冬枯れの六甲・シュラインロードから石楠花谷     

 
 石楠花谷  (第四堰堤上流)
■目的地:ダイアモンドポイント (約740m)
■日にち:2007年1月13(土)
■天気:晴れのち曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
   東山橋北 発(10:30)〜猪ノ鼻滝(10:50)〜鳥居(11:25)〜行者堂(11:55)〜灘区界(12:05-12:25)〜
   ノースロード入口(12:35)〜ダイアモンドポイント(12:55-13:20)〜石楠花谷左俣源頭部(13:35-13:45)〜
   石楠花谷第五?堰堤(14:30)〜第四堰堤(14:50)〜第三堰堤(15:05)〜第二堰堤(15:10)〜
   車道(15:25)〜神鉄花山駅 着(15:45)   神鉄に乗車=有馬口駅(16:05)〜東山橋北 着(16:15)

 先週の船坂谷は厳しいながらも六甲に何かしら惹かれてしまう所があった。
いろんなHPを覗いてみるとシュラインロードを勧めている所があったので石楠花谷と併せて行ってみた。
 有馬口駅の西の踏切から民家の中の細い道を山の方へ。こんなに細い道とは。おまけに崖崩れのため
この先通行止めの看板。ちょっと心細いがとにかく行ってみる。阪神高速の下辺りで通行止めになっていた
のでその手前に駐車。

 支度をしていると散歩やランニングの人が行き交う。結構人通りがある。地図だけ見ていたら寂しい
道と思っていたがぜんぜん違う。舗装された道を沢沿いに歩いていく。陽射しが眩しい程いい天気。
川辺には雑木林の中に広場が点在している。素朴な良い感じ。猪ノ鼻滝を過ぎて橋を渡り少し登ったら
左に仏谷への分岐。少し入ってみると林道のような道が川を渡って広場がある。
元に戻ってすぐ先に今度は茶園谷への道。これも意外と大きい。林道みたいだ。

 舗装道ながら分岐の先は人も少ない。山の中にこんな道はそぐわない。谷を詰め平坦道になり、
大きくカーブする所で長尾谷を渡る。谷に添って林道が延びているのでついつい入りそうになる。
両脇は低いササが多い。峠の横に小寺山への踏み跡がある。その先がシュラインロード入口。
 
シュラインロード (車道のすぐ上)
 両脇に石を並べた溝がある。道の中程は窪んでいて時間の流れを感じさせる。少し登ると車道の
手前に鳥居があった。車道を横断して山の中へ。植林の中から漏れる陽射しが大きな神社の雰囲気。
道脇には石仏が次から次へと現れる。初めてなので一つ一つ拝んでいっていたら結構時間がかかった。
石仏の知識のある人ならさらに時間がかかることでしょう。登る方向に対して逆方向に逸れた道の先に
祀られている所もあるので見逃した所もあるかもしれない。全部で33体ほどあるそうだ。
(もっとも、始まりの10体は車道を下った所の「九体仏」にあるのだが、そこへは行っていない)
 
石仏 (左側)
 歩きやすい木の階段や平坦道は広々としているので心地よい。落ち葉に雪が残ったり陽が射したり
の快適歩き。行者堂の手前あたりで最高峰の山並みが展望できる。いい天気だ。手前のササが明るい。
平坦道が続き、別荘地になった。この先は人間くさいので日当たりの良い山道で昼食にする。
無線で低徘局を呼ぶが応答なし。

 いくつか下山するパーティに合い、ノースロードに入る。日影の多い寒い道。地獄谷分岐を過ぎ丁字ヶ辻
からの車道に合流してダイアモンドポイントへ。この辺で雪彦山からMXFさんの電波が入る。
ダイアモンドポイントは前回来た時の工事が終わり広い空き地が北に開放しており、なるほどこの眺めのこと
かと今更ながら感心する。眺めを楽しみながら、三国ヶ嶽のIXWさんへブレークをかけて交信にこぎ着けた。
しかし、土曜日は混信が多くQSYを何度かやってみるもそろそろ時間切れ。お互い下山にかかる。
 
ダイアモンドポイント
 石楠花谷へはダイアモンドポイントから直接下りるものとの先入観で凝り固まっていたため、下り口が
見つけられない。地獄谷西尾根の入口はあったのだが。先入観のまま怪しい踏み跡を下りたがすぐに低木の
ヤブとなる。そうか、西尾根に少し下りた所から分かれるのかと気が付いた時は、既に数十メートルほど
下りてきていてヤブを登るのが面倒になった。谷を下りるのは厳禁だが、ついつい下りてしまうことに。
眼下に沢が見えてきたがそこまで結構な急斜面だ。木に掴まり石を落とさないよう慎重に下る。
 
石楠花谷源頭部
 沢に下り立つと、ここがまた別天地。残った雪と日影でヒンヤリとしていて神聖な感じが漂う。
下流の方にリボンの付いた木がある。上流の左俣の上にも赤テープ。なんだ、来た人が居るのか。
がっかりきたような、ホッとしたような。せっかくなので左俣の方へ登ってみることにしよう。滝を右から巻いて
木を掴みながら登ると、ここがまた源頭の雰囲気漂う谷。すぐ上はササで覆われ、右手は一面の薄い雪。

 トラバース気味に下ってもとの谷に戻り、さらに下っていく。ナメの冷たい水。足下に気をつけながら沢の脇を
下りると右手の谷にテープがある。かなり薄いルートで判りにくいが、これが西尾根から来た道と思われる。
この先、谷はきれいだが足場は気を遣う所があり、ロープを伝って下りる所もあった。登りには良さそうだが、
下りは慎重そのもの。それでもこの谷の雰囲気は気に入った。ササで覆われた所もあるが雑木林が良い感じ。
だんだんと雪はなくなっていき、第四堰堤の手前あたりまで素晴らしい沢が続く。
 
石楠花谷 (第三堰堤上流)
 第四堰堤から第三堰堤の間は流れも緩やかになり、乾いた落ち葉の林の中をいく。そして、第三から
第二堰堤の間は松林の中の林道歩きだが、ここがまた広い道に落ち葉が敷きつまり心地よい。
楽しい山の歩きはこの辺りまで。阪神高速の高架下前後は荒れた感じになり道も判りにくい。地獄谷と合流して
広くなった沢を渡り、テニスコートの脇を通って車道に出る。

 車道は下り調子に花山駅を目指す。雑木をかぶった双子山が気になる。石楠花谷や地獄谷の尾根も
黒々と並んでいる。電車からもそれらの山並みを眺め、有馬口で下りる。駅から駐車地まで10分。
そんなに歩いたと思わなかったが結構良い時間になっていた。



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2007.1.23. BY M.KANE