晩秋の北摂・高岳縦走 山行記 

 
  
 711mピーク付近から深山を望む 
 
 
          1997.11.24. 
 

■目的地:高岳(720.8m)から北の県府境稜線  <山域:北摂 大阪府能勢町・兵庫県猪名川町>
■2.5万図:「木津」・「福住」
■日にち:1997年11月24日(月)
■天気:晴れ
■同行者:佐竹さん、かねちゃん
■コースタイム:
  自宅発(9:10)=奥猪名健康サイト(10:00)=猪名川変電所(10:10)

  猪名川変電所発(10:15)〜猪名川不動尊(10:35)〜最初の鉄塔(10:55)〜
  高岳山頂(11:20-11:25)〜711mピーク(11:50-12:35)〜665mピーク(13:05)〜
  610m鉄塔(13:15)〜655mピーク(13:55?)〜ササのヤブ〜農道の峠(15:00)〜
  奥猪名健康サイト着(15:40)
  
【高岳】 剣尾山の西、大野山の東の山。1年ぶり3回目。絶好の秋晴れ。
佐竹さんとのミニオフ。出がけにメールチェックなどをしていたら増設HDDの
調子がまたおかしくなる。ついつい、はまりこんでしまい、慌てて出発。
 一応、9:35に能勢電車「日生中央」駅で飛び入りの人が居ないかを確認して
奥猪名健康サイトに向かう。10:00ちょうど着。佐竹さんはすでにお待ちかね。
1台はここに置かせてもらって、杉生へ南下。

【不動尊から山頂へ】 猪名川変電所脇に駐車。すでに1台、我々の後からまた1台。
荷物をまとめてスタート。砂利の車道を不動尊に向けて登る。足元には落ち葉が
多い。秋ももう終わり。佐竹さんと積もる話に一方的に盛り上がる。(^^;;
 不動尊はせっかく来たのでと、ちょっと奥の滝まで行く。「ちっちゃいね。」と
佐竹さん、そりゃぁ箕面に比べる程ではない。(^^; 少し戻って東側に巡視道を登る。
葉が落ちて青空ののぞく林の中を沢沿いに緩やかに登る。明るい雑木林にはいって
いく。秋の低山らしいなかなかいい感じである。やがて登りがきつくなり、だんだん
口数も少なくなってくる。鉄塔に着くと、南の展望が良い。少し展望を楽しむ。
 登り初めて65分で山頂。今日はここは通過点である。山頂西の鉄塔から巡視道を
北に下りる。MTBが通ったような跡がある。ササと松の林をずんずん歩き、深山が
大きく見えるポイントで一枚パチリ。711mピークに到着。

【好展望】 711mピークはやっぱり眺めがいい。去年と変わっていない。
西に大野山、東に深山、北は弥十郎ヶ岳。そのまた北に多紀アルプスが少し顔を
出している。南は六甲山がうっすらとギリギリ見えない。(^^;; いいところだ。
できたらずっとこのままにして欲しい。(とても自分勝手な想いですが...)
 正午になったし、ここで昼食。食後はコーヒーをいれる。じっとしていると、冷え
てきてジャンバーを羽織っていても寒い。コーヒーを飲みながら山の話などなど。
続いて今から辿る稜線を見ながらルート確認。このピークは、稜線から少し西に外れ
た所なので、ちょうど良い。

【さて、未知の世界へ】 ちょっと大袈裟ですが、初めて踏み込むルートです。果た
して計画通り縦走が出来るのか、北摂にしては久々にワクワクしてきます。(^^)
 711mピークから道を戻して東のコブに移り、ドドドーッと急降下。巡視道の恩恵を
しみじみと感じる小さな鉄橋でササの沢を渡り、登りかえして尾根に入る。ふたかか
え程の大きな岩がポッコリ。ついつい登ってしまいます。東の剣尾山が良く見える。
ここが665mのピークかなと思ったらまだまだ先がある。アップダウンの後、正しい
665mピークに着くと、前方に黒いネットが出てきた。巡視道に加えて人の手が入って
いるのに拍子抜け。松茸山の境界のようである。

【黒いネット】 今日のポイントのひとつはここです。一応、ネットづたいに歩く
べし。我々は、歩きやすい巡視道に気を取られて、途中で支尾根に入っていました。
まぁ、ここから下りてもいいけど、まだ時間は充分。引き返して、ネットに沿って
歩く。もうひとつ注意。!!! ネットを支持する針金が頭の高さや足元にひょい
ひょいと出ているので、首をひっかけたりしないように。(^^;;
 665mピークの北東の約625mピーク辺りでネットから解放され、自然林と植林の間の
刈り込まれた所を歩いていく。自然林の中にも踏み跡のようなモノがあるが、木が
茂っていてどちらもどっち。
 
 置き忘れられたように静かな晩秋の自然林。
 
          1997.11.24. 
 
【晩秋の疎林】 15分ほどするととてもいい感じの林に入る。少し黄葉が残り、 日射しに輝く。一面の落ち葉の上に木々が延びる。あまり人も来ないので自然のまま のびのびと育った様子が伝わってくるようだ。写真を撮る。しばらくは、疎林の大ら かな尾根をなだらかに登る快適な山歩が続く。落ち葉もふわふわ。  655mピークはそろそろかなとそれらしいピークが何回かあるものの、現在位置は 特定できず。いつの間にか通り過ぎたようで、足元にササが増えてくる。 【ササのピーク】 2.5万図で655mピークの北にひとつコブがあり、その次に鞍部。 40mほど登り返す。かなりササがはびこり、よく見ないと道が判らない。佐竹さんは 我が庭のように先導してくれる。こんなヤブになってくるとどうも苦手。(^^;;  登りのササは極めつけで、背丈を超えており、まさに漕ぎながらの前進。とうとう くるところまで来たかなと観念する。佐竹さんは先に黙々と進んでいくので、かろう じて着いていく。登り詰めると、低いササの広がる明るい丘。西に黄葉と緑が混じっ た斜面が下り、その先には奥猪名健康サイトや集落が見える。送電線が斜面の上を通 り90度左(西)に曲がった尾根と交叉する。  しばらくは草原のようなササのピークを歩いて、能勢町天王に下ると思われる道を 右に見て、いよいよ本日のハイライト。地図には道の点線のない、608mピークを乗り 越える方へ向かう。
 
 このササのピークは
    年に何人の人間を迎えるのだろうか。
 
          1997.11.24. 
 
【彷徨1時間】 しばらくは尾根の林の中を行く。そのうち踏み跡がなくなり、 谷に下りる。向かいの北の丘に引き込まれるような立派な道があるので、登りかえし てみた。丘を越えてさらに北斜面に下りそうだが、遠回りになるので谷に戻る。  しばらく植林の中を谷沿いに下るが、また踏み跡が怪しくなり、ころ合いを見て 尾根に取り付く。いつの間にか支尾根に入ったようで、また戻る。植林の仕事道を 伝って尾根と並行して進んだ後、踏み跡のない自然林を下りてい。やがて奥の方が 明るい植林に入り、めでたく杉生新田から登ってきた農道の峠に抜け出た。  この間、佐竹さんがほとんど先頭で、なかなかのルート・ファインディングぶり。 ササヤブといい、彷徨の尾根といい、引っ張っていただいた一日でした。(^^) 【秋の夕暮れ】 農道を下りて奥猪名健康サイトへ向かう。途中の集落で、地元の 方が、「こんな道から下りて来るのは、何処から登るんかね ?」と聞かれた。  3時を過ぎて、陽ざしは急に暮色を増してきた。計画通り無事に歩き通せた満足 感に浸りながら、おいしそうな柿がたわわに実る道をゆっくり歩いて行くのでした。

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1997.11.27. BY M.KANE