秋晴れの妙見山・ブナ見散歩記 

 
  右手はブナ特別地区
       前方奥には妙見さんの灯籠   
 
           1997.10.18. 
 
 
 

■目的地:妙見山(660m) <山域:北摂・大阪府能勢町・豊能町・兵庫県川西市>
■日にち:1997年10月18日(土)
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:自宅発(9:30)=本滝寺駐車場(10:10)

   本滝寺駐車場発(10:15)〜旅館まるみや(10:25)〜妙見山郵便局横(10:45)〜
   山頂駐車場の丘(10:50)〜妙見山郵便局前(11:10)〜本滝寺駐車場着(11:30)

【妙見山】 「能勢の妙見さん」にブナを見に行ってきました。
午後から子守り、明日は裕太の運動会。大峰方面の紅葉が気になるが、起きたのも遅い。
山に行けるこの半日を、何処にしようかと考えているうちに、時は過ぎていく。(^^;
 そういえば、恥ずかしながら、妙見山のブナをまだ見ていない。北麓の本滝寺から
ピストンでどうかなということに落ち着く。お気軽散歩になってしまった。
 日ざしの爽やかな秋晴れだが、見通しはきかない。我が家から見える妙見山は
ほとんど白に近い。

【街路樹】 途中のニュータウンの木々は早々と色づいている。田圃も刈跡が多い。
セイタカアワダチソウやススキが目立つ。人の住むところはすでに秋。しかし、
山の木々はまだまだ踏ん張っているという感じである。一庫ダム湖の周辺道では
爽やかな風の中、ランニングの人が多い。11/23は一庫マラソン。

【本滝寺から参道】 本滝寺駐車場に車を停めさせてもらって出発。(参拝者以外は
駐禁なのでしょうね。) 駐車場を出て右に突き当たると道標と本滝寺の配置図が
立っている。妙見山へは1kmとある。
 本堂の横を通って山道になる。広い。幅2m程。荒れている。ゴミが目立つ。
大きな杉が林立する中を、左に沢音を聞きながら登る。道脇には何やらいろんな
神様がお祀りしてあるようで、宗教色いっぱいの参道である。
 10分程で二階に蒲団をいくつか干してある家に着く。「旅館まるや」。
ほう、こんな所に旅館があるのか。「おこもり相談します。」とある、場所柄だなぁ。
線香の匂いが漂う。廃屋と盛りを過ぎたツリフネソウ。
 
  ブナの幹に伸びるツタ
 
           1997.10.18. 
 
【ブナの特別地区】 同年輩の単独男性とすれ違う。早い出発なんだろう。  スタートから20分位、汗がにじみ出した頃、上前方に立て札が2つ見えてきた。 「火の用心」と「ブナの特別地区」の説明板だ。600m程度の高度でブナがあるのは ここと和泉葛城山という見慣れた説明文が並ぶ。道の右側は木の柵がついていて、 その向こうがブナの自生地。おぉ、大きい木が聳えている。直径1mの木が杉などに 混じって、にょきにょきと伸びている。氷ノ山や大峰の様に広大な森という訳には いかないが、意外に大きいのに感激した。  道脇に猪の仕業か、土が掘り起こされている。鳥の声も心なしか元気に聞こえる。 10分も歩くと妙見さんの灯籠が見えてきて、郵便局の横に着く。ここを直進は本堂。 私は静かな左へ砂利道を行く。木陰に綺麗なツリフネソウが咲いている。 【孤立した丘】 表参道に出ると参拝客が多い。駐車場を通り抜けてその裏の丘に 登る。展望はここが良いし、自然らしいところが微かに残された場所である。 しかし、この丘も周囲全周は切り開かれて無惨な地肌がむき出しである。  山頂方向には本堂の工事中で、大きなクレーンが立ち、鉄筋の櫓が組まれている。 わずかに残った道脇のササの中に、かわいいセンブリとツルリンドウのツボミを 見つけた。良く踏まれないでいたものだ。 【妙見さん】 表参道を避けて周回道を散歩。モミジが3本綺麗に色づいている。 やがて本堂の前に至る。参拝者に混じって、一人、水彩画を描く人がいる。横目に 拝見するとくすんだ緑の屋根が見事に描かれていた。若いハイカーもいる。  再び郵便局の前を抜けて、来た道を下りる。年輩のグループや家族連れなど 山歩きを楽しむ人はさすがに多い。 【野間の大けやき】 思ったより早く下りてきたので、往きで目に入った天然記念物 「野間の大けやき」を見ていく。山ヤならここは、妙見山や奥の院から歩いてくる できコースであろう。(^^;; 実は、ここも初めて立ち寄った。近づいてみると なるほど大きい。説明では、全国でも4番目の大きさで、樹齢千年以上、幹周り 14.1m、高さ約30m、枝張り約40mという。近年、やや衰弱気味ということで、平成 6年に樹医の中島さんにみていただき、治療中。元気になりつつある。  大きな木は、何か訴えかけてくるようなものを感じる。いつまでも長生きして 欲しいものだ。天に伸びるたくさんの葉は、黄色く色づきはじめている。 【もひとつおまけ】 道脇にセイタカアワダチソウが目立つ。これで連想するのが ヤマケイ「大阪府の山」の表紙。黄色にもえるアワダチソウの後ろに聳える歌垣山 である。あの写真はどのポイントから撮ったのか確かめてみたくなった。  耕地整理のため、セイタカアワダチソウの群生も、何処にでもあるというわけでは ない。車を停め、稲の刈られた田圃のあぜ道を歩き、ひっつきむしをズボンに 沢山着けながら、やっと見つけた。記念にパチリ。ん?フィルムが終わり。(^^;;  正午のサイレンが鳴り、学校の退けた小学生達が向こうのあぜ道を歩いて行く。

  妙見山について   

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1997.10.24. BY M.KANE