金山西尾根のゆる谷歩き・霧氷添え    

 
650mP東鞍部にて
■目的地:金山(692.3m) <山域:丹波 丹南市>
■2.5万図:埴生
■日にち:2010年2月13日(土)
■天気:曇り時々晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:
  通天湖 堰堤横 発(10:15)〜571mP南の谷〜650mP北東小尾根(11:05-11:30)〜650mP東鞍部(11:40)〜
  金山(12:10-12:35)〜650mP東鞍部(13:00)〜650mP(13:15-13:25)〜遊歩道・大岩の道〜Q11下の岩(13:45)〜
  瑞専寺(14:00)〜通天湖 堰堤横 着(14:20)

 やまあそさんの金山ルートに行ってみた。
能勢に入ると剣尾山や横尾山、高岳と700mを越える山が頭を白くしている。はらがたわトンネルを抜けた天王も白い世界。
るり渓温泉の駐車場から深山を望む。雪をちりばめた色彩はあまりお目にかかれない。(冬はあまり来ないので)
 通天湖の堰堤近くにつり受付所があって、その道向かいのトイレが併設された駐車場に停める。道路脇の方は車が多くて、
この寒いのに10台ほど。支度をして出発。
 
るり渓歩道の入口
 るり渓の案内板がある。まじまじと見るのは初めて。るり渓を通して歩いたこともない。遊歩道を降りて沢沿いを行く。
水が臭いとやまあそさんが書いていたが、確かに。沢の情景はすばらしいので、少し濁った水は残念だ。
 対岸に広場のような谷が開いている所が現れ、向こう岸へ渡る。流れに顔出す岩を飛び乗っていく。
今日は水量が多く岩の苔も湿っていて滑りそう。水にはまりそうで、あまり見られたくないへっぴり腰で何とかクリア。
ジョギング姿の人がしっかり見て下さっていたようです。(^^;
 
ゆる谷への渡渉地
 谷は赤松の多い雑木林。間伐が行き届いているので明るい林が続く。沢の水もここは澄んでいる。これぞ山の水です。
日差しが入るときらきら眩しい。支尾根に挟まれた小さな谷もひとつひとつ歩いてみたくなるような緩い谷だらけである。
広い道からだんだん細くなってくる。苔むした湿地や大きな炭焼き窯跡が散見される。
 
ゆる谷
 金山の西尾根までまっすぐ南東に谷を詰めるつもりだったが、西の方の支尾根と谷が明るくていい感じなのでついつい
惹き込まれてふらりと支尾根にとりつく。少し高度が高くなって見下ろす谷もまたいい。白い天狗山が見えてきた。金山も白い。
これから先は雪まみれの歩きが予想されるので、腰を落ち着かせる所もなかろうと、正午には早いが昼食にする。
650mP北東の小さな尾根の端辺りと思われる。時折日が射して暖かい。無線を聞いてみるが谷間のせいか入感なし。
 
支尾根から天狗山
 予定より少し西寄りの尾根なので金山から遠いがこのまま真南に谷を詰めてみる。源頭部は立木の北側に雪が張り付いている。
650mP東鞍部である。金山に向けて東へゆらりゆらりと斜面を登っていく。すでに道はない。たまにテープを見るがそれもあやふや。
コブにたどり着くと低木が茂っていた。人が通れる幅を見つけながらさらに東へ尾根を上り下り。たまに大きな岩があって、
雪をかぶっている。枝の間から横尾山と思われる影が見えた。
 今日は毛糸の帽子の上にキャップも被っていたのだが、どこかに落としてしまったのに気づく。昼食地点では持っていたので
その後のどこか。Ca620mコブまで戻ってみたがわからない。さらに戻るのは登り返しがしんどいので、一旦、金山に行ってから
探すことにした。
 木の上に雪の残る尾根筋は、昼の太陽に照らされてポタポタと雨の中を歩く感じになる。幸い足下は落ち葉が多いので
泥で滑ることはない。山頂へは登りが続き汗が出てくる。頭上からのポタポタと併せてムシムシしてくる。
 
山頂近し
 金山の三角点は雪の葉トンネルを抜け出た露地にあった。日差しでそこだけ雪が溶けている。
北西に展望地があるようだが雪を被ってわかりにくい。せっかくなので南東尾根の北面に残っている霧氷を見てみよう。
大きな岩の表面も雪化粧。雪のついた枝で覆われて薄暗い。時々射す陽が枝先の結晶を輝かせる。
ポタポタ攻撃もなくて静まりかえった荘厳な雰囲気が漂う。下りがきつくなる尾根の端で引き返す。
 
山頂にて
 三角点を通り過ぎ、西尾根へ向かおう。ずっと低木ヤブ状のルートである。帽子をなくしたと思う650mP東鞍部を見下ろす。
斜面をつづら折れに探しながら降りてみるが見あたらない。
仕方がない、来た谷を降りてみようとすると、倒木の下にあった。木を潜る時にひっかけたようだ。
 さて、それではさらに西の尾根を辿っていくことにする。650mPへは金山に次ぐ登りが続く。間伐してあるので歩きやすい。
足下は再び雪に覆われてくる。岩のあるピークに着くと南に剣尾山と横尾山がちらっと見えた。遊歩道も現れる。
 
650mPからの横尾山
 北の支尾根の方も岩がゴロゴロあって眺めも良さそうだ。尾根の地道は落ち葉のないふかふかなので靴裏に土が着きやすい。
天狗山や深山が見えそうだ。振り返ると立派な横尾山がどっかり。戻ってはながめる。西の尾根に行く予定だったが、
650mP北尾根は開放的な雰囲気。金山山頂の鬱蒼とした低木ヤブとは対照的。この変化には大満足です。(^^)v
惹かれるままもう少しもう少しと歩いていく。赤松の疎林の間に金山ものぞく。
 
650mP
 立木がきらきらと輝いている。近づいても見ると透明な氷であった。水晶の木。雨氷。まさに、うひょー!っと叫びたくなるような
光景です。その横一線に雪を被った丹波の山並みが白く続いています。
同定できたのは長老ヶ岳のみ。この輝きと眺めの組み合わせは今しか見られないかもしれないと思うと幸せである。
 
雨氷と長老ヶ岳
 遊歩道が気に入ったので、北へこのまま下まで降りてみることにする。
本日のもう一つの目的地であった620mP東の緩い谷へは、通天湖の岸を回って行くことにしようと予定変更。
 北尾根をまっすぐ進む遊歩道から分かれて左の遊歩道に入る。少し降りるとまたまた発見があった。大きな岩が尾根筋に
居座っている。直径3mほど。深山が向こうに見える。この光景も特徴的で面白い。
 
岩と深山
 この遊歩道は「大岩の道」と呼ばれていたようだ。つづら折れに下ると湖畔南の松林、小広い谷となる。林を縫う幅50cmほどの
沢は澄んだ水が流れるが、注ぎ込む通天湖は淀んでいた。

 瑞専寺の前を過ぎて「少年自然の家」に向かう。ベーカリーカフェ「ガーデンズ」の横からポテポテパークに入り、お目当ての
620mP東の緩い谷を目指す。しかし、しばらく歩くとネットで囲まれ立ち入り禁止の札。残念だが今回はあきらめることにする。
 府道に出て、つり受付所の前を抜け駐車地に戻る。
以前は漠然としていた通天湖の対岸に見える山がどんな所か今は分かるようになった。
車のそばに着くと金網の向こうにある谷に、冬毛の太った鹿が三匹、様子を伺っていた。かなり人慣れているようで、目が
合っても動かない。少し近づいていく素振りをするとゆっくりと斜面を駆けていった。
能勢、帰路途中の道の駅でいちご大福と秋鹿、焼きいもを買いました。

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2010.3.7. BY M.KANE