初春の羽束山 散歩記 

 
  香下寺の下の県道から望む  1998.1.2.  
 
    羽束山は中央、 
      左が「さんしお山」、
      右に、「じんごろう山」。
 
 

■目的地:羽束山(524m)    <山域:北摂・兵庫県三田市>
■日にち:1998年1月2日(金)
■天気:晴れ
■同行者:家族全員
■コースタイム:
  香下寺 発 [280m](12:40)〜六丁峠(12:55)〜
  じんごろう山[約435m](13:00-13:20)〜六丁峠(13:25)〜
  山頂(13:35-14:00)〜六丁峠(14:10)〜
  香下寺 着(14:25)

【羽束山】 山頂にりっぱな鐘があるので、我が家では「ゴン山」で通っています。
お手軽好きの家族の総意(^^;により、8ヶ月ぶりに行ってきました。
中山や北摂・大峰山から裏六甲や丹生山塊も一望できる良い山です。

【住職】 猪名川から三田への県道を右に登って香下寺に向かう。駐車場があります。
珍しく10台を越える賑わいです。県道脇に「初日の出を羽束山で..」という
看板が立っていた。
 仕度をしていると、のっそりとご年輩の方が杖を付いて出てこられた。軽く会釈を
すると、嫁さんに話しかけられる。「...今日はいい天気になったから、よろしいなぁ。
 昨日は昼前から雨やったし。....その道から登りなされ。..」
「大晦日は、登る人が多かったですか?」と私。
「観光協会のふれ込みもあって、下の県道まで車がずら〜っと並んどったわ。」
 何処の爺様かと思っていたら、何とこの香下寺のご住職。昭和11年からその職を
務められているそうで、この山のヌシのような方である。とても貴重なお話を聞く機会が出来、
香里が急かさなかったら、もっと話しをお聞きしたかった。

【香下の秘密】 ご住職によれば、
1.山頂のお寺や鐘楼は「香下寺」の本堂である。鐘は自由に突いても良い。
  (かねちゃんコメント:そうは言われても、我々は慎み深い行動をしましょう。)    
2.西の峰(かねちゃん仮称)500.5mピークも寺領である。  
3.西の峰は「さんしお山」(山椒山?)といい、六丁峠の南のピーク(約435m)は
  「じんごろう山」という。 
4.ここの駐車場の土地は寺領だが、管理は三田市。山に登る人が車を停めても良い。
5.元旦にご来光を迎える人のために、地元の婦人会の方が山頂で雑煮と御神酒を
  振る舞ってくれる。
6.雑煮などの材料は、以前は三田の高校生に頼んで上げてもらっていたが、気の毒
  なので今は、中腹の関学キャンプ場から三田市が造った索道で運ぶようになった。
7.この駐車場までの舗装道も三田市がやってくれたが、昔は下の県道から参道が
  ついていた。  
8.お寺の桜の大きいのは、山桜で私が植えて十数年になる。
  ソメイヨシノが散ったころ、この大きな木が白い花をつけよる。
9.そこのお寺の脇に、枯れない湧き水が出ている。知っている人は、ことわって
  よく水を汲みに来なさる。等々。

【じんごろう山】 登り始めてすぐに裕太が、「疲れた〜」と言い出す。さっきまで
走り回っていたのに...。俊一と香里はどんどん先に登っていく。登り慣れた一本
道なので、放し飼い状態とする。今日は六丁峠からハイキング道を離れて右に取り、
先ほどご住職から聞いたばかりの「じんごろう山」に行ってみる。
 軽いアップダウンの先に、腰を下ろすのにちょうどいい岩が出っ張っている。
葉の落ちた疎林の中の明るい鼻先という感じである。下の千刈水源池から望んだ姿そのもの。
 今日の羽束山山頂は人が多そうなので、静かなこの地で我が家の昼食とする。南に少し展望あり。
簡単な昼食がすみ、六丁峠へ戻る。途中に十字路の峠道を発見、またこの山の楽しみが増えた。

【展望岩】 いつもの登りを元気に行くと、山頂手前で頭上にワイヤーロープが数本。
これが雑煮の材料を上げる索道だ。その存在は前々から知っていたものの、使い道がわかる
とまた違ったイメージで写る。
 広い山頂は思ったより静か。俊一と裕太は早速、鐘を突きに行く。ゴ〜〜ン〜。
小さな裕太が一生懸命鐘を突く姿は、我が子ながらかわいものである。
境内では、黒々と残る薪の跡が大晦日の賑わいを物語る。
 南側の展望岩に行く。ロープの柵をつたって少し下りると、眼前に六甲の山並みが
広がる。お手軽の割には、いろいろと楽しませてくれる山である。静かな開放感に
浸りながら、しばし眺めを見るともなく楽しむ。
 夕方に用事があるので、束の間のリフレッシュを切り上げて来た道を下りる。
駐車場に戻ると、住職の姿はなかった。また今度、お話を伺おう。


  羽束山ついて   

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1998.1.4. BY M.KANE