寒風走る比良・蛇谷ヶ峰 山行記 

 
  
 蛇谷ヶ峰への登り
   
 
 
          1997.12.21. 
 

■目的地:蛇谷ヶ峰(901.7m)   <山域:比良・滋賀県高島町・朽木村>
■日にち:1997年12月21日(日) 
■天気:曇り 
■同行者:あきゆきさん、PLUTOさん、佐竹さん

■コースタイム:
   自宅発(6:40)=JR大阪着(7:26)(7:45)発==新快速==JR近江高島着(8:54)
   JR近江高島(8:59)==バス==畑(9:21)
 
  畑バス停スタート(9:25)〜淋明寺(9:40)〜縦走路に出合う(10:40-10:50)〜
  ボボフダ峠(11:00)〜蛇谷ヶ峰山頂(11:40-12:20)〜カツラの谷(13:00)〜
  ふれあいの里(13:35)〜集落の神社(13:50-14:00)〜朽木役場前着(14:20)

   朽木役場前(15:32)==バス==JR安曇川(16:00)

【蛇谷ヶ峰】 比良山系最北の山。別名オグラスは、足利時代の周林院の借景に
この山をすえ、「小椋栖山」と名付けたのがその由来だという。
 比良の中でも静寂な山のイメージが強いが、最近は朽木村からのルートが開発され
整ったハイキング道がついている。

【JR湖西線】今年二回目の眠たい湖西線である。(^^;; しかし、比良の山並みが
車窓に見えてくると、それも吹き飛んでしまう。室温保持のためこの辺りになると、
乗降時にドアのすぐ横のボタンを押す。以前は手で開閉していたそうだ。
 JR近江高島で電車を出ると、予定の顔ぶれが揃う。

【江若バス】 近江高島でバスに乗る。乗客はおきまりの山ヤばかり。
音羽で3人ほど下車、リトル比良かな。そうこうすると蛇谷ヶ峰のゆったりとした
姿が現れてくる。茶紫の葉の落ちた雑木林に、ポツリポツリと杉の緑が冬の低山を
渋く彩る。
 畑に到着。PLUTOさんは、GPSで衛星からの電波を捕捉中。5分程かかるそうだ。

【畑の道】 どうも馴染みの顔が揃うと、話に夢中になって、道を行き過ぎてしまう。
今日もPLUTOさんに言われるまで判らず、あわてて引き返す。淋明寺の参道に入り
左に折れて山に向かう。棚田の道を登ると林道に出て、「ヨコタ峠」の道標がある。
植林の中を沢沿いに登る。

【またもヤブ尾根】 植林の中に仕事道がいくつかあるようだが、忠実に沢づたいに
登る。私が先頭。これが間違いの元。沢づたいにもハイカーとおぼしき足跡があるの
でそれを頼りに登るが、案の定、怪しくなってきた。沢の右手植林に移り、つづら
折れに登ると、ササが出てきた。右手横にトバースするような踏み跡がある。
 すでにエアリアのコースから外れているのは承知。若木の植林との境目のような
所で直登にはいる。下草が払ってあるから何とか登れるが、急である。これを登り
詰めると植林の中の縦走路に出合う。
 今年の比良は、どーも、このパターンばかりで、「誰のセイやぁ。」と私に視線が
集まる。(...ように感じた。(^^;;)

【縦走路】 PLUTOさんがGPSで現在位置を確認。どうも、701mピークの近くに上がっ
たようだ。すぐに「アラ谷峠」の道標が現れる。GPSの正確さが立証された。
落ち葉の積もった縦走路をひたすら歩く。今までの登りに比べると快適。植林、
雑木林、ササの道と、緩やかなアップ・ダウンが続く。やがてササが胸くらいの高さ
になり少し登りがきつくなり、えいえいと登ると、プレートがたくさん付いた山頂。
 汗が冷えると寒い。よりによって化繊の肌着が見つからず、今日は木綿。昼食を進める
に連れ、重ね着でカバーするも、自然とふるえが出てしまう。うー、寒い。おにぎり4コ。
あきゆきさんからみかんをいただく。

【展望の山】 寒風を避けて木影で昼食したので忘れていたが、腹が膨れたらから記念
写真を、とゴソゴソ出ていく。曇り空の下、展望が微かに広がる。武奈ヶ岳は山頂が雲に
隠れている。安曇川が琵琶湖に注ぐ辺りも何とか見下ろせ、リトル比良や北山北部も
うねうねと横たう。暖かいときにゆっくりと楽しみたい山である。

【ハイキング道】 予定の桑野橋へは、バスの待ち時間が長そうなので、ふれあいの里へ
下りることにする。このルートは、登りとうってかわって整備された歩きやすい道。
回りの林も間伐された様で明るい道ではある。が、造られた景色かと思うと素直に
馴染めない。それでも振り返って仰ぎ見ると朝のバスからも見えたような、茶紫の葉の
落ちた雑木林にポツリポツリとトンガリ杉の緑が、いかにも低山の冬を見せつけてくれる。
(あぁ、この雰囲気、いいよなぁ。)と、感傷に浸りながら歩く。
 途中に、根元から幾本もの幹が天を突くカツラの木があった。近くに説明板がある。
ここは、「カツラの谷」と言うそうだ。沢の水も清らかでなかなかいいところである。
 やがてウンザリするほどいくつもの尾根を水平につたった後、ふれあいの里に到着。
後は舗装道を下り、ヤブ好き4人組は脇の落ち葉道から集落の神社に出、川を渡って
朽木の中心街へ。バスの待ち時間を、旅館「鏡屋」でコーヒーを飲み、高校駅伝を
観戦して過ごした。鯖街道の初冬でした。


  蛇谷ヶ峰ついて   

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1997.12.28. BY M.KANE