今度は丹波・鏡山で緑満喫          

 
雑木の道 
■目的地:点名・菟原 (480.4m) <山域:丹波・福知山市三和町>
■2.5万図:市島・菟原
■日にち:2006年5月28日(日)
■天気:晴れのち曇り
■同行者:やまあそさん、たぬきさんご夫妻
■コースタイム:
  三和町梅原集落東Ca105m 発(10:05)〜馬刺峠305m(11:10-11:15)〜点名・菟原三角点(11:50)〜
  Ca435m植林(12:05-12:45)〜権現跡435m(13:05-13:10)〜460m山(13:25)〜450m山北西鞍部(13:40)〜
  Ca400m支尾根(13:50-13:55)〜共同アンテナ(14:15)〜植林〜権現神社(14:30-14:35)〜
  219.0m八幡神社の南 着(15:10)

 京丹波の山が気になっていました。点名・殿田に登ってから、低い山でも良い雑木林が残っている
所があるかも知れないと、1/25000の地図を眺めていたら目に入ったのが三和町の480m山、点名・
菟原である。ネットで調べると「鏡山」というようです。
 山頂東の等高線が緩やかな台地状で広葉樹マーク。早春に試みたが単独で気乗りせず断念。
今回、やまあそさんのお誘いに二つ返事でのりました。しかし、後で考えると400m程度の低山です。
この季節、ヤブの可能性のある低山は避けていたのだが、仲間と一緒なら何とかなるかと一抹の
不安を胸に参加する。

 ちょうど鏡山の南、大身辺りでたぬきさんからの無線が入った。スイッチを入れていて良かった。
三和町役場に着くとすぐに梅原の取り付きへ向かう。やまあそさんはたぬきさんの車に同乗、という
ことはすでに下山予定地へ車を置いてあるということか。いつも済みません。すでに取り付きの下見も
済んでいるようで、至れり尽くせりです。ありがとうございます。
 
梅原の林道ゲートへ
 ため池の南から山腹へ延びる破線道を採るという。破線道は林道になっている。ゲートをあけて入り
かんぬきを元に戻す。右手の植林の中を沢が流れる。頭上は緑に包まれて日陰の道、この雰囲気、
この時期一人じゃ来ません。足下はサワガニがたくさん歩いていて、生き物が湧き出る勢いを感じます。
 
谷を詰める
 道なりに進んでいくと谷が集まる地点。やまあそさんが道を間違えたのではという。なんという読図力。
私などなんの疑問もなし。逆にこの地形で合っているのではと勘違いする始末です。修行不足だわ。
少し戻って沢横の古い道を行くが、すぐに崩壊地となり消えてしまった。沢を渡って対岸の古い林道へ。
草が生い茂り倒木もある。笹ヤブが出てタラの棘もある。何とか谷を詰めると中腹の小広い草地に出た。
 
中腹の草地
 炭焼きの跡が草に覆われている。柿の木も蔓に覆われている。何か取り残された遺跡に来たようだ。
この上も道らしきものがないので左手の林の斜面を適当に登っていく。踏み跡が現れ尾根に出た。
峠には忘れ去られた小さな石窟の中にお地蔵様。ここはやまあそさんの調べで、馬刺し峠というそうだ。
下川合側へも道が下りている。尾根には、大きなモチツツジがいっぱいにピンクの花を広げていた。
 
馬刺し峠からの登り
 石仏を鑑賞したりして小休止の後、東へ緑の斜面を登っていく。意外と長い。紅のヤマツツジが咲く。
ツツジ以外に目立った花はないと思っていたら、ぽつんとフタリシズカが生えていたりする。
歩きやすい尾根になり薄い踏み跡をたどると大きな岩を回ってしばらくで山頂。木に覆われ展望は皆無。
レモン色のツクバネウツギ?が咲いていた。ちょうど正午になるが、落ち着く所がないのでもう少し東進して
みることにする。低木の茂る落ち葉斜面を下りると、植林の中だが小広い空間があったので腰を下ろす。
杉木立の間から北東に見えるのは雲石嶽だろうか。
 
山頂手前の大岩
 小一時間ほどで歩き出す。いよいよ地図で気になっていた所だが、来てびっくり。一面植林の中。
林床は日陰。下草は少なく歩きやすいが、正直いって落胆の歩きであった。やがて雑木林に変わり、
薄暗くなる。鹿の遊び場のような平坦な林になるが雨が来るのか、夕方のように暗くなった。日が射せば
散歩したい気分の楽園なのだが。この辺りが「権現跡」というらしいことを、里の方から後で聞く。
 
権現跡
 葉の間から水玉が落ちてきた。気が逸り先を急ぐように里へ下りる波線道の峠に向かう。再び低木の茂る
斜面を下りて、460m山北西の約425mの峠に着く。しかし道らしいものがない。既に朽ちてしまったか。
 雨が来そうなので早く下りたいという気もあったが、仮に破線道を拾ったとしても、地図の波線道は
谷と斜面を複雑に巻きながら里にたどり着く感じ。途中でまた朽ちていたら、ヤブを彷徨うことになりそうだ。
それよりも稜線をたどってみようとやまあそさんが先頭を切って460m山へ登り返す。

 460mのピークに載りさらに尾根を進む。踏み跡は明瞭でないが歩きやすい雑木の尾根。
約435m鞍部からさらにへの字の尾根へ。450m山北西の約425m鞍部に着く。古い赤プラ杭あり。
西斜面を巻くような踏み跡があった。広々とした雑木林。下草はない。ゆるりと下りていく。鳥が鳴く緑の
空間がしばし続く。いいないいなぁ。来て良かったと思う身勝手な自分がいました。
 
450m山南西の峠から尾根の先方面
 450m山南西の支尾根、Ca400m辺りで尾根を乗り越える小さな峠。尾根の上にも道があるが、東の
南面へ古い道が明瞭に下っている。どちらにするか迷うが東へ。しばらくつづら折れの後、水平に近い
巻き道。ここがまた大正解。緑の屋根に覆われたような緩やかな雑木林。ふいふいと極上の歩きを満喫。
初夏でも落ち葉の敷き詰まった踏み跡が続く。また冬枯れの時に来てみたいなと思う。幸せな約10分間の
歩きがこの山を印象づけました。
 
450m山南面
 加用へ抜ける破線道に出合い、直進して下っていくと共同アンテナの施設があった。夏草に覆われた
切り開きである。道なりに膝を超す草藪を抜けて下りていくと植林の仕事道になる。たぬきさんがキンランを
発見。目敏い。しばし撮影モード。
 谷を巻き昔は段々畑だった跡の残る植林地を抜けて神社に出た。大きくはないが里の人に良く
守られた境内。権現神社です。石段を下りていくと向に緑に装いを変えたおかやま(510m山)が望まれる。
 
おかやま
 車道に出て道脇のおじさんに山のことを聞いたりしながらやまあそさんの駐車地まで戻る。静かな里、
低いながらも隠れた美林を秘めた里山でした。皆さん、ありがとうございました。

 鏡山について 
 
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2006.6.17. BY M.KANE