畑野から春の剣尾山へ    

深山  
山頂北の尾根道から深山
■目的地:剣尾山(784m)<山域:北摂・亀岡市・能勢町>
■2.5万図:埴生
■日にち:2001年3月18日(日)
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:

  亀岡市畑野クルビ谷住宅 発(12:50)〜668m山(13:35)〜国界石柱Ca665m(13:40)〜
  野外活動センター上 OLポイント16 (13:50-13:55)〜横尾山分岐の国界石柱(14:10)〜
  山頂(14:20-14:50)〜OLポイント16 (15:10)〜はたの台最上部水道施設の上(15:30)〜
  クルビ谷 着(16:15)

【忘れ物】 風邪がなかなか直らない。しかし、外は晴天になってきた。昨日から二日も
続けて家の中は酷。いつもの出遅れもあるしお手軽なとこ。そうだ、剣尾山へ北の谷から
登ってみよう。ここはずいぶん前から宿題のように残っていたルート。こんな時に
丁度良いかも。....そんなつもりで出かけたのですが、なんと!地図を忘れたぁぁ。

【取り付き】 頭の中に残る微かな記憶を頼りに能勢から亀岡の畑野へ。住宅が増えている。
るり渓へ上る府道を走りながら、どこから取り付こうか思案する。ここかなという所で
仕事中のおじさんに聞くもよくわからんという返事。少し下りてクルビ谷という住宅地に
入り、偵察。宅地の最上部の谷に山道が入っている。車を廻していざ上る。

【支尾根】 山道に入ると直ぐに二股。右が本筋のようだが左も気になり、おもむくままに
登ってみる。沢のようになり踏み跡は鹿の径のよう。木に捕まりつつ登って小さな尾根に出
る。踏み跡がある。右の上りへ向かう。一つ登って平坦となりまた長い上り。大きな岩が三
つ五つ出てきた。さらに登るとササの下ばえとなる。ここから先は獣道もなくなった感じ。
尾根筋をを拾っていく。時折山影が見えるが同定できず。
668m山の山道  
668m山の山道
【飛び出る】 熊が出てくるかなという感じ。とても剣尾山という雰囲気ではない。ササ尾
根を漕いでいくと前方が明るくなり良く踏まれた山道に出た。ササに入って10分。
右(北寄り)に高さ5mほどの鉄柱あり。根元の文字板に「第1種接地」こんな山の中で専門用
語に出会うとは。避雷針のようである。帰宅後地図を見ると、ここが大平山の北尾根にある
668m山だった。

【OLポスト】 快適な尾根道を下って登ると二つ目の鉄柱あり。そばには国界石柱とオリエ
ンテーリング(OL)のポストもある。表示はNo.30「フキ」。これで、現在地がおぼろげながら
見当ついた。ここからササに囲まれた急坂を下りる。右側は一面ササの下ばえに松の疎林。
大阪府の府営林。鞍部はT字分岐だが野外活動センターへ入るわけにも行かない。まっすぐ
と緩い登りの末、また下ると林道のような広い道に下り立つ。センターの作業道だろう。
剣尾山方面へ登る道があるはずだとセンターの方へ歩いてみる。しかし、松林の向こうに建
物が見えてきたので引き返す。さっき下り立った所から北へ10mほどで府営林ゲートやOLポス
トNo.16、そして「るり渓」を指す道標と斜面を登る道。
「るり渓」を指す道標  
「るり渓」を指す道標
【ササ一面】 既に正午を過ぎた日射しが斜面に平行に射し上の方のササが光る。松の疎林。
くねくねと単調に登る。10分ほどで719mピークに立つ。横尾山分岐はまだ。このピークから
西の府営林へささの中に踏み跡があるが、見送る。下っての鞍部からは背丈を超えるササが
道を覆う勢い。これを登り、見覚えのある国界石柱の横尾山分岐に出る。なかなか長い道の
りだった。
719mピークへ  
719mピークへ登る
【春の日より】 ここから先は剣尾山山頂への快適な尾根道。少し道幅が広げてあるが途中で
止む。手入れはそこまでにして欲しい。晴天の青空の下ではササが輝き振り返ると深山や天狗
山などがきれいに見えてくる。爽快。
 山頂はご夫婦一組のみ。ラーメンを食べながら無線機を聞くとあきらめていた低徘メンバー
の一人、IWEさんのコールが聞こえた。またしてもラーメン途中だが、ここぞと呼んで交信。
青空と半国山を見ながらの空の会話は気持ちのいいものだ。交信が終わると周りはもう誰もい
ない。下山路もどんな状態か判らない所があるので遅くまでは居れない。既に春の陽気に包ま
れた山並みをぐるりと見納めて、登ってきた道を引き返す。
蛙岩から深山  
山頂の蛙岩から深山
【ササヤブ】 OLポストNo.16のある野外活動センターの作業道に下りて「るり渓」を指す道標
に従いササに覆われた緩い道を下りる。広い谷。だんだんササの勢いが増す。道標から5分で一
つ目の沢を渡る。二つ目の沢を渡る前に腰を越えて道が判らないくらいのブッシュが10mほど続
く。雑木林に入るが北側の谷なので薄暗い雰囲気。四つ目の沢を渡る頃には右手の本流が大きな
せせらぎを鳴らすようになっている。さらに枯れた沢を渡って前方枝越しに水道施設のようなも
のが見えてくる。近づくと金網で囲ってあるので道なりに網の外側を歩くが、ササと低木がとて
もうるさい。

【侵入者】 突然足下に50cm程の黒い穴が口を開けている。先に気が付いたので難なく進むが、
さらにさらにヤブは金網に迫って進むのも難渋する。たまらずヤブをかき分けて山の方へ入ると
多少はまし。微かな踏み跡を辿って水道施設の向こうにある住宅地へ向かうが、雑木林から出た
ところでまたもササが生い茂る。異変に気づいた飼い犬が吠え出す。不審に思う人が窓を開けて
見る。また道を間違えてはまった奴がおるわという感じで窓は閉まる。

【住宅地】 進むのが面倒になり家の建っていない更地の土手から飛び降りて脱出。靴ひもが
解けていたので結び直して歩き出す。水道施設の近くに登り口はないか見てみるが、ヤブの中へ
の踏み込み程度。とても地図に載っている波線道とはいえない。宅地開発で廃道になったのだろ
うか。舗装道を下りていこうとしたら、緑のベンチが四つ並んで一番上のベンチの手前にそれら
しい入り口がある。覗いてみると直ぐに沢。そこを渡った対岸から林の中へ道があるような、
ないような。いずれにしてもこの辺りの沢は生活のための水かもしれずむやみに入らない方が
いいと思った。
「はたの台」  
府道から下りて来た谷を見る
【陽気】 るり渓へ上る府道に出ると、下りて来た住宅地の看板がある。「はたの台」。
車を置いた住宅地は下のはずだと下りていく。かなり長いので不安になったが、やっとさ「クル
ビ谷」住宅の看板にたどり着く。車までの登りが堪える。休まず下りてきたのでのどが渇いた。
コーヒーをいれてクッキーを食べると、やっと人心地。
 春の日射しは緩やかな半国山の尾根をぽかぽかと照らしていました。

  剣尾山について
 
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2001.3.25. BY M.KANE