霧氷咲く北摂・大野山    

霧氷  
山頂直下の霧氷
■目的地:大野山(753.5m)<山域:北摂・兵庫県猪名川町・篠山市>
■2.5万図:福住
■日にち:2001年2月25日(日)
■天気:晴れ時々雪
■同行者:単独
■コースタイム:
  丹波篠山渓谷の森公園 発(10:15)〜尾根筋(10:40)〜山頂(11:10-11:40)〜
  渓谷の森公園 着(12:20)

【南は晴れても】 大阪湾の方は青空の見える良く晴れた空。北は山の姿が見えない。
あれ?やはり雪か。自宅に引き返して天気情報を見る。兵庫南東部晴れ時々曇り。
兵庫北部曇り時々雪か雨、氷上町は雪だそうだ。もう一度出てみると北のほうも青空。
まぁ、行って見るかぁ。
 西軽井沢で周りの林に雪。西峠の北側で道路にシャーベットの雪が少し。
後川に近い丹波篠山渓谷の森公園までは凍結もなく何とか辿り着く。
   登山口  
「杉木立」脇の登山口
【登山口】 受付で駐車代の変わりの入園料\300を払ってキャンプ場奥右手のワーキング
ハウス「杉木立」へ歩く。この脇が登山口。立派な道標がある。先週、ここへ下ってくる
途中で道を失い隣の谷へ下りてしまった。今日はなぜ間違ったのか登って確かめてみよう
と思う。それに無線にも良さそうなので。

【沢】 先の受付で雪は大丈夫かと心配された。先週も歩いたし、まぁ、なんとか。
杉植林の中を山道が延びる。杉の落ち葉の上にも雪がうっすらと載っている。ふかふか。
清陰寺の分岐を右に見てまっすぐ進む。はらはらと上の枝から雪の粉が舞い下りる。
 右手の沢を渡ってまた渡り返す。ここは橋がなく沢の中に置かれた石の上を渡るが
増水すると水没しそうなので注意、今日は何とか渡れた。
 段々と登りが急になってきたので、中のセーターを脱ぐ。歩を止めると一段の沢音。
高度が上がり白い雪をのせた枝が多くなってきた。手書きの道標が、前進ではなくて
斜面をクネクネと上るように示している。雪を被った木の階段、わずかに顔を出す杭を
頼りに上る。白い世界がどんどん広がってきた。日が差して光る。向いの尾根筋が顔を
出す。枯れた雑木に白い霧氷が振りかけられて荘厳。
   向いの尾根筋  
向いの尾根筋
【尾根】 先週迷った所に着いた。尾根の上。枝のついた倒木がハイク道を塞いでいる。
おまけに、まだ踏み跡の薄いハイク道なのか雪に隠れてしまっていた。登る時は問題ない
が、下る時はここに気づかず、尾根を辿って私と同じように迷う可能性がある。
 この先は霧氷の付く木々とさらさらとした雪の道。一歩一歩がきゅっ、きゅっと鳴って
とても心地よい歩きである。葉を落とした雑木林の斜面は林床が真っ白。
急な上りも落ち着いた頃に、雪を被ったササが多くなってきた。丁度日が差し、青空。
白い枝が輝く。ここからすぐで白一面の山頂下駐車場の土手。

【霧氷】 樹木園の方も北側は霧氷で白い木々が多い。篠山の山は頂きが雲に隠れている。
山頂の方へ向うと誰もまだ来ていない。道脇の木にも霧氷。青空に浮かぶとなおきれい。
 無人の山頂は先週よりも厳しい色の深山をはじめ弥十郎や高岳北尾根。南の方は打って
変わって柔らかな陽射しに影をひく大船山や千丈寺山、大きく横たわる六甲山。

【吹雪】 無線を聞きながらラーメンの準備。その間うようよと団体さんがあがってきた。
しばらくすると弥十郎の姿がしらみ、あれよあれよと雪が来る。リュックにも薄っすら
積もる。団体さんはさっさと下の小屋へ下りていった。あっという間にラーメンを待つ
私だけが山頂に取り残される。少しお湯の少ないラーメンを平らげたら頬に当たる雪が
痛いくらいになる。もう回りは真っ白で何も見えない。
   吹雪  
山頂は吹雪に一変
【下り】 今日は猪村へ降りる予定だったが、こんな天気では見通し利かずまた道を外し
そうなので手堅く来た道を下りることにした。足跡が見る見る消えていこうとしている。
駐車場も真っ白。土手を下りて林の中に入ると少し落ち着く。
 白い山道に自分の足跡だけが付いている。この跡を辿りながら下りていく。
時々青空が覗いて日が差すのでもう一度山頂へ登って来ようかと、追われるような下山に
なってしまって未練が残る。野鳥が多く飛び交い、ヤマガラがすぐ近くでさえずる。
 尾根からそれて木の階段になると滑りやすい。どんどん下りて杉植林。
 渓谷の森公園の食堂にてコーヒー、人心地ついた。窓の外はまた雪が降っていた。

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2001.2.28. BY M.KANE