錦秋と展望の白山・三ノ峰    

六本檜から
六本檜から見る三ノ峰 
■目的地:白山・三ノ峰(2128m)、別山平(Ca2210m)
■日にち:2003年10月11日(土)
■天気:晴れ後曇り
■同行者:単独
■アクセス:
  川西 発(22:30)=(名神・北陸 道)=南条SA(1:30-6:15)=福井北IC=上小池駐車場 着(8:05)

■コースタイム:
  上小池駐車場 発(8:15)〜登山口(8:25)〜山越跡(8:40)〜六本檜(9:25-9:35)〜剣ヶ岩(10:25)〜
  黒坊上平(10:55-11:00)〜避難小屋(11:30)〜三ノ峰山頂(11:40)〜別山との鞍部Ca2025m(12:00)〜
  別山平(12:25-12:50)〜別山との鞍部(13:15)〜三ノ峰山頂(13:30-13:40)〜黒坊上平(14:10)〜
  剣ヶ岩(14:30)〜六本檜(15:05)〜登山口(15:45)〜上小池駐車場 着(16:05)

【山へ】 眠くなってきたので南条SAで車中泊。深夜だというのにトラック、乗用車でごった返す。
エンジン音がうるさいが何時の間にか眠っていた。起きたらなんと6時、遅い。天気は薄晴れ。
ここまで来ているので大野を目指す。荒島岳が朝日の影に大きくなる頃、蕎麦の白い花が広がる。
 鳩ヶ湯から谷の奥に三ノ峰が聳える。上小池駐車場はすでに20台ほど。意外と多いなぁ。
仕度をして刈込池方面へ向かう。青い葉ばかりの中で栃の木の黄葉がいちだんと大きい。
駐車場付近
栃の葉 
【急登】 登山口からは胸突八丁、湿った道を過ぎると山越跡。ご夫婦が出発。その後一息入れて
森の中へ。日差しが葉を輝かせる。ブナが出てきて次第に黄葉が増える。六本檜に上がる直前、
木の間にきらびやかな三ノ峰が控えていた。尾根に乗ると赤兎も縦走路の尾根を従えて聳える。
単独兄さんが杉峠の方へ向かった。この尾根は黄葉真っ盛り。林を抜けて丘に立つと素晴らしい
景色。さらに黄葉の森の中を歩いていく。高木の少ない尾根となり剣ヶ岩が大きく飛び出て見える。
先行する人が点々と張り付いている。眼下の谷は錦繍そのもの。
谷
剣ヶ岩の下の谷 
【紅葉】 脇にダケカンバの白い幹が目立つササの登り。へびさんが二匹も避けて行った。
こんな所にも居るもんなんだ。剣ヶ岩の上には黒坊上平からの展望図がある。4年前よりも随分
整備されている。展望を期待してさらにひと登り。少し崩壊しかけの所もあるので要注意。
背後の赤兎方面はどんどん展望が開けてくる。黒坊上平は高い木はない尾根の肩。その中間点に
丁度いい岩があったので腰掛けて休憩。おにぎりひとつ。別山の左に御前ヶ峰が小さく顔を出す。
足元は錦秋の谷が尾根の両側に落ちて素晴らしい。が、目がだんだんなれてきた。(^^;;
尾根
赤兎方面を振り返る
【展望】 山頂まではあとひと登りある。はるか上に非難小屋への巻き道を示す道標が立っている。
眼下の谷はますます広がり、鮮やかさを増す。銚子ヶ峰や願教寺山への尾根もなかなかいい感じで
伸びている。あの尾根上もササに紅葉が映えている。景色を眺めて休みながら登ってやっと
道標につく。あとは巻き道から非難小屋はほぼ平坦道だ。小屋の前に来ると今まで見えなかった
東の山並みがズラリ。中でも御岳の秀麗な裾野は格別。休まず山頂へ向かう。
尾根
御岳
【逡巡】 山頂へ登っていくと北アルプスが南白山の肩から出てくる。丁度、穂高連峰が半分位の
所まで見える。それより北は隠れている。山頂は10名ほどの賑わい。別山が大きい。大平壁のため
北から見る姿と全然違う。別山谷がまたきれいな紅葉。
 さて、どうしよう。ホントは別山平まで行きたいのだ。でも体力と相談すれば時間も遅いので
微妙。そう思いながら、山頂を過ぎて別山側へ歩いてみる。かなり降りないといけないなぁ。
別山を遠慮して別山平としたのだがそれでも随分と高く見える。さてさてどうしようとさらに少し
歩く。と、下のササ道をひとり戻ってきている。その姿を見て、よし行こうと決めた。
尾根
三ノ峰から別山
【笹原】 ササの道が続く。谷の紅葉が移ろうが、麻痺状態が続いている。最低鞍部まで来てその
先が高く見えること。でも休まず歩けば意外と早く着くかもねとマイペースで登っていく。
別山平から降りてくる人がいる。ほとんど歩かれない道かと思っていたが意外に多そう。
つづら折れを登るとササの原が広がる別山平。四国・三嶺を思いだす。風が少し強い。青空は
残念ながらない。道標のある御前峰の見える所へ行ってみるがササに入らない限りよく見えない。
別山は大きく聳え、ここであそこまで登ろうという気は起こらない。御手洗池は枯れていた。
昼食を摂るため風の当らない所を探すが、腰を落ち着けるところがない。仕方ないので
ササの道の真中でおにぎり二つ御前峰を見ながらぱくつく。ついでに無線で2回ほど低徘コール。
この時分、低徘のGORYUさんとすれ違ったようだが、お互い面識なく後で判明。
笹原
別山平から御前峰
【帰路】 13時に近くなってきたので来た道を引き返そう。今日は別山に登らなくとも、念願の
別山平に来れた事で十分満足できた。これで青空でもあったものなら帰れなかったことだろう。
帰り道はそれでも紅葉に名残を惜しみながら写真撮り撮り下ります。三ノ峰への登り返しは
きつそうに見えましたが意外とあっけなく頂上着。途中、4人のパーティと大きなザックの
単独おじさんとすれ違いました。
笹原
別山平から三ノ峰
【山並み】 山頂はまだ5名ほど休憩中。ここでも展望を楽しみます。改めてみると360度
見え見えです。銚子ヶ峰の遥か先に伊吹山のような山容。薄曇ですが、山並みはくっきり。
おまけに山腹から下が白く霞んで良い感じです。能郷白山も大きく横たわっています。他にも
名だたる山が並んでいるのでしょうが横着して同定はしていません。眺めを堪能するだけで十分。
谷
黒坊上平付近から願教寺山の尾根
【下山】 下りは尾根、谷に広がる紅葉、遠くかすむ山並みに別れを惜しみつつ下りていきます。
ただ下りるだけならもっと早く下りれるのだが。現に何人かに先を越された。こんなことは最近
ありません。数十メートル歩いては写真を撮りながらの連続。紅葉に麻痺したとは言うものの、
もうしばらくは見れないかと思うと去りがたし。
木々
六本檜手前の尾根にて
【樹林】 尾根道から樹林帯に入ると、これがまた黄金の世界。ブナもいい。ウルシもカエデも。
六本檜で来た時の三ノ峰の姿をもう一度拝んで尾根を下りた。ここからは展望ともさよならである。
次第に緑の葉が増えてくる。山越跡の手前はほとんど緑色。こんなに差があるものかと愕然とする。
登山口から砂利道に飛び出ると、その先の川原に下りて手や顔を洗った。駐車場の手前で上小池の
大栗の木を見上げる。樹齢300年という。
 今日は土曜日なので鳩ヶ湯温泉は14時まで。汗をかいたシャツのまま車を走らせ定宿、勝山の
水芭蕉温泉でのんびり足を伸ばした。いい山でした。

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2003.10.16. BY M.KANE