南東尾根から剣尾山、雪    

剣尾山  
山頂から見た南東尾根 (鉄塔の右手前が剣ヶ鼻)
■目的地:剣尾山(784m)<山域:北摂・能勢町>
■2.5万図:妙見山
■日にち:2001年3月10日(土)
■天気:曇りのち雪
■同行者:単独
■コースタイム:

  山辺 発(10:15)〜作業道の小さな橋(10:50)〜509.4m山(11:20)〜鉄塔(11:30)〜
  637m山(11:55)〜おおさか環状歩道に合流(12:05)〜日月岩(12:15)〜
  旧月峯寺跡(12:20)〜山頂(12:30-13:30)〜行者山(14:05)〜山辺 着(14:35)

【山辺の里】 霞がかかったような微妙な天気。雨予報は夕方なので出かける。
山辺神社近くの小広い路側に停車。城山や浮峠の山は林の下に雪が残っている。
2.5万図を見ながら城山の北を通る舗装道を歩く。3年ほど前、城山に
登るための取り付きを探していたときにハンターに会った道だ。
 新しい住宅が増えたので既に地形図よりも道が増えている。のせ農場、ふれあい動物
園。子供達が楽しみにする移動動物園の本拠地。養鶏場の下を通り民家が少なくなる。
 けものワナあり注意の古い立て札が二つほど目に入る。ちょっと物騒。自己責任で。
車が後ろから近づくので振り向くと、フロントガラスに「工事車両」の標識が付いてい
る。そおかぁ、この道は今は鉄塔工事のために使われているのだ。どおりで以前の草ぼ
うぼうの道から一変しているはずだ。

【取り付き】 2.5万図でヘアピンのように破線道が北にカーブしている先から尾根伝い
に道が記されている。現地は丁度小さな橋が二つ沢を渡っている。この二つ目(東)の橋
から地図に記された道があるのだろうが、ヤブの中に入る踏み跡程度しか見あたらない。
念のためさらに先に取り付きがないかもう少し歩いてみる。峠に出て右手(南)は城山へ
小道が植林へ入ってる。ここまで来ると完全に作業道の姿。以前はヤブの小道だった。
 引き返して先ほど目を付けておいた橋の横からササ繁る獣道のような踏み跡に入る。
沢の脇をしばらく歩くと、うるさいササや低木も少なくなり、落ち葉の敷き詰まった雑
木林。よく見ると右手に道のような幅広を認める。倒木が目立つ。ひょっとすると、か
つては山頂下にあった旧月峯寺への参道だったのかもしれない。

【廃道】 これが地図に載る破線道と断定。そうと決まれば今からは登りの連続なので
セーターを脱ぎ、頭上の雪落ち対策としてザックカバーと首周りの引き締めをする。
道は大きく左に曲がる溝のようになった。ひょっとして道でなく沢かもしれない。
しかし、石組みが出てきたのでただの沢ではない。荒れているがこの溝を行く。北へ曲
がってまた石組み、堰のような感じだ。はて、これは道ではないかも。左の小尾根に登
ると細い踏み跡が溝(沢?)と並行して上っている。

【林の尾根】 とうとう尾根に取り付けたかと核心に近づく予感がおもしろい。
直ぐに急な登りとなる。なんと赤いテープが付いているではないか。少々興ざめ。
松の混じった背の低い雑木林の中、踏み跡が途切れ途切れになりつつも
とにかく上へといく。足下は積雪2cm程度。やがてのっぺりとした林の中のピークに着く。
赤いプラ杭と枝に青い紐。509.4mの三角点はここから東の方と思うが、無線の時間に
遅れそうなので先を急ぐ。
雑木  
509.4mからの登り
【鉄塔】 少し下ってまた急な登りとなる。雪で踏み跡は判らない。とにかく登っていく
と前方が開けていよいよ鉄塔が現れた。切り開きに出て振り返ると三草山や城山が見えた。
立入禁止の紐の外を左に巻いて約570mのピークに着く。大きな岩が雑木の中に
ごろごろと転がっていて、東に開けた展望岩もある。鉄塔ができる前に来たかった。

【雪の尾根】 尾根上の道は雪に作業員の足跡が続いている。歩きやすい。途中で尾根か
ら逸れていくので道から外れ、雪で白く覆われた斜面を登る。ここも雑木の下で岩がごろ
ごろしている。いっとき林の中まで日が差して岩の上の雪が輝く。
 637mと思われるピークはただの通過点のような感じ。エアリアマップには「剣ヶ鼻」と
記されている。新雪がキュッキュッと鳴って心地よい尾根を歩く。岩が阻むところもある
が左に巻ける。枝の上から山頂方面が顔を出す。

【ササ】 わずかな登り返しの後「第4キャンプ場」と記したプレート。足下は短いササ
が出てきた。ササは膝を越え雪を載せている。先行きをためらうほどの繁り。さらにそん
なに下るのと思っていたらすぐにササで覆われた道を抜け出た。あっけなくおおさか環状
歩道に合流。野外活動センターから上ってきた道だ。整備された階段の登りが続く。
「7合目」の標識、あれっ?まだそんな所かぁ。階段の雪には一人分の足跡とキツネのよ
うな足跡。背後の景色は広がるようで広がらない。やがて小さなお不動さんと「日月岩」
が出る。日月岩は幅2mほどの岩に何か彫ってある。二つあるので、日と月だろうか。
 ここからまもなく大きな杉木立の広場に出て、行者山から登ってきたコースに合流。
旧月峯寺跡はこの直ぐ上。雪が被った風景は新鮮。ここまで来るとさすがに足跡が多い。
山頂までもうすぐ。
旧月峯寺跡  
雪の旧月峯寺跡
【山頂】 再び木の階段を登ってすぐそこというところで、電源を入れていた無線機から
母たぬきさんの呼ぶ声が聞こえた。12:30。急いで応答してしまう。腹減っていたのでまた
後でと北の展望岩へ向う。風を避けて岩陰に10名以上と多い。北の展望岩で腰をおろし
ラーメンを待っていたらWMさんの声が微かに入った。遠そうなので無理かもしれないが
何度か応答する。しかし、繋がらない。
 深山は思ったほど白くない。半国山は山頂がうっすら。北山方面は霞んで見えない。
母たぬきさんと繋がなければと横尾山が見える方に移動する。13:00。メインを聞いていた
ら、何と隠れ里さんが呼んでいる。応答。30分近く話して、寒くなってきたし雪が降って
きたので下山。既に山頂は誰もいない。

【雪の道】 下りは行者山経由。途中で登りの単独行。すっかり葉を落とした枝の間から
いつもは見えない本日の稜線が見える。雑木林の下は雪の白。この色もここでは初めて
見るように新鮮。雪が雨になりそうなので、滑らないように気をつけながら急いで下りる。
車に着くと丁度小雨が降り出した。

  剣尾山について
 
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2001.3.15. BY M.KANE