連日、丹波霧を求めて半国山へ     

朝霧わずか  
亀岡盆地にかすかに残る丹波霧 
■目的地:半国山(774.2m)<山域:丹波・京都府亀岡市>
■日にち:1998年11月29日(日)
■天気:晴れ
■同行者:俊一
■コースタイム:
  千ヶ畑 発(8:20)〜巡視道指標 No.123(8:45)〜井手・金輪寺分岐(9:10)〜
  井手・山頂分岐〜山頂(9:25-10:00)〜井手・金輪寺分岐(10:15)〜
  林道出合(10:35)〜千ヶ畑 着(11:00)

【半国山】 今朝はよく冷えた晴天。午後から留守番のため午前中が勝負。それなら
と、思いを遂げられない丹波霧の雲海展望、懲りずに昨日に引き続き出発。俊一にも
見せてあげたいと親の身勝手に眠むた顔。さて、霧の方は...

【雲たなびく歌垣山】 一庫ダムに入ると、ダム湖、知明湖の水面から湯気の様に
もやが立ちのぼっている。今日は期待できそうかもしれない。(^^)
 しかし、11月初めに出会ったような車道まで真っ白という状態にはほど遠い。
歌垣山を見上げる盆地に入ると、低く漂うもやがすじ状にたなびき、まだ低い朝日が
妙見奥ノ院から差し込んで絵にも描けない風景に出会えた。しあわせ。最初の収穫。
知明湖の朝  
知明湖の朝もや 
【期待薄】 山に登る前に下見をと亀岡盆地に近い加舎の里に入る。すがすがしい
朝の空気にくっきりと半国山東稜が浮かび上がる。こりゃだめだ。あきらめを通り
過ごしてしまう位のすかっとした青空である。
 私は昨日も登ったので、俊一に帰って寝るかぁと問えば、「登る。」と言う。
「おまえどうして山がいいのぉ?」、「なんか、おもしろいのがありそう。」と俊一。
それが生き物だったり、景色だったり、これとは言えないのだろう。私もそうかもし
れない。

【近道】 千ヶ畑口に着いた。ヒーターを入れていた車から出ると張りつめた空気が
顔をなでる。
 林道では青空の下、黄色い葉が輝く。その間をシジュウカラが飛び交う。じいっと
見ていると2、3羽かと思っていたのが10を超えるほどいるようだ。第二の収穫。
 今日は最短で行きたいので、林道からの取り付きは、昨日パスした近道と記されて
いる巡視道指標 No.123から登る。以前、裕太と三人で登ったのですぐに俊一は思い
出したようだ。

【沢音】 黒い樹脂の階段が見えなくなるほどに落ち葉がいっぱい。しばらくは植林
の直登。水平道に出会って、少し左にある赤い「火の用心」から雑木林の直登へ。
暫くあえいでいると、こんな早くに下りてくる単独兄さんに会う。
 この登りはきついだけの印象しかなかったが、黄葉と落ち葉、すぐ脇に沢が流れて
なかなか野趣に富んだいい道だと感じる。山は何度もかみしめないと良さは判らない。
第三の収穫。

【分岐三昧】 再び植林地にはいる。傾斜は緩くなって、心地よい歩きだ。さらに、
払われた枝が積もってふわふわとなった杉植林を行けば「電気の音」と俊一が気づく。
赤白鉄塔の横を通りハイキング道に出る。右は井手に下りる道だ。ここは左にとって、
金輪寺分岐と昨日登った赤熊分岐(高圧線直下ルート)を過ごして正規千ヶ畑ルートと
山頂への分岐に着く。
ササの道  
山頂手前のササの林 
【山頂のひととき】 小ササの広がる道を暫く歩いて、急登の後に山頂着。誰もいな
い。朝日を浴びると暖かい。念願の丹波霧は申し訳程度の靄が亀岡駅辺りにうっすら
残っている。愛宕山上空はすかっと晴れ渡り、地蔵山と並んで惹かれる姿だ。
 家での朝食は簡単だったので、まだ9時半だがカップうどんにする。お湯が沸く間、
展望を楽しむ、と言っても灌木で亀岡方面とポンポン山しか見通せない。若丹国境方
面にへんな雲がちょこんとある。ゴジラのよう。
 食事も終えて下りる支度をしていたら、ラジオの音がしてきて単独おじさんが到着。
我々と同じ千ヶ畑から来たとのこと。汗びっしょりの姿だ。
小和田山への登り口を聞かれたので教えてあげ、気をつけてと山頂をあとにする。
 
【晴天】 来た道を戻るが、例の近道がなかなか気に入った。植林を抜けたところの
沢を横切って別の巡視道がある。登るときは気がつかなかった。この道、西側は不明
瞭だが、東ははっきりと延びている。またのお楽しみ。
 かさこその落ち葉と、さらさらの沢音を楽しみながら、落ち葉に隠れた石に気をつ
けて下りていく。沢の上部は深山北面に似た大きな岩があり、ささやかななめ滝の様
子がかわいらしい。迫力はないけれども晩秋の低山らしくていい。
 青空に映える黄葉を見上げつつ、林道を下る。旧道かと思われる踏み跡に寄ったり
して千ヶ畑着。最短コースだったが、充実感あり。天気良ければ、全て良し。
 すぐ後から山頂のおじさんが下りてきて、今から小和田山だそうな。以外と元気。
黄葉  
黄葉 
【雲海】 今日も会えなかった。丹波霧に会うには時期を選ぶか、もっと早く朝7時
頃に山頂の予定で登らないといけないかもしれない。これからもこれを楽しみに登る
時があることでしょう。

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1998.12.22. BY M.KANE