桜の園にモミジ咲く・大峰山          

モミジ咲く  
モミジが輝く 
■目的地:大峰山(552.4m)<山域:北摂・兵庫県宝塚市>
■日にち:1998年11月23日(月)
■天気:晴れ時々曇り
■同行者:家族全員
■コースタイム:
  
  十万辻上 発(10:55)〜展望の鉄塔(11:20-11:25)〜山頂(11:40-11:45)〜
  西の展望岩(12:10-12:40)〜「桜の園」基準点〜亦楽山荘(13:15-13:20)〜
  廃線跡(13:30)〜武田尾(13:45)〜立合新田からの峠(14:15-14:20)〜
  長尾山荘〜十万辻上 着(14:55)

【大峰山】 六甲山の北東に位置する山、麓に武田尾温泉がある。
水上勉の小説「櫻守」(さくらもり)の題材となった「桜の園」が西麓にある。
 今日もいい天気。家族で半国山の予定だったが、一庫マラソンの日なので混雑を
避けて反対方向の大峰山へ。十万辻から山頂ピストンでお手軽のつもりが、ついつい
もったいなくて、春に続いて一周コースになってしまいました。(^^;

【静かな近郊の山】 通い慣れた登り口から入る。以前よりササが少し伸びた様に
感じる。すぐ下が宝塚市街だが、この山はいつ来ても奥深さに近い感じを受ける。
(登り口の向かいはゴルフ場だけれど...^^;;)
 黄葉と松と植林の入り乱れた平坦道をゆるりと進む。「ヒーィ、ヒーィ」と鳥の声。
名前は知らず。子供達は松ぼっくりを集めては投げ、当たり所が痛いとべそをかくの
繰り返し、兄弟喧嘩はどこに行っても同じ。(^^;

【錦繍の検見山】 峠の様な鞍部から右に急登。途中MTB 3台。やがて緩やかな雑木林。
ヒューヒューと電線が鳴る音が頭上から聞こえると展望鉄塔に着く。ここから北に
検見山が横たわり、秋の色は初めて見た。実に良い。赤黄緑、三色入り乱れての錦繍。
その先には古宝山、羽束山、大船山が聳える。南側は穏やかな宝塚市街と甲山。
 黄葉の雑木林をだらだらと緩やかに登ると山頂。おじさん一人。俊一達は春に来た
時に作った鉄(木)棒にぶら下がって戯れる。秋の色をもう少し感じてみたくなり、
急に気が変わって、ここは通過点となってしまう。(^^;
検見山  
検見山を見下ろす 
【展望岩】 よく踏まれた林の中の山道を下りていく。所々倒木で道が変わっている。
もう少し下ってからにしようと思っていたが、みんなお腹空いたと言うので、六甲や
武田尾が立木越しに眺められる西の展望岩でおにぎりとする。
 さて行こうかと思い裕太を促すと、なにやら作っている。どこで覚えたのか、青い
ツルと枯れ枝で小さな弓にしていた。うまくツルを結べないので歩く気になっていな
いようだ。しょうがないので適当に作ってやった。すると、落ちている20cm位の枝を
矢の代わりにしてちゃんと飛ばせる。こんな遊びにもちゃんとつきあってあげないと
いけないなぁと思いつつ下る。

【ツツジ】 「桜の園」基準点で景色を確認し、亦楽山荘分岐の鞍部に子供達を待た
せ、1、2分先の約280mコルに嫁さんを連れていく。と、目を疑うピンクのツツジが
迎えてくれた。二株が狂い咲き。武庫川が見下ろせるこのコルでも松が倒れている。
遥か下の河原は何時になく人がいっぱい。山頂を見上げて早々に亦楽山荘分岐へ戻る。

【間伐作業】 分岐には桜の園への通行止めの札がぶら下がっている。作業での倒木
が危険なのでというのが理由、土日祝日を除く。見晴らしは良くなったが、急斜面の
足元が判りすぎて子供達や嫁さんには緊張の下りとなる。それにしても、ちょっと
伐り過ぎじゃないかなぁ。桜の園では20名ほどが休憩中。

【見事な紅葉】 桜の園から下が、目も疑うほどの紅葉。恥ずかしながら今まで気が
つかなかった。斜面に伸びたモミジを見下し、秋の日が輝きを添える。人が植えたの
かも知れないが、伐採されての見通しが手伝って、悔しいけれど素晴らしい広がりと
色である。桜も良いけど、これにはまいった。本日の大お年玉というところ。
一見の価値あり。
紅葉  
紅葉で覆われた桜の園 
【滑落注意】 別に事故にあったわけではありませんが、沢からの急斜面の高みを
歩く時に、間伐のため以前に増して緊張する。景色に見とれるスキがないのが残念。
前を歩くご夫婦も足取りが怖々とした感じ。ここは沢伝いの方が良いかもしれない。

【大賑わいの廃線跡】 緊張の山道の次は、秋の行楽をまざまざと見せつけられる
廃線跡を歩く。梅田の地下街みたいな人出だ。武庫川の河原でもたくさんのバーベ
キュー組。ゴミも目立つ。

トンネル  
廃線跡 
【さてここからが大変】 武田尾に着いて大峰山を振り返る。日陰になって少し色が
くすんでいるが、秋のこの山は初めて。ここまで来て良かった。..が、十万辻まで
辛い登りが待っている。途中、ハイカー2人、MTB1台とすれ違ってやっとこさ立合
新田からの峠に着く。こんなおやじにはもう慣れっこになったか、愚痴は聞こえない。
内心はさぞブツブツ言っていることだろう。(^^;;
 小休止した立合新田からの峠にもツツジのツボミが出ていた。変な年だ。
立合新田辺りから見上げる大峰山も秋の色に染まってなかなかいい。

【黄葉の道】 新田から先は私と俊一がピッチをあげて車へ急ぐことにした。
しりとりをして気を紛らわしながら歩く。だらだらとした舗装道だが、直ぐ横に沢音
を聞き、黄葉の中を歩くのも良いものである。十万辻上に近づくと傾斜が増してきて、
さすがに足が疲れてきたようだ。それにしても俊一の成長ぶりは嬉しい。一緒に歩い
てもケロッとしているのだ。
 二人で車に乗り、ゆっくり組の3人を拾って、秋の一日を満喫したのでした。
疲れ果てた嫁さんのために、晩御飯を仕入れて帰ったのは言うまでもありません。(^^;



  大峰山について   

  山のリストへ  / ホームページへもどる


1998.12.7. BY M.KANE