桜つつじ5分咲きの北摂・大峰山    

武田尾から大峰山  
武田尾から大峰山   
■目的地:大峰山(552.4m)   <山域:北摂・宝塚市>
■地図:2.5万図 武田尾
■日にち:2000年4月16日(日)
■天気:曇り後晴れ 少し寒い
■同行者:嫁さん・俊一・裕太
■コースタイム:

  武田尾 発(11:30)〜廃線跡〜桜の園入口(11:55)〜「遠見の道」〜
  昼食(12:15-12:25)〜あかまつ展望所(12:45-13:05)〜つつじが丘展望所〜
  道標脇の石柱No.50(13:10)〜安倉山(13:25-13:30)〜分岐(13:35-13:45)〜
  山桜の峠(14:00)〜大峰山山頂(14:25-14:40)〜桜の園分岐(15:10)〜
  亦楽山荘(15:40)〜武田尾 着(16:15)

【桜】 ちまたの桜は昨日の雨で散ってしまうというのがもっぱらの噂である。
大峰山の桜の園は山桜なので丁度良い頃か。雨から明けて厚い雲から薄日が射す。
たまには子供達にも電車に乗せねばとJRで向かう。自宅から一時間強で薄ら寒い
武庫川の上に立つ。武田尾駅は渓谷の上にあるのだ。

【薄ら雨】 天気を期待したハイカー20名程がそぞろ歩く駅前には満開の桜が曇り
加減の空を明るくする。散策の人も多い廃線跡を歩く二つ目のトンネルを出た頃
ポツリポツリと落ちてくる。せっかくの日曜日なのに回復遅い空模様が恨めしい。
トンネルで雨宿りをしようかと思うが本降りになるようでもなし、歩き出す。
公園となった桜の園への入口を登るとすぐに道標があり、静かそうな「遠見の道」を
登る。相変わらずの急登が続く。

【ツツジ咲く】 昼飯時で子供達は元気が出ない。桜の園からは賑やかな声が聞こえ
る。お父さんは今年初めてのミツバツツジのピンクに目を奪われながらえっちらおっ
ちらと登る。陽が射せばどんなに輝いてくれることかと残念無念の登りである。
   「遠見の道」から桜の谷
 「遠見の道」から桜の谷
【桜咲く】 半分ほど登った辺りの道脇に少しスペースがあったので、展望所まで
届かずも昼飯とする。谷の奥を眺めると斜面に白やうす桃の桜がおとなしく咲く。
遠目に見る花がとても良いのは、吉野などの名所に行けない負け惜しみか。
   「遠見の道」のツツジ
 「遠見の道」のツツジ
【西北摂の山】 おにぎりで少し腹が膨れたところでまた登りだす。だいぶ登った
つもりだったがまだまだ残っていた。みんなをなだめすかすのに苦労する。下草を
刈られた疎林に松が混じるとあかまつ展望所に着く。北の崩壊地から北摂西部の
山々がすらすらと居並ぶ。古宝山、大船山、峰ヶ畑、羽束山、千丈寺山、大岩ヶ岳。
西には六甲が大きく張り出す。真北は大峰山の尾根で遮られるもなかなかの眺めで
ある。ここで昼飯その二のラーメンとする。
 すねる裕太に我慢してもらいつつさらに先へ行く。お父さんはこんなんじゃ満足
できないと、家族一番のわがままである。
   コブシと大岩ヶ岳  
あかまつ展望所からコブシと大岩ヶ岳
【安倉山】 ゆるい登りをつつじが丘展望所まで行って、少し引き返す。以前から
目を付けていた踏み跡を辿ってみるのが今日の目的の一つ。道標の脇にある石柱に
No.50の記し。ここから遊歩道と分かれて東の尾根につく。ずっと雑木林。下草はな
いが人がやっと通れるはっきりした道が続いている。何も獣が出てこないのは安堵
でもあり寂しくもある。そんな歩きでピークのような林の中に「安倉山」と書かれた
札を抱いた石柱が建っていた。地図で465.0m山のあたりと思われるが、三角点は
探さず。

【道迷い】 先の石柱からまたも狭い幅の雑木道を進むと、ササの下生えがある。
ハサミ状に東西に道が交差する辻になっており、ここにも「安倉山」とある。
南西へはゴルフ場へ下るようだが、とりあえず道なりに真っ直ぐ東へ行ってみる。
この辻は地図の465.0m山北東にある460m等高線のコブに挟まれた辺りと思われる。
やがて東の崩壊地に出た。北に大きく大峰山頂が見える。と言うことは行きすぎた。
元の辻に戻って北の谷へ下りる道を採る。やはりこれくらいのご愛敬がないと面白く
ない。(^^;
   山桜の峠で若葉  
山桜の峠で若葉が光る
【スミレはまだ】 この山らしい感じの良い低木雑木の中を山頂南直下にある山桜の
峠へ目指す。途中、おじさん3人組に会う。こんな道で出合うとは、いと怪し。(^^)
谷の方から少し上ると峠。さすがに俊一は道を覚えている。大きな山桜が一本伸びるが
広げた枝には花も葉も出ていない。その根元にポツリと紫のスミレが咲く。
 急な登りはゆるりと地味な木の花達を愛でながら、先に迷った崩壊地を枝越しに望み
ながら行く。ウグイス以外にも鳥の声が多い。何種類いるか聞くも判別せず。登りで
ありながら子供達も調子が出たのか松葉で遊んだりして不平もなく登ってくれた。
 よく踏まれた十万辻からの道に合流して山頂は誰もいない。白いスミレはまだ今から。
去年に引き続き地面が踏まれて、ちゃんと咲き誇るか心配になる。見回ると二つ三つ、
頭を垂れて紫の筋をつけた白いスミレが出ていた。

【ツツジの回廊】 以外と長く感じる下り道。510m山を過ぎてもまだツツジはない。
六甲が望める展望岩に来ても少ない。この辺はまだまだかとさらに下りれば桜の園
基準点。出ました、出ました。ミツバツツジの群落。淡い紫がかったピンクが燃える。
そこから谷の向こうに往きで歩いた尾根があり、斜面はほんわりと山桜。まだ勢いは
足りず。ここから下りると天国のような花の道が続く。毎年これが楽しみ。

【桜光る】 桜の園分岐からさらに西進すると武庫川渓谷を見下ろす約280mコブに
出る。ここから見下ろす景色もまた楽しみ。分岐に戻って亦楽山荘へ下る最中、陽が出た。
ツツジも輝く。桜も浮き出る。それにも増してモミジの若葉のきれいさよ。
 まだ宴会モードのグループのいる山荘はするりと下りて、沢を跨いで高巻くとまたもや
陽が出る。今度は新緑モミジの窓から白き桜が飛び込んでくる。沢から高く上がっている
ので足元注意。うす緑と白、うす桃と三色取り混ぜての桜は今日の最後の締めくくり。
桜の園  
桜の園   
【西陽】 もう一度登りたくなるほどの陽射しとなってきた。この陽ならツツジはさぞかし
輝いていることだろう。来週も来てみようかなどと思案する。(^^;
 武田尾の谷に咲く並木桜も深い谷から漏れ射す陽をのせて翳る。終わりよければ全て良し。
今日も一日いい山でした。ありがとう。

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2000.4.17. BY M.KANE