ヒカゲツツジの鏡尾根 山行記 

 
  
  レモン色のヒカゲツツジ 
 
           1998.4.19. 
 
 
 

■目的地:鏡峠から三尾山への尾根(約560m)<山域:丹波・兵庫県西紀町・春日町>
■2.5万図:宮田
■日にち:1999年4月19日(日)
■天気:晴れ
■同行者:家族全員
■コースタイム:
  自宅発(10:30)〜佐仲ダム湖の奥 着(11:45)

  佐仲ダム湖の奥 発[284m](11:55)〜組合事務所前〜展望台(12:25-13:15)〜
  林道〜林道道終点(13:30)〜533mピーク(14:00)〜覗岩・520m(14:25)〜
  鏡キレット(14:55)〜佐仲峠(15:15-15:25)〜佐仲ダム湖の奥 着(16:00)
  
【鏡尾根】 この呼び名があるかは判りませんが、西多紀アルプスの鏡峠から西に
伸びる部分です。
 山渓5月号付録の春山ブックはツツジの特集。うんうん。北摂のミツバツツジに
洗脳されている私にとっては納得できる企画です。その中でレモン色のヒカゲツツジ
がひときわ目を引き、無性に見たくなりました。嫁さんや娘に写真を見せて煽ります。
 本当は「白夜の貴公子さん」のホームページを手がかりに、夏栗山に行く予定でし
たが、FYAMATRK #11会議室で三尾山の方がヒカゲツツジは多そう。未踏の地、奥地の
イメージにも惹かれて、三尾山にほど近い鏡尾根にしました。

【展望台】 去年の三尾山と同じく佐仲ダム湖の奥に車を停める。
舗装道をダムの方にもどって、釣りの組合事務所前の山道を登る。あまり最近は踏ま
れていないようなハイキング道を登って、植林に入り、沢を渡って朽ちた階段道を
登るとT字分岐。左が展望台と見た。正解。東屋があるのでカップ麺の昼食。今日は
ゼリーもあるのだ。<( ̄^ ̄)> 家族サービスに気遣うお父さん。(^^ゞ
 ここからダム湖をはさんで夏栗山の支尾根が若葉色に立ちはだかる。展望台の周り
は見飽きたミツバツツジが取り巻く。それにしてもあっという間に芽を出して若葉。
自然の逞しさを感じる。
 鏡峠の方へ少し下りて登り返す。チゴユリ、ショウジョウバカマの緑色の花を発見。

【鏡峠へ】 すぐに林道に出てしまった。ということは、鏡峠の少し西に出ることに
なりそうだ。暑い日差し。切り通しの土手の上は、ミツバツツジが色を添える。
 遠い昔の遠足を思い出す。裕太は甘えたなのでペースダウン。嫁さんに任す。
反対に俊一は先に行ってしまう。まとまりのない家族である。側溝にヘビ発見。
カナヘビもいる。ウグイスは鳴き、モンシロチョウがひらめく。林道道終点から10m程
でT字分岐、右へ。さらにT字分岐を右へ取る。

【団体さん】 533mピークの登り手前で20名程の団体と出会う。「家族でいいねぇ。」
「先はちょっときついよぉ。」「がんばってね。」、こちらは「こんにちは」を10回。
気になるヒカゲツツジのことを聞いてみた。「あったよぉ。」、元気が湧く。
 533mピークは林の中の平坦道。「中202」の石柱辺りがそのピークであろうか。
藪に近い林のようだが、団体さんに踏みしめられた道は既にりっぱなハイキング道で
ある。(^^)

 
  舞鶴道に落ちる新緑
 
           1998.4.19. 
 
【岩峰】 いくつかのアップダウンを過ぎていくと高さ2mばかりの尖った岩峰がある。 北側斜面を見下ろすことが出来る。新緑のうねりが広がり、レモン色の花びらが目に 入る。少し時機を逸したか、先日来の雨のためか、残念ながらどの花も張りがない。 日当たりが良すぎるせいだろうか。後で判ったことだが、日陰に咲くからその名が 付いたという。そう言えば北側斜面でしか見なかった。ミツバツツジは元気である。 【きぃここや】 ここに黄色いツツジがあるから、「きぃここや」ということで、 香里が命名。わけのわからん名前だけれど、なぜか耳に残った。  覗岩など岩が多くなりアップダウンも激しい。背の低い木が道を塞ぐように生えて 登るときに子供の目を突きそうなので注意する。なかなか侮れない山になってきた。 【三尾山へ?】 嫁さんや子供達は、まだ頂上じゃないのかと、そろそろ我慢も限界の 様子。(もともと尾根歩きのつもりだったが、覗岩の次のコブ辺りを頂上と言い、もう 登りはないよと、なだめたばかりだった。)  だんだん三尾山も大きくなり、ひょっとしたらキレットを通り過ぎてしまったのか と思った。これぞ、PLUTOさんのレポートにも出てくる噂の「にせピーク」。私はすっ かり騙されて、もう三尾山への登りかなと勘違いしていた。(^^;  今まで一番きつい登りの「にせピーク」を乗り越えると、見覚えのあるキレットに 到着。一息入れる。この辺から三尾山にかけても北斜面はヒカゲツツジがポツポツと 咲く。新緑とミツバツツジと岩峰、そしてレモンのヒカゲツツジ。まさしく絵には描 けない美しさである。
 
  三尾山・東峰
 
           1998.4.19. 
 
【佐仲峠】 気を使う急坂を下りて、緑に包まれた山道を抜け、黒頭峰の姿も見納め。 佐仲峠の手前でまた一息。シャクナゲはまだ咲いていないが、白いイチリンソウが はらはらと敷き詰められている。カタクリ(?)の葉やチゴユリもいる。  バイク2台が下の峠道を通っていった。その昔は歩いての往来であろうが、時も 変わってそんな世になったかと、嘆息。  沢音を右手に聞きながら、林の道を下る。俊一は道を横切る小さな沢を見て「前に 来た時は、ここにカニがおったでぇ。」と一年前のことを良く覚えている。やがて舗 装道に出てうねうねとダム湖へ下っていく。  子供達がそれなりに楽しみながら歩いてくれたためか、360゜の展望こそなかった けれど不思議な充足感のある山になりました。

  三尾山について   

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1998.4.27. BY M.KANE