■目的地:弥山(1895m)・八経ヶ岳(1914.9m)
■日にち:1998年7月5日(日)
■天気:曇り後晴れ
■同行者:あきゆきさんご夫妻(下り時)、俊一
■コースタイム:
自宅発(5:40)〜(名阪道)〜福住IC〜トンネル西口着(8:45)
トンネル西口発(9:00)〜奥駈出合(9:45-9:55)〜弁天の森(10:15)〜
聖宝ノ宿(10:45)〜弥山小屋(11:35)〜八経ヶ岳(12:05-12:15)〜
弥山小屋(12:30-13:00)〜聖宝ノ宿(13:55-14:05)〜弁天の森(14:40)〜
奥駈出合(15:00-15:10)〜トンネル西口上の沢(15:50-15:55)〜西口着(16:00)
トンネル西口発(16:15)〜自宅着(19:55)
【変わりゆく東熊野街道】 5:20起床。朝飯は、車の中でサンドイッチと牛乳。
一か八かで、延伸した阪神高速池田線から環状線経由、西名阪とする。NHKのラジオ
体操を香芝あたりで聞く。去年はR370の三茶屋を過ぎた辺りだったので遅れは歴然。
なじみのイントロは夏休みの雰囲気抜群である。福住ICで下り一年ぶりの東熊野街道へ。
だいぶ道が頭に入ってきた。
入野トンネルを出て「紙すきの里」から見下ろす吉野川の大きな蛇行に俊一、感激。
私も初めて見た時は同じだった。R169に入り、噂の新しい道の速さに感謝しつつも、
山深い雰囲気が薄れて寂しさを感じる。
【サルに会う林道】 順調に行者還林道へ到着。朝日に輝く杉の葉も去年と一緒。
違うのは林道途中でサルが一匹、道脇に出ていたこと。
何とか出発予定前にトンネル西口に到着。去年より下の道脇に駐車。既にあきゆき
さんの姿はなく、これかなという車を確認。山中でのバッタリを楽しみに登り始める。
【ブナの森】 去年は気づかなかった一峠への登り口を横目に見て沢へ急ぐ。
沢には木の吊り橋ができていた。水量は少なめ。ここから300m余りの急登。ひと抱え
ほどの大きなブナの目立つ森の中を登る。俊一、大きな穴を持つヒメシャラの木々に
興味を示す。木の根が張りだした登りが続き、前方が明るくなってくると奥駈出合。
風が心地よい。小休止。
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うかがうように顔を出すショウキラン
1998.7.5.
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【シシ神の森】 この奥駈道は私の好きな道の一つ。今日は陽が差していないので、
特に涼しく感じる。苔むして鬱蒼とした森や開けた尾根が清々しい。俊一は水が流れ
ていないのでちょっと違うと言うが、「もののけ姫」に出てくるシシ神の森に近いイ
メージで、ちょっと神秘的だ。
弁天の森のを過ぎた辺りに、今年もショウキラン発見。さらに歩くとにょきにょき
と結構出ている。去年よりも多くようだ。
やがて前方に弥山が出て来るのだが、ガスでほとんど隠れている。聖宝ノ宿では
いろんな鳥の声が響きわたる。上の方はガスっていて山奥の雰囲気たっぷり。
【トウヒの峰】 さて、いよいよ聖宝八丁の急登を登る。その前におにぎり1個づつ
食べてエネルギー補給。途中、大普賢や山上ヶ岳方面が見えるポイントがあるが、
今日は真っ白。立枯れのトウヒに白いガスが流れる。道脇の苔たちは水滴を集めて
瑞々しい。
俊一はとうとう登りに飽きてきたのか、「あとどれくらい?」を連発。「もう3分で
着くよ。」と言った端から、「いーち、にー、さーん、...」と数えながら登る。
エンジン音が微かに聞こえてきて丁度、180で弥山小屋。「お父さん、ピッタリぃ。」
【あきゆきさん夫妻にバッタリ】 小屋の周りや国見八方覗をきょろきょろして回る
お目当ての姿は見あたらない。八経ヶ岳の方へ行ってみる。俊一、ひと休みもできず
ちょっと不満。トウヒが立ち並ぶ道を下ると、「わぁぁ。」あきゆきさんの奥さんと
バッタリ。積もる話もあるが、とりあえず八経ヶ岳へピストンしてくることにした。
やがて写真で少し遅れるあきゆきさんにも会う。ずいぶん早くから登り始め、山頂では
1時間ほど待ってもらっていたようだ。
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弥山から八経ヶ岳を望む
1998.7.5.
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【オオヤマレンゲの森】 気の進まない俊一を宥めながらシカよけの柵に入ると、
ポツリポツリと白い花が頭上に咲いている。今年も会えた天女花。それにしても
人が多い。花見である。いくつかカメラに納めてから八経ヶ岳への最後の登りへ。
早くあきゆきさん達の待つ弥山小屋へ戻りたいと、ぐずる俊一を励ましながら
近畿最高峰へ重い足を運ぶ。ここ2ヶ月程まともに歩いていないのが効いている。
山頂ではガスの合間に見える眺めをさらりと楽しんで、そうそうに引き返す。
小屋の前のベンチで合流、おにぎりの昼食とする。温存していただいたスイカを
奥さんから頂いて、俊一大満足。ありがとうございました。大普賢のPLUTOさんを
呼んでみるが応答なし。腹も膨れたし、午前中の行動も判ったしでそろそろ下山。
登りの時には気がつかなかったオオヤマレンゲがこちらにも咲いている。八経ヶ岳
との鞍部にばかり気が向いてこんな所にもあるとは知らなかった。撮影モードが続く。
【目に青葉】 足元に注意しながら下りる。下りや気を抜いた時が思わぬ怪我の元。
遠くでツツドリの声。雲が晴れてきて大普賢や山上ヶ岳も見えるようになってきた。
PLUTO隊は今ごろどのあたりだろうかと、噂をしながら眺める。
奥駈出合へは途中、撮影モードのあきゆきさんを小休止で待ちながらのんびりと
歩く。午後の陽差しで、真っ青な青空に緑の葉を広々と広げる木々が何とも言えず
心和み、何度も見上げる。俊一の腹痛もいつの間にか直った。
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青空に緑の葉が広がる
1998.7.5.
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【沢の水】 奥駈出合でひと休み。トンネル西口への下りは、木の根やザレで転びそう。
登りの時と所用時間はほぼ同じ。坂が終わって沢に出ると一服。冷たい水で顔を洗う。
じいっと手を浸けているとだんだんしびれるようになるほどだ。
この山に登ると本格的な夏が来たという感じです。夏山の醍醐味を十分に堪能し、
オオヤマレンゲもちゃんと見られ良かった。行者還林道の帰りもサルがいました。
八経ヶ岳について
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1998.7.8. BY M.KANE