初秋の里山・三草山 山行記 

 
  「美濃谷」から眺める緑たち
                  1997.9.13. 
 
 
 
 
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■目的地:三草山(564.1m) <山域:北摂・大阪府能勢町・兵庫県猪名川町>
■日にち:97年9月13日(土)
■天気:晴れ
■同行者:俊一
■コースタイム:
  自宅発(8:00)〜デマンドバス停「美濃谷」着(8:35)[標高290m]

 「美濃谷」発(8:40)〜バス停「上所」〜才の神峠(9:35)〜三草山(9:55-10:50)〜
  才の神峠(11:05)〜美濃谷着(11:50)

【三草山】 能勢町にある北摂の名山の一つ。里の山である。
 能勢町側山麓の「長谷(ながたに)の棚田」は有名。北摂でも里の雰囲気を
 残した典型の地。また、棚田の上から眺める剣尾山は絶品。
「おおさか環状自然歩道」に指定されている。ミドリシジミという種の蝶類も
 多いということで「ゼフィルスの森のトラスト」運動が進められ、雑木林の
 保護を呼びかけられているようだ。
  
【久々の山行き】 台風19号の影響で、この3連休も晴天は今日だけのようだ。
 予定では六甲山や中山など人の多いところを計画していたが、昼から用事のある
 俊一が一緒に行くと言うので近場に変更。県道・猪名川篠山線を北上するが、
 車が多い。3連休のせいかな。
  三草山は山頂直下の才の神峠まで車で入れるので、どこから登り始めるかで
 時間配分を調整できる。今日は中腹の美濃谷という所に車を停めて、山里の中を
 のんびり歩くことにした。すでに先客とおぼしき1台が停まっていた。
 (注意:才の神峠には車は停められません。)

【初秋の里】 こんなに早朝(^^;からの北摂の山はあんまりない。おかげで、
 まだ夏の余韻を残した秋晴れの日射しに輝く森の緑が、いつもと違う色合いである。
 ヒガンバナがぽつぽつ咲き出している。才の神峠までは舗装道である。日の当たる
 道を歩くと、まだまだ、照り返しの暑さを感じる。
  バス停「上所」からは左の登り道に入る。俊一がハンミョウを見つけた。ハエの
 ように飛び、道の上をすすすーっと歩く。鮮やかな背中は甲虫だが、その動きは
 ハエそのものである。
  ゲンノショウコ、ツユクサ、タンポポ、ヤマハギ、ホトトギス、ツリガネニンジン
 など結構、路傍の花が目を楽しませてくれる。栗も大きくなった青いイガが目立つ。
  稲刈りに出る人たちのエンジン音が静かな里に鳴り響く。

【写真家】 おじさんが一人、石垣に寄り添ってカメラを構えていた。通り過ぎた
 後で、俊一、「トンボを撮ってはったよ。」と小声で教えてくれた。
  道は時々植林の中に入り日陰にホッとしながら、さらに行くと棚田の上で3人が
 立ち話。そのうち夫婦と思われる2人はカメラを肩に掛けていた。よくこの里を
 撮りに来ているのかもしれない。地元の人とのご挨拶だろうか。
  この辺からの剣尾山は私の最も好きな姿で、横尾山と並んで緑の羽根を広げる
 ようにどっかり見える。これが紅葉になるとまた去りがたい姿になる。

【急登】 道脇にツルリンドウを見つけると、間もなく才の神峠に着く。ここには
 七つの道が集まる。山の中によくもこんなに道が...と思う。そのうちの唯一の
 登り道が山頂への道である。赤い粘土のえぐれた道だ。
  今日、最初で最後のまともな登り道。ヒノキや雑木の日陰が救いである。背中に
 汗が吹き出る。下草はなく、幅2m位。日陰のせいか、この道には花がない。俊一が
 山頂手前でフンコロガシのような甲虫を発見。峠から20分で山頂に着く。

【木陰の山頂】 山頂は誰もいない。疎らな立木が程良く日を遮り、展望もちゃんと
 提供してくれる。足元は芝生の広場の様である。カップラーメンとコーヒーで
 一息つこうと思ったが、割り箸とドリップペーパーを忘れ、適当に工夫してしのぐ。
 黄色いタテハチョウが舞う。
  一年振りの展望を楽しむ。高岳方面に今までは見慣れない白っぽい鉄塔を発見。
 久しく行っていない大船山は誘っているようだ。(^^) その南にホントは今日、行く
 かもしれなかった六甲が横たう。
  30分位するとおばさん達4人組が来て朝食(?)が始まった。ツクツクホウシが
 元気に鳴きだす。

【コクワガタ】 小一時間を過ごした後、来た道を帰る。下り道は急坂で、俊一は歩き
 にくそうだ。夫婦3組がそれぞれ登ってきてはる。この坂の登りはしんどいだろうなぁ。
  才の神峠からは日の差す舗装道。まだまだ残暑。クヌギの木にコクワガタがいた。
 俊一が捕まえてもって帰る。裕太にはセミの抜け殻がおみやげ。うーん、これでは
 納得しないかなぁ。(^^;
  早稲の刈り入れ真っ最中の山里であった。

  三草山について   

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1997.9.13. BY M.KANE