雪と展望とふれあいの大野山    

弥十郎ヶ岳を望む  
山頂から弥十郎ヶ岳を望む (左の黒いピーク)
■目的地:大野山(753.5m)<山域:北摂・兵庫県猪名川町・篠山市>
■2.5万図:福住
■日にち:2001年2月17日(土)
■天気:晴れのち曇り
■同行者:単独
■コースタイム:

  西軽井沢バス停 発(11:25)〜山頂(12:20-13:20)〜駐車場(13:25-13:35)〜
  丹波篠山渓谷の森への道〜尾根の先(14:05)〜渓谷の森キャンプ場(14:25-14:50)〜
  後川バス停 着(15:05)

     後川バス停(15:20)=阪急バス=西軽井沢バス停(15:35)

【雪化粧】 いい天気だ。西軽井沢の広い路側に車を停めて外に出るとひんやり
とした空気が迎える。山を見上げると民家の屋根の上に雪の林床を従えた冬枯れの斜面。
身支度をしてバス停横からコンクリートの道を登る。日陰に雪。脇の雑木林の上から
パラパラと雪が溶けている。色が落ちかけて趣の出てきた道標が要所にある。以前は
こんなになかったようだが。おかげで迷うこともなく広い林道のような道から山道へと
スムースに登る。落ち葉の上を雪が覆う。登るにつれて見る見る雪が増えてくる。

【雪の山道】 足跡が3人分。それと気になる犬のような足跡。猟期は終わっているが
さっきも猟友会という札の付いたテントがあったので気を引き締めて登る。
沢の水は流れているが、そばの岩には小さなつらら。
 時折射す陽が斜面の雪を輝かせる頃、前方に単独おじさんが登っている。私は写真を
撮りながらも徐々に近づき、挨拶して先に行く。積雪は3cmほど。くねくねと尾根を
巻いていよいよ直登の坂かなという頃、雪に覆われた沢の源頭を見つめるおじさんを
抜く。あとはひとり分の足跡が続くのみ。

【新雪】 道標の向く直登坂はいつの間にか木の階段がついている。今日はそれも白い
雪に覆われている。尾根に出るとまた陽が射している。サラサラした雪。
ササが出てきたアンテナ施設の横を先の足跡は管理道の方へ向かう。ハイキング道は
施設の北寄りを登る。この先足跡なしの雪を行く。新しいアンテナ施設が増えている。
積雪はほぼ5cm位だが、所によって10cmの所もある。さらに道路工事の柵がついている。
この山はかなり蝕まれてしまったようだ。
   山頂  
無人の山頂
【展望】 山頂は誰もいない。足跡もない。先の登りから顔を出していた深山が一面に
広がって見える。弥十郎ヶ岳や剣尾山、高岳もみんなさらさらと雪をまぶした冬枯れの
色である。
   深山  
深山と飛行機雲
【コール】 早速無線機のスイッチを入れて聞いてみるがMLメンバーの声はない。
ラーメンを作る。そろそろできたかなというときに聞き覚えのある隠れ里さんの声。
今日は宇治の大峰山のようだ。片手でラーメンをすすりながらブレークするタイミングを
伺う。ここぞという時に呼んでみるがどうも聞こえていないようだ。しばらくして周波数が
変わりスキャンしていたらまた別のところで隠れ里さん。低徘メンバーを呼んでいる。
ここだょ〜と再度応答するもやはり繋がらない。

【同好】 そんな中、上りで抜いたおじさん二人が登ってきた。ひとりは下の管理小屋で
昼食。ひとりは横でお湯を沸かしている。この方、以前に無線をやっていたそうで先輩の
前でやっていたとは赤顔。北の猪村へ下りるか思案。すでにバスの時刻はひとつ過ぎている。
挨拶して下の駐車場へ。1台あり。北には篠山から北の山々や三田の山がうねうねと続く。
駐車場の端に道標が谷を指している。雪のササの中に続く道を指しているのだろう。
山並みとササの谷と交互に眺めながら行こうかどうか思案する。小屋で昼食を終えたのか
先のおじさんが出てきた。バイクを置いているので来た道を下りられるようだ。
私はササの谷を下りてみることにした。

【尾根】 サラサラとした気持ちのいい雪が続いている。雑木林は葉が落ちて明るい。
道は赤いペイントが所々付いていてわかりやすい。尾根の左へ逸れる所はテープが張って
ある。時々鹿の足跡が横切る。ウサギの足跡も続いている。雪の中はしーんとして静かだ。
いつの間にか踏み跡を見失い尾根の先のような所についた。しばらく道がないか探してみたが
はっきりしない。眼下には後川の里が見える。低木が密生していてそのまま前には行きづらい
ので、仕方なく右手の谷へ下りてみる。

【谷】 落ち葉と雪の斜面は滑りやすい。木の幹を持ちながら下りると、細い木の上から
雪が落ちてくる。沢が見えてきたが岩が立って下りられそうになく、しばらく獣道の導きに
従って巻く。植林が谷下に見えてきた頃沢へ向かって下りる。やがて空気に煙のようなにおい
を感じる。人家の気配のようだ。沢に立つと下の方が明るく白い。抜け出てみたらキャンプ
サイトであった。本来のハイキングコースは下りた谷の西の尾根を越えた谷の方であった。
 暖かい陽射しの中でコーヒーで一息ついて、後川バス停へゆらりと下りる。

【運転手さん】 程なくバスが来て早めに乗り込むと山の好きな運転手さんだった。
西軽井沢まで山の話などで貸し切り。バス停を下りると上で会ったおじさんが道はどうだった
かと聞いてきた。少ない人出の山の割には会話の多かった山行となった。繋がらなかった
無線の埋め合わせには十分。
   冬枯れ  
西軽井沢バス停付近からの冬枯れ

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2001.2.28. BY M.KANE