低山オフ、三田・千丈寺山の幽幻美         

墨絵  
前山あたりから向かいの尾根を望む 
■目的地:千丈寺山(589.6m)<山域:北摂・三田市>
■日にち:2000年1月30日(日)
■天気:曇り時々小雨
■同行者:芳村さんご夫妻、あきゆきさんご夫妻、丹波のたぬきさんご夫妻
     島田さん、佐竹さん、白夜の貴公子さん、dameさん
■コースタイム:
  乙原の林道十字路 発(11:00)〜約575m山の東肩(11:50)〜主尾根出合(12:10)〜
  祠の広場(12:15-12:55)〜千丈寺山 山頂(13:05-13:10)〜千丈寺前山を巻く〜
  千丈寺前山 南の崩壊地でコーヒータイム(13:40-13:55)〜
  約370m地点の露岩(14:10)〜堰堤(14:20)〜北浦の神社(14:30)〜御旅橋P(14:45)

【千丈寺山】 三田市のほぼ中央にある一等三角点の山。藪山の誉れ高い。
しかし、最近は歩く人が増えてか以外と道は明瞭。ただし迷いやすいところが多いので
方向確認は慎重に。猟期はハンターの入山もあるそうです、要注意。
千丈寺山
 小野から望む (2000.1.9.)
【オフ集合】 目が覚めたときはくもり空だったが、家を出る頃小雨がぱらつく。
出鼻をくじかれた感じ。9時30分頃新三田駅に到着。すでに佐竹さんの顔が見える。
そのうち芳村さんや丹波のたぬきさんが到着。しかし、雨は止まない。
 予定の快速電車であきゆきさんも到着。丹波のたぬきさん先導で青野ダムヘ。
第二集合地のここにも予定のメンバーがそろう。下山予定近くの駐車地である御旅橋
へ向い、さらに3台に合い乗って乙原へ。峰ヶ畑へ向かう林道大根谷線と合流する
新しい林道は峰ヶ畑の稜線南端に小さな峠があり、西側はかなり雪が残っていた。
スリップしないよう慎重に下りて後、路側に駐車、雨具の身仕度をして出発。
 向かう西の方には薄靄に煙った冬枯れの416m山が聳えている。

【枯れ沢登り】 まずは上青野との375m峠を目指す計画。車が入れそうな道幅はすぐ
になくなり、落葉が濡れた道に伐採された木が横たわる。左側に歩きやすい踏み跡が
あるので雑木林を左、植林を右に見る谷を除々に登っていく。日陰に雪が残り、道は
だんだんあやしくなってきた。汗も出る。皆のペースが乱れてきたので、ルート探索
も兼ねて時々立ち止まりながら登る。葉を落とした雑木の谷、雪が小石の上に残る。
とうとう径がなくなった。地図を見ても遅い。たまにテープもついていることだし、
まぁ上へいけば稜線に出るだろうと登っていく。やがて小岩が多い沢の源頭部となる。
苔と落葉と雪が岩を覆う良い光景が広がる。島田さん、佐竹さん、dameさんらが相前
後して先頭を登っていく。
 しばらくあえぐとまた、赤テープが出てきた。急斜面となり、滑らないように登っ
ていく。やがて低木のやぶとなり、ここを抜けると尾根みちに出た。踏み跡は明瞭だ
が雑木林の中である。どうやら、目指す峠の東の谷へ誘われてしまったようだ。
スタート直後からいきなり計画のルートを外してしまった。おそるべし千丈寺山。
千丈寺山
 約575m山のピーク
【ドームの雑木林】 小休止の間、地図でルー卜確認し右(西)へたどる。雑木林の
登りとなる手前でニ又があった。左は谷となり雪が残っていた。右は少しやぶっぽい
が雑木の登りである。雑木の方を登ると林の中のノッペリとしたピークに着く。
落ち葉の上に湿った雪が薄く残る。ここは方角を正確につかまないと、独りで来たら
とんでもない所へ行ってくまいそうだ。でも今日はあの島田さんがいっしょ。全員が
そろう間に偵察していただいた。その結果に従って歩けば、すぐ薄氷の残った沼があ
り、その先に主尾根のルー卜があった。我々の来た道は枝で留めてある。確かにこの
辺は迷いそう。今日のような靄の天気だと周囲の景色も判らずなおさらである。
 主尾根はとてもいい道である。少し登って下りになると、程なく先行の島田さんが
歓びの奇声。ぽっかりと広場がある。祠を前に丸太が囲炉裏を囲む感じで置いてある。
千丈寺山
 祠の広場から山頂
【輪になって昼食】 この広場から南の方には靄にかくれた山頂がそびえている。
東にも白い靄の谷が落ちる。晴れていれば乙原の家々が見えるのだろう。
 皆がそろうとリュックを下ろして、白夜の貴公子さんと丹波のたぬきさんから戴い
た祝い酒で乾杯。その前にちゃんと御神酒も供えましたよ。(^^)v
 思い思いの昼食とする。雨はほんの少しぱらつく程度で支障はない。良かった。
あきゆきさんが乙原からの道にかわいい指標を発見。おやつが振る舞われたり、話も
はずむがだんだん冷えてきたので、身じたくしてスター卜。

【落ち葉の稜線】 広場から山頂への道は比較的せまい雑木林。靄でまわりは白い。
前方に現われてきた岩場をよじのぼる。岩の右下にも道があるようだ。岩場からの
展望は真っ白。ここからあっけなく三角点についた。一等なのでいつも見ているもの
よりもひとまわり大きい。立木もあって展望なし。記念写真を撮って、さらに南下。
 途中の露岩からは墨絵の世界。眼下の千丈寺湖と薄い山を背景として黒い松の木が
浮き上がる。落ち葉道にテープが張ってある。まもなく分岐、念のため地図で碓認し
て右(西)ヘとる。岩の急な下りは一人ずつ気をつけて下りる。
千丈寺山
 崩壊地から望む
【展望】 千丈寺前山を左に巻くとその南の崩壊地に素晴らしい景色が広がった。
文句無しに小休止とする。定番、芳村さんのコーヒータイム。暖かくて嬉しい。
 今下りてきた前山と山頂方面が霧に煙って大きい。向かいに落ちる尾根上に並ぶ
松の列は水墨画のようでなかなか良い。500m程度の山だが、深く高い山に来ている様
に錯覚する。小雨模様ならではの低山の贈り物である。
 この先もいくつか露地あり、分岐あるもなんとか予定の北浦の里へ向かっている。
約435m山への登りに差し掛かると、私の好きな「コンドルは飛んでいく」のメロディ
が薄靄冬枯れの雑木林を縫って漂う。島田さんのオカリナである。演出抜群。
 約435m山のピークあたりは道に隠れて三角点の様な境界の石柱があった。ここも
右へ採り、さらにヤブっぽい下りをいくと南の眺め良い露岩があった。しばし休憩。
御旅橋や北浦の家並み、トンガリの283.2m山。有馬富士はかろうじて影が判る。背後
には362m山が近い。その西に青野の谷が延びている。
 ここから下はヤブっぽいが踏み跡明瞭の急降下。枝道がいくつかあるが、なんとか
無事堰堤に辿り着く。
千丈寺山
 露岩から千丈寺湖
【里へ】 人一人通れるトンネルのようなヤブを抜けると神社の裏に出る。里の人に
大事にされている様子の本殿へ無事を感謝して、里の間を御旅橋へ向かう。
 駐車場から振り返ると約435m山が見えるのみで前山や山頂は白い霧の中。
入山地まで車を取りに行ってきた後、解散。あさゆきさんと奥さんを駅へ送る。
帰路、古宝山も靄に煙る。皆が協力して盛り上がったオフの余韻に浸る。

  千丈寺山について   

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2000.2.13. BY M.KANE