冬晴れの妙見山・上杉尾根から大堂越 

 
  上杉池から574.3mピークを見る
         
 
           1998.1.17. 
 
 
 

■目的地:妙見山(660m) <山域:北摂・大阪府能勢町・豊能町>
■日にち:1998年1月17日(土)
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム: 自宅発(8:30)=黒川(9:10頃)

  「ケーブル前」バス停発(9:15頃)〜上杉池〜上杉尾根〜山頂駐車場の丘(11:00)〜
   リフトへの道〜大堂越(11:35)〜コンクリート橋(11:50-12:10)〜
   ケーブル黒川駅(12:20)〜黒川着(12:25頃)

【妙見山】 休みは雨の日が多いこのごろ、久々の快晴に「能勢の妙見さん」へ
「展望コース」とも呼ばれている上杉尾根がどんなものかと歩いてきました。
 というのも、去年6月の歌垣山ミニオフの時、こーへーさんがこのルートを通って
迎撃。その際、展望は全くなかったと言われていたからである。季節はもう冬。
葉の落ちた今は期待できるのでは...というのが動機である。

【冬枯れ】 574.3mピークがゆったりとある。その山肌は朝日を受けてふわふわした
うぶ毛のような枝で覆われている。そして杉の木が数本立つ。比良・蛇谷ヶ峰でも
目にした風景だが、私はこの枯れた雰囲気になぜかひかれるものがある。
 早速、スケッチといきたいところだが、ついついズボラしてデジカメで撮る。
今日は初めてのデジカメ山行である。

【上杉尾根】 国道脇の電柱に「吉川旧妙見山参道鳥居 25m」という白い札がある。
この土手の上が上杉池で、石の鳥居が立つ。豊能町観光協会の解説板があり、
その先は竹藪の急登。「妙見さん」にお参りする人も、この鳥居を見て気合いを
入れ直していたのかもしれない。
 ゆうに背丈を超える竹のトンネルを登る。続くえぐれて両脇に迫る土壁は、歩き
こなされた道の古さが微かに感じられる。谷間を行く様に足元がジメジメしている
うっとうしい登りが続く。こーへーさんの言っていたとおりのようだ。時々けものが
横切った跡や道脇に登って展望が少し得られる所があるものの、全般に閉塞感の漂う
道だ。途中、杉の木にコゲラを見る。やがて灯籠のある大きな桜の木を過ぎると
「八町茶屋跡」。登りもここまでで、一息という感じである。
 この先にある六甲が見渡せる所から少し行くと緩い下りになる。足元も乾いており
やっと快適な尾根道になってきた。う〜ん、なかなか良いじゃないか。今までの袋小
路のような道から解放されて、とてもすがすがしい。時々、疎林越しに西に大船山な
どが明るく見渡せるのも良い。右は植林だが、日の当たる右手(西斜面)は雑木林。
 また登りになるとササと植林が迫る。日陰の草の中にザラメ雪が一握り残っていた。
頭上に車の音が飛んでくると山頂駐車場だ。
 
  上杉尾根から六甲方面を望む
 
           1998.1.17. 
 
【快晴の眺め】 この駐車場からの眺めがまた良し。車は3、2台でガラガラ。 快晴。近くは天台山から遠くポンポン山方面、五月山連山に大阪市街。そして六甲。 その六甲に向けて幾本かのスジ雲が延びる。今日は震災の日だなぁ。  そぐ横の丘に登って見る。野鳥観察の集いのようで賑やか。すぐ下りる。 下にも大きな望遠カメラが幾つも並んでいる。山頂はまだ工事中。静かに落ち着ける ところを求めて、リフトへの道を下る。確か、剣尾山の展望がある所が合ったと思う のだが...あるある。でも霊園の上だ。ちょっと落ち着かんなぁ。  この眺めをパチリ。ん? MEMORY CARD FULL。あらら、MEMORY CARDをあと一枚持って 来るんだった。 【大堂越へ】 リフト「妙見山」駅のすぐ下辺りの車道が左にカーブする所で、 真っ直ぐ山道が下りる。ほうほう、どこへ繋がるのだろう。どうせ、ケーブル山上駅 辺りに出るんだろうとタカをくくって、ほいほいと下りていく。雑木林の中をくねく ねと続く誰もいない道。ちょっと静かすぎ。(^^;  林越しに右手に尾根、前方は山、左に谷の沢音。こりゃ、ひょっとして前の山は 574.3mピーク、ということは大堂越に下りているのかな。  ササが茂ってきて鞍部に到着。峠になっている。近くの檜に「大堂越 440m」と誰か がつけた標識がある。やはりそうか。予定外のルートだが行ってみたいと思っていた のでタナボタである。ケーブルでお手軽下山の計画は消える。 【冬枯れ再び】 鬱蒼とした植林の中、荒れた道を下る。沢が生まれ、道が沢になる。 石の上を選んで下りていく。やがて沢は左に逸れる頃、まわりは雑木林に変わる。 ここが妙見山かというほど自然度の高い道だ。小さな崩壊もあり、荒れている。  かわいい滝を左右に何度か見て、前方に取り残されたようなコンクリート橋が出現。 ここで左を見上げると、正午に近い日を背にして稜線に立木が並ぶ。そして冬枯れの うぶ毛が手前にせり出す。展望も良かったが、この雰囲気も良し。静かな日だまりの 中で、腰を下ろしておにぎり2つ。遠くで正午のサイレンが鳴る。  一息つくと下り始める。古い堰堤を二つ三つ過ぎて、小川を渡るとケーブル黒川駅 である。大堂越の道は、ケーブル黒川駅の駐車場の奥から入るのだというのが今日最 後の成果。空には、もう雲が広がり始めてきた。

  妙見山について   

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1998.1.22. BY M.KANE