半国山・薄雪の庭に浸る     

薄雪の庭  
山頂南東の雑木林 
■目的地:半国山(774.2m) <山域:丹波・京都府亀岡市>
■2.5万図:埴生
■日にち:2002年2月16日(土)
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム:
  赤熊 発(10:30)〜No119分岐(11:10)〜山頂(11:55)〜山頂西面の岩(12:05-12:50)〜
  井手道合流(13:25)〜No119分岐(14:00)〜赤熊 着(14:30)

【晴天】 青空の朝である。最近の週末は天気が崩れることが多くて山へも足が向かなかったが、
こんな青を見るとノコノコ出ていきたくなる。車で行く山は久しぶり。行き先は道がよく判ってい
る半国山。黄葉の時も来ていないのでずっとご無沙汰していた。山下古道の尾根や歌垣山の前を
通りひいらぎ峠を越えればいつもの大きな山容が現れてホッとする。本梅を過ぎて金輪寺からの
尾根が青空の下にすらすらと延びる。車から降り写真を撮っていたら元気なヒバリが一羽、天に
昇って鳴いた。

本梅町中野から山頂を望む
 
【雪解け】 赤熊からの林道は今回も終点まで車。地蔵さんが祀ってあるところで新しい車止めの
柵が作られていた。バイク除けだろうか。支度をして出発。先ほどからポタポタと雪解け水が
落ちている。平地は雪などかけらもないが亀岡は冷えるようだ。葉の落ちた雑木林の谷の上は青空。
沢音も清々しい。次第に足下は薄い雪で覆われてきた。先客2名の足跡がずっと続いている。
体も温まってきた。

【薄雪の庭へ1】 巡視道の標識・No119の分岐で新雪の上を歩きたくなり、左の巡視道に入る。
杉林を抜けて沢に沿って緩やかに登る。真っ白な道。獣の足跡が時々横切る。登る方から日が射し
て薄い雪ながら神聖な雰囲気が漂う。何度も写真を撮った。岩につららの下がる沢を横切ってまた
植林に入り5m程の鉄橋を渡るとほどなく雑木林が広がる。林床は白、木に葉はなし、青空。
下で雪を見て期待したとおりの景色である。家を出発する前は、こんな風景に会えるつもりでは
なかったので、嬉しい。

【山頂】 しばらく静けさに浸る。右側に少し登っていくと井手道に合流する。近畿遊歩道の新し
い道標が金輪寺方面を案内している。巡視道に入ってからずっと新雪である。千ヶ畑の方からざわ
めきが聞こえてきた。20人を越えるような団体さん。自然と足早に山頂へ。登りは雪が解け温んで
滑りやすい。山頂では愛宕山の眺めを確認してすぐに北へ下りる。先客二人の足跡のみ。
杉ヶ沢コースに下りて炭焼き跡へ行くつもりだったが、明るい雑木林に誘われて左手ササの中へ入
ってみる。雪が薄っすらと覆い歩きやすい。丁度いいあんばいに大岩がある。雪が被って腰を落ち
着ける所はないが、脇の立ち木にリュックを掛けて昼食とする。

大岩からの眺め
 
【眺め】 前方は葉の落ちた雑木林越しに剣尾山や横尾山の山影が新鮮。特にここから見る横尾山
は剣尾山と見紛う程に秀麗である。熱いラーメンを食べ終わると無線の時間。しばしワッチしてい
たら聞き覚えのある声。WMさん、中山から。貴公子さんも一緒らしい。珍しく短時間で終わった。
 岩の上の雪が解けて緑の苔が顔を出してきた。

【薄雪の庭へ2】 もとの道に戻り、杉ヶ沢コースへ向けて少し下りるもこの雪を下るのがもった
いなくなった。再び左のササに入る。疎らな雑木林に低いササを覆う雪。極楽のトラバース。
しばらく行くと緩い斜面の上にまた大岩がある。気になるので登ってみる。うーん、景色はさほど
良くない。また下ってトラバース。だんだん低木が煩くなる。南面になってきたので雪も解けて
濡れた落ち葉がササの合間に顔を出す。もうそろそろ千ヶ畑からのコースに合流かなと思っていた
がなかなか出会わない。静まり返った雑木林をほぼ同じ高度で巻いていくと、往きに山頂へ上った
道に飛び出した。山頂の周りで約2/3周したようだ。

山頂南面の薄雪
 
【せせらぎ】 井手分岐まで来てみると金輪寺方面へは足跡無し。登りで採った巡視道から下る。
ここは私以外に新たに山頂ですれ違った先客二人と思われる足跡がついている。植林手前の雑木林
は少し雪が解けてきているが、静寂のときはそのまま。しばし浸る。あとは来た道を下りる。音羽
の滝あたりで空身のおじいさんとすれ違った、地元の人だろうか。
沢にも少し近づいてみた。冷たそうな澄んだ水が心地よい音を立てて流れている。

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2002.3.2. BY M.KANE