久々の秋晴れに中山縦走 山行記 

 
  展望台付近から眺める大峰山
 
                  1997.9.28. 
 
 
 

■目的地:中山(487.2m) <山域:北摂・宝塚市>
■日にち:1997年9月28日(日)
■天気:晴れ
■同行者:俊一
■コースタイム:

  自宅(8:00)=バス・電車=阪急中山駅(8:30)〜中山寺(8:35)〜東尾根〜
  天宮塚(10:10)〜奥の院道と合流〜展望台(10:20-10:50)〜
  中山桜台分岐〜最高峰(11:00-11:10)〜390m展望地(11:40-12:00)〜
  361mピーク手前展望地(12:35-12:50)〜愛宕原分岐〜露岩急坂(13:20)〜
  満願寺分岐(13:35)〜阪急山本駅着(14:05)

   歩行時間:3時間45分 歩行距離:約13km

【中山】 阪急電鉄主催などのハイキングで、箕面・ポンポン山とともに
北摂で最もポピュラーなコースである。
 南斜面は宅地が尾根近くに迫り、北側はゴルフ場。近所の知り合いが
「中山は死んだ山だ。」と言っていたのが印象に残っていて、足が向かなかった。
近場でそこそこ歩き堪えがあり、俊一も行くのでそれなりに整備されたコース
ということで重い腰を上げた。
 この結果、食わず嫌いが直りました。(^^;;

【中山寺】 ご存じの方も多いと思いますが、中山寺は安産の神様として
有名です。(お寺なのに神様?) 我が家も3回お参りに行きました。
 駅から左手の短い参道を行くと大きな山門。ここをくぐって石段を登り
左手の信徒会館の方から、奥の院に向かう道が明るい墓地の中に伸びる。
 信徒会館では晴天の下、西に六甲の眺めが良い。10名ほどのおじさん
グループが休憩中。ここまではお参りの時に来たことがあるが、この先は
不案内。道脇の案内板で確認して進む。

【東尾根】 ハイカーの多い奥の院コースを避けて東尾根コースに取り付く。
シンボル広場方面を見送り、沢の右(登山用語では左岸と言うのですかね)を登る。
 こちらは静かすぎて時折ササが生い茂る心細い道である。程なく道標が現れ、
山頂まで約2.7kmとある。ゆっくりとした登りが続く。まばゆい青空の広がる
露地と松の多い林の日陰道、そしてササやカヤ・シダが覆い被さる道が交互に現れる。
 右手は木々の向こうに住宅が見え隠れする。山道ではあるが、下界の喧噪から
完全に逃れることは出来ない。が、思ったよりいい雰囲気で、秋の風も心地よい。
 道標が3、4回出て来る。最初は人の気配がなかったが、登るにつれハイカーや
散歩風の人と出会う。比較的長めの登りの後、つづら折りに沢へ下る。
ここで山頂まで約0.7km。沢を渡って登り返すと南に大阪湾が広がり天宮塚に着く。
 この辺りは神戸営林署設置のの灰皿まで置いてある。一休みに丁度良い。

【展望台で野鳥とリス】 平坦道から少し登れば奥の院コースとの合流を告げる
道標。ここからすぐに展望台の東屋がある。トレーニングの山男風3人が休憩中。
林の中なので展望なし。さらに先に行くと赤土の崩壊した崖。手摺りが付けられ
ているが、切れたところから崖側に入る。裏六甲から大峰山が広がり眼下はゴルフ場。
まだ青々とした緑が広がる。
 少し早いがおにぎりを食べながら一服。通り抜ける風が寒いくらいだ。
そこに、白鹿のような若い女性が現れる。直ぐ下の宅地からのランニングのようである。
その後、年輩のグループが多数到着。宝塚野鳥の会。すごい望遠鏡を持った人もいる。
上空で舞う3匹のノスリにどよめきがおこる。
 ゆっくり出来そうにないので、ぼちぼち出かける。
 少し下りて縦走路に戻ると、前方の林でカサコソと音がする。茶色のふさふさした
尾を踊らせながらリスが木を渡っていく。俊一とじっくり眺めることができた。
写真を撮ろうとゆっくり静かにカメラを取り出そうとしたが、すでに奥へ行ってしまった。
今日は、これだけで来た甲斐があったものだ。いつまでも住み着いていてもらいたい。
みなさん、びっくりさせないように、静かに温かく見守って下さい。

【最高峰】 長い登りに俊一が駄々をコネコネし始めた。(^^;; もうそこだからと
なだめると、ホントにすぐ山頂である。20人ほどが思い思いにお昼。
三角点は木々に囲まれているが、少し移動すると各方面が見渡せる所がある。
 私は北側の北摂の山々が一望できる赤土崖に出て展望写真を撮る。俊一が先を
促すので早々に切り上げる。

【縦走路】 山頂から少し戻るとT字路がある。おじさんに南への道を聞くと
行き止まりで見晴らしもよくないとのこと。左手の道を行く。俊一、ペース
ダウン。(ーー;) ここは、ぐっと堪えて歩調を合わせる。
 それにしてもこの道、右に緑色の金網柵がずっと続く。そのうち、両側が柵に
なる。何とも情けない道である。これさえ無ければ言うことなしの縦走路なん
だけどなぁ。
 花の種類の少ない山である。ススキとハギ、そしてコシオガマかイヌコウジュ
のようなピンクの花が唯一、目を楽しませてくれる。
 最高峰を過ぎたら、半分終わった気になってしまいそうだが、甘かった。
その後4回ものアップダウンがあった。なかなかあなどれない。そのせいか、
大きなリュックを担いだトレーニング風の人も多い。
 向井山からすぐの390m展望地では、ミカンを食べながら伊丹空港から飛行機が
飛び立つのを見た。丁度こちらに向かって飛び立つのである。俊一、少し元気になる。
この辺りでも昼食でくつろぐ人が多い。良く晴れた日射しが暑い。
 このほかでも、展望が得られる所では、北に剣尾山が三草山から見たのと同じ形で
翼を広げる。その両翼に見慣れた山並みがある。かたや南には生駒から金剛・
紀泉の山々がうっすらと下界の上に浮いている。俊一は海が見えると喜ぶ。

【鉄塔工事中】 送電線が交叉するあたりの第四のピーク(約330m)では、東方に今まで
歩いて来た中山と東尾根が広がる。この辺り鉄塔の工事中で、2ヶ所ほどコースが付け
替えられている。今日は工事は休みだが、頭上注意の箇所もあるので気を付けて下さい。

【露岩急坂】 最後の鉄塔は、長い階段を下りて愛宕原から満願寺へ至る道と
露岩急坂を辿るコースの分岐でもある。どちらでも同じ所へ合流できる。いずれを
取るべきかと地図で確認していたら、年輩夫婦が露岩急坂へ歩かれた。大したこと
ないのかなとついていく。(^^; 
 その夫婦は露岩の上で昼食。その先の足下には、なるほど気合いを入れて行かんと
いけないような岩の急降下。ロープが延々と下りている。俊一と一緒にゆっくりと
下りる。(雨直後の日は注意)  この山、なかなか変化があって良い。 (^^;;;

【自然の森】 露岩を下りる時に、眼下南方に今日一番の自然林が広がる。
まだまだ木が残っているのでホッとする。この森の中を下ると、沢沿いの「不動明王
参道」のコンクリート道となり、住宅地に出ると山本駅はもうすぐである。
最明寺滝も見てみようかと思ったが、俊一が帰りたがっていたのでパス。
 歩いてみると、ボリューム、変化もあり、結構いいじゃないのという感じ。
ツツジの季節も良いという話である。
欲を言えば、住宅地の多い景色ではなくて、自然の中だったらなぁ...。
後には戻れない話だけれど...。

  中山について   

  山のリストへ  / ホームページへもどる


1997.9.28. BY M.KANE