3分咲きツツジの北摂・大峰山 山行記 

 
   
    
 
    
    約280mコルのツツジ   
 
          1998.3.30. 
 
 
 

■目的地:大峰山(552.4m)<山域:北摂・兵庫県宝塚市>
■日にち:1998年3月30日(月)
■天気:晴れ 春霞
■同行者:俊一
■コースタイム:
  
  武田尾 発(14:00)〜廃線跡〜長尾第三トンネル(14:15)〜約280mコル〜
  亦楽山荘への分岐(14:40)〜「桜の園」基準点(14:45-14:50)〜
  山頂(15:20-15:30)〜展望の鉄塔(15:45-15:50)〜十万辻上(16:00-16:10)〜
  長尾山荘(16:40)〜立合新田からの峠(17:00-17:05)〜武田尾 着(17:20)

【大峰山】 六甲山の北東に位置する山、麓に武田尾温泉がある。
水上勉の小説「櫻守」(さくらもり)の題材となった「桜の園」が西麓にある。
 いい天気。買い物の帰りに桜が満開、おまけにミツバツツジのピンクが山から
誘う。うーん、花はいいなぁ。花は桜、桜なら「桜の園」。ということで武田尾から
大峰山へ、そして十万辻からバスで宝塚に下り、JRで武田尾に戻る予定でしたが..。

【山桜】 2週間前と同じ所に車を停めて出発。廃線跡手前の民家の裏山に大きな
山桜が満開。ウグイスのBGMつき。いいぞぉう。good good (^^) 俊一が道脇の沢音
清い僧(ぼんさん)川に魚を見つける。
 俊一は廃線跡に初めて来たという。そうだったかなぁ、だんだん覚えきれなくなっ
てきた。(^^;; 最初のトンネル、長尾第三トンネルを出て少し歩くと、前回目を付け
ていた杉植林への道に入る。沢を横切るとつづら折れ急登。どんどん高度を稼ぐ。

【ヘビの昼寝】 8分程登ると分岐。右は尾根の巻き道(たぶん亦楽山荘へ)、左は
さらに上を向く。さらに7分程登ると植林は終わり、背の低い自然林になる。かなりな汗。
50cmばかりの常緑樹にきらきらした茶色の雲固(失礼)。よぅく見るとヘビさんがひなた
ぼっこをしている。初夏を思わすこの2、3日の暑さで、とうとうお出ましである。
おどかしたろかと思ったが、あまりに気持ちよさそうなのでそっとしてさらに登る。

【ツツジの園】 トンネルを出て約25分、思った通りの所へ着いた。武庫川渓谷が
見下ろせる約280mコルである。2週間前にぽつりぽつりと咲いていたミツバツツジは
もう5分咲きと言うところ。新芽と青空にピンクがとても鮮やかである。来て良かった。
 その先で少し下りると亦楽山荘への分岐、ここもツツジがほいほい。また少し汗を
かいて登れば「桜の園」基準点。去年の4月12日はここから向かいの尾根に山桜が満開
であった。今年は早そうなので、もしかして咲き始めてるかなと思ったが、まだであった。
俊一、ジュースで小休止。
 柔らかな午後の日差しにピンクのツツジ。約1年ぶりだが、何度見ても良いもので
ある。

【暑い】 基準点から上は登りがきつく、5月初めの気温という今日はとても暑い。
俊一はだんだんへばってきたようだ。ツツジの花も徐々に少なくなり、白緑のつぼみ
ばかりが目に付く。岩がゴロゴロしてくるとさらに急登。疎らな立木越しに六甲が
望める岩があり、単独兄さんが眺めていた。
 やがて常緑樹が増えてきて日陰もできる。登りに飽きた俊一の気を紛らすために
じゃんけんをして負けたら先に行くという訳の分からない単純な遊びをしながら進む。
良く踏まれた自然林のいい道である。中年夫婦一組とおばさん4人組とすれ違う。
 
   冬枯れから若葉へ
      
     1998.3.30.
【明るい山頂】 同じコースでも逆から登ると違った山のようである。そろそろ山頂 かと思ったが、緩やかな鞍部を抜けてようやく山頂に到着。  大峰山は毎年2回程来ているが、今日の山頂は今までで一番明るい。周りの立木の 葉はまだ出ておらず、それでいて明るい日差しのせいであろうか。北の検見山方面が かすかにわかる。狭い南の開きには春霞の宝塚市街がある。  俊一、倒木を枝と枝の間にかけて鉄棒のようにして遊ぶ。もう一つの目的の蝶、キ タテハも示し合わせたようにヒラヒラと飛んできた。 【キツツキ】 残念だが十万辻のバス時刻があるので少し急いで下りる。緩やかな鞍 部を過ぎた辺りで、コンコン、コンコンと耳に入る音あり。俊一に教えると、彼だけ が木の中から出たり入ったりしているキツツキを見ることができたようだ。  展望の鉄塔は以前よりさらに切り開かれているような感じ。相変わらず南と北に 見晴らしがいい。南の谷にもまだ桜はなし。じっくり眺めたいがさらに下りていく。 【バスよ、またか】 十万辻上の登山口には山頂から30分。ゴルフ場入口を経てバス 停に繋がる舗装道を小走りで急ぐ。途中でバス停が見える。おぉっ、またもや行って しまった。あと5分あったらなぁ。  俊一はバスと電車に乗れるのを楽しみにここまで歩いてくれたのに、残念であった。 車の通らない静かな舗装道に座り込んで、ジュースで一息。さて、次のバスは約2時 間30分後。俊一に待つか歩くか聞いてみる。...「歩く。」、「えらい、えらい。」 武田尾へは下り道なのがせめてもの救いだが、去年の経験から単調な道なのはわかっ ている。 【しりとり】 日頃接することの少ないお返しに、手を繋いでしりとりごっこをしな がら延々と舗装道を下っていく。けっこう楽しみながらいけるものだ。途中で俊一は 足が痛くなってきたと言うが、がんばってくれた。沢音を聞き新芽を見ながら歩く。  立合新田の集落に白いモクレンが大峰山を背景に満開。牛松山を思い出す。 【新田峠のツツジ】 民家の先の分岐は、道標のとおり右の緩い登りへ取る。やがて 車道から右に分かれる峠がある。去年の4月はここでもツツジに元気づけられた。 今日もホッホッと3分咲きというところ。小休止で俊一、ジュース。  山道を暫く下ると民家の間を抜け県道に出る。ここまで来るともうすぐだ。 【電話】 少し遅くなったので念のため、武田尾駅前まで行って自宅に電話をする。 武田尾温泉に渡る橋の周りは満開の桜である。バスに間に合えば、電車を降りて この桜を見ながら歩けたんだなぁと思う。春うららを満喫した半日であった。

  大峰山について   

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1998.4.18. BY M.KANE