小雪舞う能勢妙見山へ 初谷から      

初谷川  
 初谷川から天台山を望む   
■目的地:妙見山(660.1m) <山域:北摂・大阪府能勢町・豊能町>
■日にち:1999年2月27日(土)
■天気:曇り時々晴れ 後 雪
■同行者:単独
■コースタイム: 

  吉川・保育園前バス停 発(13:15)〜初谷コース〜左岸へ渡る(14:00)〜
  車道に出る(14:35)〜山頂(14:50)〜山頂駐車場の丘(14:55-15:10)〜
  上杉尾根〜八町茶屋跡(15:30)〜上杉池(15:50)〜能勢電車・妙見口(16:00)
  保育園前バス停 着(16:10)

【妙見山】 朝から雨、昼になると晴れ間が見えてきた。
初谷コースは山頂南の初谷川を縫う6km程の谷道。見晴らしが期待できないので
敬遠していたが、昨年、このコースは良いよぉという噂を小耳に挟んだ。
それなら確認せねばなるまいと久々に、まっとうなハイキングコース。(^^;

【初谷川】 能勢電車・妙見口駅から南に5分程歩くと左手にお寺があって、保育園前
バス停に着く。すぐ前の交差点に茶色のハイキング道標と初谷川の解説板が立つ。
道標に従ってR477を横断すると小学校のような吉川保育園。今日は休みのようで門内は
静か。振り返ると高代寺山がいつもと違う形でそこにある。小川の水は澄んでいる。
舗装道を道なりに歩いて民家の手前に道標、初谷コースと天台山コースの分岐。左に
歩いて奥橋を渡ると落ち葉の残る砂利道になる。雑木が茂って右手にせせらぎがある。
高代寺山  
 初谷川から高代寺山を望む  (保育園の近く) 
【みどりの百選】 薄暗い木立の中に「大阪みどりの百選」の碑が立っている。
その横に茶色の落ち葉がのった河原が広がる。いい感じであるが、少し心配がよぎる。
こんなところはたいていが人に荒らされて、ゴミなどが多いのではないだろうかと。
 その心配を一生懸命拭っているかのように、せせらぎが響く。そんな林道を歩く。
所々河原が広がっていて、飯盒炊さんには丁度良さそうな場面が点在する。

【山道】 いくつかの堰堤を過ぎ、前方に覗いていた天台山は、迫ってきた尾根に
隠れてしまった。そして陽射しも隠れる。シジュウカラ+αの声が響く。
 林道を歩きだして初めて、(上流から下流を見て)左岸へ渡る。橋はないので水が
増えたら徒渉となるのであろう。ここから先は山道の様相。道脇はかずらなどで覆わ
れた荒れた様子だが、心配したほどゴミはない。シーズンオフだからかなぁ。
 おじさん一人と出会う。だんだんクネクネした山道になり、川も沢と変わり何度も
渡る。単独兄さんに会う。小雨がぱらついてきた。左上に広々と伐採された斜面。
振り返ると天台山は後ろになっていた。

【風】 大きな植林の中に入る。頭上では車の唸る音とともに轟々と風が鳴っている。
小雨もまだ降る。おかしいなぁ、天気は快方の予報だったんだが...。
 車道に出ると一段と風が強い。山頂へはショートカットの山道を辿る。車道を横断
して石段を登り、直登道の横で置き去りにされつつあるクネクネの旧道をゆっくりと
登ると威厳に満ちた鳥居が現れた。近づいて見れば「妙見大菩薩」とある。その昔、
妙見参りの人たちはこの鳥居を見て、あと少しと元気を出したのであろう。
天台山  
 天台山と五月山連山 (駐車場横の展望丘から望む)  
【三角点】 周回道を横切ってブナ林の説明板を横目に細い道を登る。裏庭のような
雰囲気のブナの立木を縫って登ると、青銅色の塔の後ろにちょこんと三角点があった。
横には展望台のような真新しい施設が建っている。ヤッケを着る。人の少ない参道の
階段を下りて駐車場の前から展望丘に移る。風が吹き抜ける。
 展望丘は周辺が少し削られて土手になり、ススキやササのヤブが刈り上げられて
変わり果てた姿である。見晴らしは良くなったが、殺風景だ。
 六甲山が大きく見える。今日も山頂に雪雲。東の方に行ってみると天台山や五月山
連山が続いている。その間にも北の方からは薄黒い雲が押し寄せてきていて、その下
には白い霞の垂れ幕。剣尾山などの姿は見えない。
 雪が来た。せっかくの眺めなので腰を落ち着けてと思っていたが、天気は待ってく
れないようだ。強い風とともに雪が舞い出してきた。登り始めの麓では春を感じる
暖かさだったのだが、低山とはいえ山は厳しいものである。
六甲山  
 六甲山と高代寺山 (駐車場横の展望丘から望む)  
【上杉尾根】 下りは長い天台山ルートか上杉尾根かと決めかねていたが、この天気
では迷うことなく短めの上杉尾根。もっと早く下りるのならケーブルだが。(^^)
 手袋と帽子を着けて疎らな駐車場を横切り、山道へはいる。低いササでズボンの
裾に泥をつけながら、追われるように下りる。一段と風が強くなった。
 わずかに広がる冬枯れの斜面。今日はこの雰囲気にも浸りたいと思って来たのだが、
また今度。両脇にササの立ちはだかる道や立木越しに薄い眺めがある所など、去年の
歩きを思い出しつつ下りる。相変わらず下の方は道がえぐれている。

【上杉尾根の入り口】 尾根も終わりという頃、水を横に向けるためか土嚢が並べて
ある。その横のササヤブにテープがたくさん巻いてある。旧参道はこちら。急降下の
ササのトンネルを出ると直ぐに鳥居がある。上杉池からの水路に架かる木の橋は、
かなり朽ちていてそろそろ危うい。
 上杉池の土手を下ってR477に出、妙見口駅の方に歩くと道標が立つ。上杉尾根へは
民家の前を通るようになっている。土嚢が向いていた方だろう。
 高代寺山の右(北)に続く尾根の冬枯れ雑木林が実に良い。この冬枯れをうらやまし
そうに見上げながら、ハイカーどころか地元の人の姿もない道を妙見口へ下りた。
春はまだまだのようです。


  妙見山について   

  山のリストへ / ホームページへもどる


1999.3.6. BY M.KANE