真夏の弥山に天女花 山行記


 天女花とも呼ばれる
    天然記念物オオヤマレンゲ 
 
          1997.7.20. 
 
 
  
■目的地:弥山(1895m)・八経ヶ岳(1914.9m)
■日にち:1997年7月20日(日)
■天気:晴れ時々曇り
■同行者:あきゆきさんご夫妻、佐竹さん
■コースタイム:
  自宅発(4:50)〜(名阪道)〜針IC(6:10)〜トンネル西口着(8:20)

  トンネル西口発(8:30)〜奥駈出合(9:10-9:20)〜弁天の森(9:35)〜
  聖宝ノ宿(10:10)〜弥山小屋(10:55-11:10)〜八剣山(八経ヶ岳)(11:50-12:30)〜
  弥山小屋(12:50)〜国見八方覗(12:55-13:15)〜聖宝ノ宿(13:40-13:55)〜
  奥駈出合(14:35-14:40)〜トンネル西口上の沢(15:05-15:20)〜西口着(15:25)

  トンネル西口発(15:40)〜自宅着(19:30)

【吉野路】 4:20起床。寝過ごすかと思っていたが、目覚ましより先に起きた。
朝焼けの空を1週間前にも出かけた吉野路へ向かう。R169に入り伯母谷あたりまで
順調。夏休みのせいか車が増えてきた。新伯母峠トンネルの手前の片側通行で
3回待ち。それでも今日は余裕の時間。行者還林道から見上げる尾根に懐の深い
大峰を感じる。林道途中で自転車組5・6人休憩中。この辺りは工事で7/22〜8/10
通行止めと看板が出ている。7/14に通った時はなかったので、運がよかった。
 何とか出発10分前にトンネル西口に到着。すでに、皆さんお待ちかね。少し下に
停めるところを確保頂いていたのでスムーズに駐車。ありがとうございます。

【シャクナゲの森】 テントもいくつかあって賑わう西口から木の橋を登り、谷沿いに
歩くと綺麗な沢を渡る。ここから約300m位の急登が始まる。大きなブナか何かの目立つ
森の中をよっこら登る。長い登りであるが、緑の映える涼しい森の中は気持ちがいい。
 半分くらい登った辺りでシャクナゲの木が目立つ。花の時期には素晴らしかろう。
かなりの間シャクナゲが続いて、背中に稲村ヶ岳を見るようになると奥駈出合である。

【ショウキランの森】 ここまで来れば後は楽勝。(^^)v 「うーん、あとは弥山の
手前かなぁ。」とあきゆきさん。そこが「聖宝八丁」と呼ばれる行者泣かせの急登と知ったのは
帰ってガイドブックを読み返した時だった。(^^;;
 奥駈道はひと抱え以上ある大きな木が立ち並び、苔むした倒木が点在する林の中の尾根道。
「さぁ、ここからは皆さん撮りたい時に適当にやって下さいよぉ。」とあきゆきさん。
しかし、バイケイソウの緑っぽい花は有れどそれ以外はめぼしいものがない。
 弁天の森の手前だったか、朽ちた木の影に淡いピンクの花、ショウキラン発見。
初めて見る。撮影モードのあきゆきさんと佐竹さんを置いて、芳子さんとゆっくり
先に行く。そうすると、またまたショウキラン。こっちは数本出ている。後から来る
二人に知らせるため待っていると、あきゆきさんがちゃんと気がつきはった。
 やがて前方に大きな山がこにんもり姿を現す。弥山だ。聖宝ノ宿からは道が二つあるらし
くて、あきゆきさんが先頭で案内していただく。

【トウヒの森】 くねくねとトウヒの目立ってきた急登を登る。大普賢や山上ヶ岳
方面が立ち枯れたトウヒの間から覗く。「手前が鉄山で、その奥がバリ小屋の頭。」
うーん、大きい。
 黙々と登っていくと、頭上から唸り音が聞こえてくる。ずっと鳥の声だけだったのに
ここへ来て何だろう、無線中継所かなととぼけたことを考えていると、弥山小屋である。
数人が昼食中。バイケイソウも満開。ここから弥山山頂へは5分ほどで着く。
神社(天川神社奥宮)があって、森に囲まれ展望なし。御神酒を持ってきている人もいるようだ。
小屋へ戻る途中で南に三角形の八剣山(八経ヶ岳)が姿を現す。近畿の最高峰だ。
緑をバックにトウヒが白い縦の線を入れている。
 国見八方覗に行ってみると林が開けて大台方面を望む。ピクニック気分になれる
芝生のような、なかなかいい所である。ここでも数人が昼食。あぁ、腹減った。
 八経ヶ岳から弥山と
    大普賢岳の山影 
 
          1997.7.20. 
 
 
  
【オオヤマレンゲの森】 お昼は八剣山でということで、トウヒの原生林を下りていく。 一ヶ所崖崩れのようになっていた所を過ぎると、ゆっくりとした登りになる。  ありましたよ、天女花。時期が遅くてだめかなと思っていたら、3つほど咲いている。 シカよけの柵があり、扉を開いて入るとポツリポツリと...、いやいやわんさかわんさか。 白い大らかな花がほっ、ほっと開いている。ツボミもまだある。 サスガに天然記念物指定地だ。群落とはこのことを言うんだなぁ。  各人、撮影モードで、八剣山山頂へ。昼食。大台方面の展望がよい。南側はどうかなと 少し行くが、トウヒの森で展望はいまひとつ。山頂へ戻って眼下の谷を見る。深い谷。深い山。 蒼い。国見八方覗に戻って、恒例?のあきゆきさんの冷凍ミカンをいただいた。冷たいのが なんとも言えず元気になる。ここでゆっくり昼寝もいいなぁ。 【行者さんの森】 怪しい雲が南に出てきているのでそろそろ下りる。長い下り。 聖宝ノ宿で一息。またまたあきゆきさんからオレンジをいただく。食べ終わった頃に さっきからほうほうと声が聞こえていた行者さんの一団が到着。休憩モードの合図か、 法螺貝が吹かれる。これも初めて見る。60名位。中には、登山者と同じ格好のひとや茶髪の 若い兄さんもいる。今から行者泣かせの聖宝八丁かぁ、ご苦労様。  途中、薄紫のオオバギボウシの写真を撮り、あまり覚えのない軽いアップダウンを いくつか越えて奥駈出合へ辿り着く。また、日が差してきた。 【沢の水】 トンネル西口への最後の下りは、転びそうな急降下。登りより汗をかく かもしれない。(^^; 坂が終わって沢に出ると一服。冷たい水で顔を洗う。水浴びを したくなる気分だ。緑輝く林の中、スプライトのように爽やかな雰囲気が漂う。  今から一人登る人がいる。この時間だと、どの辺で寝るのだろうなぁ。  大台から見るとどっしりした山容だったが、確かに歩きごたえのある山でした。 憧れのオオヤマレンゲも間近に見られ良かったです。

  八経ヶ岳について 
 
  山のリストへ  / ホームページへもどる
1997.7.26. BY M.KANE