だと改めて感じる。多少のアップダウンの末、ササの原を越えて赤白
鉄塔。さらに登り返すと今日の目的地、711mピークに到着。地図を見ないで歩いてい
たので、距離の感覚がおぼろげとなり山頂からかなり長く感じた。
 嫁さんが、「どこか遠くの山を歩いているみたい。」言ってくれたのが救い。
711mピーク手前のササ原  
ササの原をいく 
【展望台】 このピークは3年前に知った。鉄塔を造るように整地してあり、眺めが
いい。やっと辿り着いた子供達は、たかるようにおにぎりに飛びついた。せっかくの
展望地だが、天気が良くない。北から鉛色の雲が押し寄せ、さっきからパラパラと
雨粒が落ちる。風も出てきた。眺めが良い分、こうなると吹きさらしで分が悪い。
 晴天のぽかぽか気分の中、眺めを楽しみながらのお昼を想定していたのだが、残念。
みんなジャンパーを持ってきていたのでよかった。
 北に弥十郎ヶ岳や深山、大野山と大きな山が並ぶ。雲がなければ篠山の山並みも
ハッキリ見えそうだ。

【帰りの尾根道】 残念ながら天気は好転する兆しがないので、早々と引き上げる。
滞在は15分間のみだった。ササと雑木で包まれた天上の散歩道のような尾根を引き
返す。途中、立ち止まって香里と野鳥の声を聞く。ササの葉がパラパラと鳴る。
 山頂へ登りかえして、伐採地の最高点でおやつ休憩。景色を楽しむ。が、白い霰の
様な小雪が落ちてきた。棚田を抱えた三草山の姿が実に良い。暖かいお茶で一服して
下りる。

【雑木林】 来た道を下りるだけだが、だんだん晴れ間が出てきた。丁度天気の一番
良くない時に登っていたようだ。(^^;  登りで最初に出合う鉄塔で小休止。
 明るい雑木林をジクザグに下りて、沢に着くと春の陽射しに水が透き通って映る。
その上にヤブツバキの赤い花と緑の葉が彩る。
 変電所へ下る道の前方には杉木立と堂床山が聳えていた。裕太は、下りで出合った
おじさんに貰った太い木の杖を、重たそうについて歩いてきた。
 山道を歩く幸せを感じる山でした。


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1999.4.9. BY M.KANE