武田尾から名塩のほんわかハイク道 

 
我が世の春をさえずる
■目的地:ドクラ丸山(346m)・西宮名塩駅  <山域:北摂 西宮市>
■日にち:2010年3月27日(土) 
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:
  武田尾 温泉橋 発(11:30)〜Ca260mコブ(12:10)〜ドクラ丸山北の舗装道(12:40)〜よみうりカントリー前バス停(13:35)〜
  高座山公園(13:50-14:05)〜前坂バス停〜高台の神社(14:25)〜名塩小学校(14:35)〜西宮名塩駅 着(14:50)

 土曜の方が天気がいいので、遅いけど近場に出かける。
お手軽宿題のひとつだった、武田尾から武庫川対岸の尾根に向けてついているハイキング道標を探ってみた。
この道があるのは、以前からわかっていたが、ゴルフ場が近いので敬遠していた。中途半端な時間の時に訪れるには、
ちょうど良いかもしれない。ゴルフ場には深入りせず、尾根に上がったところで下りてくるつもりで出かける。

 僧川沿いはいよいよ第二名神の工事が始まりそうな雰囲気である。静かな景色を見られるのはこれが最後かもしれない。
武田尾手前のいつもの膨らみに駐車。前日の雨で川の水は多い。
廃線跡の手前で、おばさん二人組に廃線跡はこの道で良いかと聞かれ、入り口近くまでご案内する。
生瀬まで廃線歩きをされるようだが、気をつけてくださいね。

 駅前のトイレに寄って桜五分咲きの温泉橋を渡る。この橋の上から見る景色もよく考えるとあんまりなかったように思う。
武庫川の流れは10年前から変化はないように見えるのは、ありがたいことだ。
 西宮市のハイキング道説明板がたっている。道標も完備しているようなので、なめてかかって地図もろくに見ていない。
これがいけなかった。
 
温泉橋から見る (右の電柱脇が登山口。中腹を左にぐるりと巻いて尾根上を歩くコース)
 擬木の階段が続く。対岸から見ても急な斜面。急登がずっと続き、この尾根の上に登りきるのだと覚悟していた。
ところが2、3分で斜面を巻く道になり、ほぼ水平の道が中腹を延々と続く。川の流れに平行しているが、対岸の景色は
あまり見えない。植林からヤブツバキも混じった雑木林となる。道に落ちた紅い花が印象的。
 
大峰山と桜の園
 南に尾根が曲がってしばらくすると樹間の開けたところがあり、桜の園の谷がのぞいた。冬枯れの中ですでに満開の桜が
二ヶ所見える。道は支尾根の端で急登となる。今までの日陰道から一転して南向きの明るい道。
雲一つない青空にミツバツツジのピンクが光る。三部咲きというところか。いきなり春が来たようで心浮き立つ。

 日差しを浴びて汗を拭きながら尾根上に登ると、心地よい日陰の道が続く。北東に下りる踏み跡も見られるので、
帰りに使えるかもしれないと、チェックを入れておく。
 いい感じの雑木の中を西に向かって進む。ベンチがあって、木陰から北に羽束山や大船山が見える。
いいないいなとわくわくしながら、歩いていく。
 
尾根上の道  (この道を歩くのが本日の目的)
 桜の園や廃線跡に比べるとあんまり歩く人はないようで、今日は私一人だけがぽつねんと歩く風景。
時々イノシシの掘り起こしやシダのヤブもあり、何か出てくるかなと緊張しながらの歩きとなる。おまけに暖かい日差しで
ながむし殿も出てきそうな予感でびくびく。
 植林の脇を登る頃は南に向いてきたようだ。どこで引き返そうかと踏ん切りを求めつつ、ドクラ丸山までは行ってみようと、
ずるずる入り込んでいく。
 
ドクラ丸山北の舗装道
 そのうち雑木林から植林を抜けてしまい、ゴルフ場の周回道路に飛び出してしまった。舗装道路にハイキング道標あり。
鬱蒼とした中から飛び出して、ほっとした感じ。すると今までの道を戻る気がなくなり、この明るい道を歩いてみたくなった。
舗装道路が長そうだが何とかなるやろ。そうや、名塩からJRで武田尾に戻ったらいいやん。ところが名塩駅周辺の地図が
手元になくて、ハイキング道といわれるゴルフ場正門から先、どれだけあるのかが不明。それでも戻るよりかはいいだろと
前に進む。

 舗装道から再び山道に入る。武庫川渓谷の上部を歩いているようだが、木々で全く見えない。少し川寄りに入ってみるが、
雑木が多くて水面は見えない。唐子大丸の東辺り、木漏れ日落ちる雑木林の中を過ぎると再び車道に出る。
長い舗装道歩きが始まる。アップダウンもあり、六甲が少し見えたりするが黙々と歩く。
 
舗装道が続く
 クラブハウスの近くからは、羽束山や大船山の特徴ある姿が確認される。車道はつづら折れに下って、森林公園がある。
高座山に登れるようだが、もう、足は下りモードになっていて今から登る気は起こらず、芝生のベンチで遅い昼食にする。
 目の前を路線バスが通り過ぎた。あとでバス停の時刻表を見ると、一時間に一本だった。ということで、名塩駅まで延々と
舗装道歩きとなる。

 前坂バス停で東山台住宅地との分岐。駅に近いルートを選びたいが手持ちの地図は印刷範囲に駅まで入っていない。
ダメもとで携帯で地図を検索したら、駅までのルートが表示された。以外と役に立つやん。でも、荒い地図なのでイメージしか
わからない。市指定の楠や、白いハナニラの花に誘われて地の人に守られている神社に立ち寄ったり、棚田を見上げたりと
舗装道でも、旧市街のような所を通っているようなので意外といい雰囲気。今まで感じていたニュータウンとは全然違う。
小学校の前には和紙道場があり歴史が息づいているのである。
 
名塩の棚田
 国道176は交通量が多い。ここは道幅が狭いので、細い歩道を肩身の狭い思いで歩いた。バスがまた通り過ぎた。
ここに来ると便数は多そうだが、駅が近いのでそのまま歩く。
 名塩駅。地下の改札口は明るく、売店で買ったオロナミンCを飲んだら、ちょうど篠山口行きの列車が来るようだ。
まばらな人のホームから、まばらな人の列車に乗ってトンネルを抜けたら武田尾だった。
 昼下がりの春の谷間は、静かでのんびりしています。


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2010.5.03. BY M.KANE